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湧水庭園「四明荘」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
湧水庭園「四明荘」
情報
構造形式 木造瓦葺[1]
建築面積 96 m² [1]
階数 平屋建(一部2階建)[1]
竣工 明治後期から大正初期[2]
開館開所 2010年(平成22年)12月頃
所在地 855-0803
長崎県島原市新町2丁目125
座標 北緯32度47分3.7秒 東経130度22分13.9秒 / 北緯32.784361度 東経130.370528度 / 32.784361; 130.370528 (湧水庭園「四明荘」)座標: 北緯32度47分3.7秒 東経130度22分13.9秒 / 北緯32.784361度 東経130.370528度 / 32.784361; 130.370528 (湧水庭園「四明荘」)
文化財 登録有形文化財
指定・登録等日 2014年4月25日
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湧水庭園「四明荘」(ゆうすいていえん しめいそう)は、長崎県島原市新町2丁目125にある史跡邸宅庭園)。

庭園が国の登録記念物、主屋と表門が国の登録有形文化財[2]。旧伊東家住宅(きゅういとうけじゅうたく)とも呼ばれる。「水屋敷」として親しまれている[3]

歴史

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四明荘を建てた伊東元三

竣工

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島原市中心部の「鯉の泳ぐまち」の一角にある[3]。明治後期から大正初期頃、開業医の伊東元三が別邸として四明荘を建てた[2]。四方の眺望が優れていることが名称の由来であり[3][2][4]、建てられた当初は有明海も見渡せたという[5]。伊東は医業の傍らで島原町会議員も務めた[6]。庭園は昭和初期に禅僧を招いて作庭させたと伝わる[3][2]

保存と公開

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もとは個人所有であり、島原市が貸借して一般開放していた[3]。2008年(平成20年)、7月28日、庭園が「旧伊東氏庭園(四明荘庭園)」という名称で国の登録記念物に登録された[7]

2010年(平成22年)春、島原市が土地と建物を買収した[4]。島原市は総事業費8000万円で整備を行い[4]、2010年度(平成22年度)には屋根や建物内部の改修を行った[3]。2010年(平成22年)12月頃に湧水庭園「四明荘」として開園し、開園式では横田修一郎市長がニシキゴイの放流を行った[4]

2014年(平成26年)4月25日、主屋と表門が「旧伊東家住宅(四明荘)主屋」「旧伊東家住宅(四明荘)表門」という名称で国の登録有形文化財に登録された[1][8][9]。2015年(平成27年)3月31日には近隣に鯉の泳ぐまち観光交流センター「清流亭」もオープンした[10]

建築

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池に張り出した座敷
表門

主屋

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木造、平屋建(一部2階建)、瓦葺[1]。中廊下の南側には数寄屋造りの座敷があり[1]、座敷の正面と左側面は池に張り出している[3][2]。一段高い座敷から庭園を見下ろす建築様式はどの邸宅とも異なるとされる[3]。中廊下の北側には玄関や台所などが配されている[1]。居室棟の裏手には4つの中島を有する四角形の池がある[2]

表門

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木造、杉皮葺[8]。間口1.6メートル[8]。通りに東面して数寄屋造りの表門がある[8]。細い木柄を持つ宝形造の門であり、南西隅の柱は吊柱である[8]

庭園

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昭和初期に禅僧によって作庭されたと伝わる池泉庭園がある[3]。庭園にはアカマツカエデなどが植えられ、足元にはスギゴケがみられる[3]。鯉が泳ぐ池には一日約3,000トンの湧水が自噴する[11]

利用案内

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  • 開館時間 - 9時から18時[2]
  • 休館日 - なし[2]
  • 入場料 - 大人400円、小人200円、未就学児無料[2]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g 旧伊東家住宅(四明荘)主屋 文化遺産オンライン
  2. ^ a b c d e f g h i j 湧水庭園「四明荘」 島原市
  3. ^ a b c d e f g h i j 島原市産業振興部観光・ジオパークグループ「わがまちのお宝 島原市 城下町しまばらと湧水」『ながさき経済』、長崎経済研究所、2010年8月。 
  4. ^ a b c d 「名水の町・島原に新名所 湧水庭園「四明荘」、市が整備」『朝日新聞』2010年12月7日。
  5. ^ 「銀水 長崎県島原市「かんざらし」老舗復活」『朝日新聞』2016年9月16日。
  6. ^ 『長崎県大観 大典記念』長崎新聞社、1915年、289頁。 
  7. ^ 旧伊東氏庭園(四明荘庭園) 文化遺産オンライン
  8. ^ a b c d e 旧伊東家住宅(四明荘)表門 文化遺産オンライン
  9. ^ 「「小早川氏庭園」が国の名勝地登録へ 島原、他に2建造物が登録文化財」『朝日新聞』2013年11月16日。
  10. ^ 「島原の名所・特産、発信施設が完成」『朝日新聞』2015年4月1日。
  11. ^ 「伝統のまちに新しい風を」『ながさきにこり』、長崎県、2017年3月、4-5頁。 

参考文献

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  • 島原市産業振興部観光・ジオパークグループ「わがまちのお宝 島原市 城下町しまばらと湧水」『ながさき経済』、長崎経済研究所、2010年8月。 

外部リンク

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