琳琅閣書店
2024年撮影 | |
種類 | 有限会社 |
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本社所在地 |
日本 〒113-0033 東京都文京区本郷7-2-4 |
設立 | 1875年(明治8年) |
法人番号 | 2010002006653 |
代表者 | 齋藤経一 |
従業員数 | 5人(2024年度)[1] |
外部リンク | 公式ウェブサイト |
琳琅閣書店(りんろうかくしょてん)は、日本の古書店。1875年(明治8年)創業[2][3]。東京大学に隣接し[3]、日本・中国の古典籍や学術書、美術書を扱っている。
概況
[編集]東大赤門や本郷三丁目駅から徒歩数分にあり、春日通り(東京都道453号本郷亀戸線)に面している。
和漢古典籍の線装本・洋装本、拓本、印譜、学術書、美術書等を扱っている[3]。戦前の書籍や中文書・洋書も扱っている。
店名は清朝の稀覯書庫「琳琅閣」に由来し、大久保一翁が命名した[4][5]。
歴史
[編集]1875年(明治8年)[2]、初代 斎藤兼蔵(齋藤兼藏、さいとう かねぞう、1850年 - 1907年)が創業した[6]。初代は神田ニコライ堂の委託で聖書を販売し「バイブル」の綽名で知られた[6][5]。
1907年(明治40年)に初代が没すると[6]、初代の娘婿で店の小僧だった二代目 斎藤兼蔵(1883年 - 1958年)が襲名して店を継いだ[7][5]。
琳琅閣は明治名士の集まるサロンだった[4]。初代の書簡相手に幸田露伴・日下部鳴鶴・中村正直・田中光顕・市島春城・川田雪山・中村不折・犬養木堂・徳富蘇峯・町田久成・清国公使館・李王家がいた[4]。その他、神田孝平・森立之・向山黄村・松浦武四郎・河鍋暁斎・島田重礼・島田翰・竹添井井・岩崎彌之助・楊守敬・狩野亨吉・市島謙吉・白井光太郎・根本通明・長谷川泰・北方心泉・羅振玉らとも懇意にした[5]。大正期には永井荷風や芥川龍之介も来店した[8][9]。長澤規矩也は学生時代からの常連であり、二代目を自身の師の一人として仰いでいた[10]。
店の所在地は浅草・神田淡路町・下谷池之端(錦袋円の勧学屋跡)を経て[5]、現在地に移った。
2013年、三代目 斎藤兼蔵[11](1933年生[12])から現店主に代替わりした[13]。
関連文献
[編集]- 尹敏志《东京蠹余录》 广西师范大学出版社. 2020. ISBN 9787559805140. 《尽是同文细亚人:琳琅阁书店》
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- 琳琅閣書店 RINROKAKU BOOKSTORE (@rinrokakushoten) - X(旧Twitter)
脚注
[編集]- ^ “有限会社琳琅閣書店(東京都文京区 / 未上場)の会社概要|Baseconnect”. baseconnect.in. 2025年1月7日閲覧。
- ^ a b 島崎英威『中国・台湾の出版事情 : 初めて解き明かされる中国・台湾の出版界の現状』出版メディアパル、2007年。ISBN 9784902251128。91頁。
- ^ a b c “文京の古本屋:有限会社 琳琅閣書店”. www.kosho.ne.jp. 2025年1月7日閲覧。
- ^ a b c “琳琅閣書店|ABAJ(日本古書籍商協会)”. www.abaj.gr.jp. 2025年1月5日閲覧。
- ^ a b c d e 齋藤兼藏 述「先代琳琅閣とその周圍…琳琅閣」『紙魚の昔がたり 上巻』訪書会、1934年。NDLJP:1793686。
- ^ a b c 講談社 デジタル版 日本人名大辞典+Plus『斎藤兼蔵』 - コトバンク
- ^ “斉藤 兼蔵 | 人物検索 | 徳富蘇峰記念館”. 2025年1月5日閲覧。
- ^ 永井荷風『古本評判記』1917年
- ^ 芥川龍之介『田端日記』1917年
- ^ 長澤規矩也「琳琅閣主人と私」『日本古書通信』23(12)(353)、1958年。NDLJP:10232409。8-9頁。
- ^ “Blu-ray DOCUMENTARY 和本 −WAHON−” (英語). 一冊!取引所. 2025年1月7日閲覧。
- ^ “文京の古本屋:第三回:文京支部古老座談会 前編”. www.kosho.ne.jp. 2025年1月7日閲覧。
- ^ “11月, 2013 - 琳琅閣blog”. 2025年1月5日閲覧。