矢印板 (保安施設)
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![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/12/White_Right_Arrow_in_Red_2023-12.jpg/220px-White_Right_Arrow_in_Red_2023-12.jpg)
矢印板(やじるしばん)とは道路工事において車両の進む方向を矢印で示した看板である。
目的
[編集]道路上の工事現場においては、保安灯や工事看板、ロードコーンなどの保安施設と同様に交通の流れを保つために設置される[1]。車両に対して進むべき方向を指示して誘導する[2]。
道路工事の他、駐車場の導線を示す場合も矢印板が用いられる[3]。当初計画では誘導が必要ないと判断された場合でも、実際の運用にあたって後から矢印板を設置して車両の誘導することも有効である[3]。また、矢印のみの案内ではなく、駐車場看板として必要に応じた表示内容(「←P」「満車」「空車」など)で駐車場利用者に対して案内を行うこともできる[3]。
構造
[編集]サイズは縦550 mm×横900 mmや縦450 mm×横600 mmなどがある[2]。プラスチック製、アルミ製、鋼製のものがあり、いずれも矢印がある面は全面反射式となっている[2]。V字型の構造をした矢印板は「山型矢印板」と呼ばれる[4]。
矢印板は折り畳み式のものもあり、不使用時にコンパクトに収納できるメリットがある[3]。また、取っ手を付けることで持ち運びも簡単にできる[3]。
高速道路など危険な場所での設置を想定して、持ち運びや設置・回収作業が簡単にできる構造にした矢印板が開発されている[5][6]。
設置
[編集]道路工事では工事対象の区間に応じて、数量や配置、他の保安施設との組み合わせを考えて設置される[7]。
高速道路上の車線規制ではテーパー部に矢印板を設置するが、枚数が多いためトラックを移動させながら設置する[8]。一般車両が走行する車線上に矢印板を配置する場合は、設置時・撤去時ともに交通誘導員が黄旗を振って車線変更を促したり、発煙筒を使って作業中であることを注意喚起する[8]。
脚注
[編集]- ^ 国土交通省大臣官房技術調査課 2024, p. 82.
- ^ a b c 高速道路調査会道路保全用語集改訂委員会 2014, p. 258.
- ^ a b c d e “折りたたみできる高輝度矢印板を看板として活用するメリットまとめ! | 看板のサインシティ”. 看板のサインシティ. トレード (2025年1月9日). 2025年2月6日閲覧。
- ^ “山型矢印板 | 株式会社H・Sフジサワ”. H・Sフジサワ. 2025年2月6日閲覧。
- ^ “クイックアロー(自動開閉式矢印板) | 製品紹介 | 株式会社ネクスコ・メンテナンス新潟”. ネクスコ・メンテナンス新潟. 2025年2月6日閲覧。
- ^ “片手で素早く設置!折りたたみ矢印板 フォールディングシリーズ|技術商品情報|NEXCO中日本グループ”. 中日本高速道路. 2025年2月6日閲覧。
- ^ “第5回 矢印板/やじるしばん | 株式会社サンプラス下越”. サンプラス下越 (2024年11月16日). 2025年2月6日閲覧。
- ^ a b “高速道路における車線規制 - 高速道路警備/静岡県浜松市で警備・交通誘導なら有限会社協和整美【警備員の求人】”. 協和整美. 2025年2月6日閲覧。
参考文献
[編集]- 高速道路調査会道路保全用語集改訂委員会『現場で役立つ用語集 -よく使う道路保全用語集-』(改訂第2版)高速道路調査会、2014年9月。
- 国土交通省大臣官房技術調査課『土木工事安全施工技術指針』(PDF)国土交通省、2024年3月 。