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片山九郎右衛門 (10世)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

十世 片山 九郎右衛門(かたやま くろうえもん、本名・前名:片山清司、1964年昭和39年〉12月23日 - )はシテ方観世流の能楽師で、重要無形文化財総合認定保持者である[1][2][3]

来歴

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1964年(昭和39年)、片山博太郎(のちの九世片山九郎右衛門)の長男として京都府に生まれる[1]。父及び八世観世銕之亟に師事、1970年(昭和45年)に『岩船』で初シテ[1]。父と共に片山定期能楽会を主宰[1]。日本国内各地で多数の公演に出演する他、欧米での海外公演にも積極的に参加[4]。また、学校へ出向いての能楽教室の開催、「能の絵本」の制作、能舞台のCG化など、若年層のための能楽の普及活動も手掛ける[4]。2011年(平成23年)に十世片山九郎右衛門を襲名[1][5]。重要無形文化財総合認定保持者[4]。京都府文化賞奨励賞、京都市芸術新人賞、文化庁芸術祭新人賞、日本伝統文化振興財団賞、京都府文化賞功労賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、観世寿夫記念法政大学能楽賞を受賞[4]。公益社団法人京都観世会会長、公益財団法人片山家能楽・京舞保存財団理事長[4]

余聞

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  • 2011年(平成13年)に京都で開催された国民文化祭では、総合閉会式の舞台プロデューサーを担った[6]
  • 祖母で京舞井上流四世家元の井上八千代、父で観世流職分家九世当主の片山九郎右衛門及び姉で京舞井上流五世家元の井上八千代は、それぞれ人間国宝に認定されている[7][8]

外部リンク

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  • "公益財団法人片山家能楽・京舞保存財団". 2025年1月3日閲覧
  • 片山清司 (@katayama_kurouemon) - Instagram

脚註

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出典

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  1. ^ a b c d e 十世 片山 九郎右衛門(かたやま くろうえもん)《能楽シテ方観世流》”. 公益財団法人日本伝統文化振興財団. 2014年9月27日閲覧。
  2. ^ "メンバー紹介│片山九郎右衛門". 公益社団法人銕仙会. 2025年1月3日閲覧
  3. ^ "会員詳細|片山九郎右衛門(かたやまくろうえもん)". 会員紹介. 公益社団法人能楽協会. 2025年1月3日閲覧
  4. ^ a b c d e "文化庁京都移転記念事業Opening Celebraton「きょう ハレの日、」出演者等の御紹介" (PDF). 京都府. 2023年. 2025年1月3日閲覧
  5. ^ "観世流能楽師の「十世九郎右衛門」、片山清司さん襲名へ". asahi.com. 株式会社朝日新聞社. 2010年3月16日. 2010年3月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年1月4日閲覧
  6. ^ 片山九郎右衛門「日本人の忘れもの 京都、こころここに:「優しさ」と「辛抱」」『京都新聞』2012年6月3日、7面。2025年1月3日閲覧。
  7. ^ "親子2代の人間国宝に:能の片山九郎右衛門さん". 四国新聞. 2001年6月15日. 2025年1月3日閲覧
  8. ^ "片山ひろ子さん死去". 朝日新聞デジタル. 株式会社朝日新聞社. 2020年1月10日. 2025年1月3日閲覧