直井明
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直井 明(なおい あきら、1931年9月22日[1] - 2025年2月2日)は、日本の海外ミステリ研究家。エド・マクベイン研究者として知られる。マクベイン本人とも交流があった。
経歴
[編集]東京で生まれて、東京外国語大学インド語科を卒業する。商社時代には、パキスタンのカラチ、ヒューストン、 ルーマニアのブカレスト、ニューヨークで、駐在員をしていた。2003年に商社を退職[2]。
エド・マクベインに感銘を受けて、「87分署シリーズ」を研究した『87分署グラフィティ―エド・マクベインの世界』で1989年に日本推理作家協会賞(評論部門)を受賞。晩年のマクベインとも交流があり、マクベインが新作を書く際に「過去の自作についての情報」を直井に尋ねるほどだった。 その他にもマクベインについての研究書や、海外滞在歴の長さをいかしたミステリ研究書がある。
2008年刊行の『本棚のスフィンクス 掟やぶりのミステリ・エッセイ』は、名作と言われているミステリやミステリ映画等を、あらためて詳細に再検証した本で、話題となった。
2025年2月2日、インフルエンザ感染症のため東京都内の病院で死去した。享年93[3]。
著書
[編集]- 87分署のキャレラ エド・マクベインの世界 六興出版, 1984.11
- 87分署グラフィティ エド・マクベインの世界 六興出版, 1988.12(のち、双葉文庫)
- 87分署シティ・クルーズ エド・マクベインの世界 六興出版, 1990.10
- 87分署インタビュー エド・マクベインに聞く 六興出版, 1992.2
- エド・マクベイン読本 直井明編 早川書房, 2000.11
- 海外ミステリ見聞録 原書房, 2000.2
- 海外ミステリ誤訳の事情 原書房, 2003.6
- 本棚のスフィンクス 掟破りのミステリ・エッセイ 論創社, 2008
- ヴィンテージ作家の軌跡―ミステリ小説グラフィティ 論創社, 2011
- スパイ小説の背景 論創社, 2011
脚注
[編集]- ^ 会員名簿 直井明|日本推理作家協会
- ^ 『スパイ小説の背景』著者紹介より
- ^ “海外ミステリ研究家・直井明さん死去 93歳 インフルエンザ感染症のため - スポニチ Sponichi Annex 社会”. スポニチ Sponichi Annex (2025年2月10日). 2025年2月10日閲覧。