清里焼酎
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清里焼酎(きよさとしょうちゅう)は、北海道清里町で製造されるジャガイモを主原料とした焼酎。同町で収穫されたコナフブキ(ばれいしょ農林26号)を主原料とする[1]。
製法
[編集]麹は白麹菌と大麦を用いて2日間かけて製麹する[1]。発酵用タンクに水とこの麦麹、酵母を入れて1次仕込みを行い、約1週間発酵させる[1]。洗浄して1時間蒸した後に粉砕したジャガイモおよび水を1次仕込みで得られたもろみに加え、さらに約2週間発酵させる[1]。こうして得られた2次もろみを単式蒸留器で蒸留し、数ヵ月間貯蔵した後にアルコール度数の調整などを行ってビン詰めし、出荷する[1]。
歴史
[編集]1970年代半ばの清里町は、基幹産業の農業において耕地面積の半分以上がジャガイモ畑となっていた[2]。ジャガイモは主にデンプン採集用に出荷されていたが、新規用途や特産品の開発、および観光振興や農業振興を目的として1975年4月に清里町焼酎醸造事業所が設立された[2]。国税庁醸造試験所(現・酒類総合研究所)に町職員を派遣するなどして技術を習得し、1976年に製造場を建設して日本初のジャガイモ焼酎が完成した[2]。
1979年に「きよさと」、1994年に「浪漫倶楽部」という銘柄がそれぞれ発売されている[3]。江戸川大学社会学部にプロデュースを委託してデザインを更新し、2015年にはグッドデザイン賞を受賞した[4]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e 清里焼酎醸造所 清里焼酎が出来るまで
- ^ a b c 長屋将木 2007, p. 231
- ^ 清里焼酎醸造所 清里焼酎とは
- ^ グッドデザイン賞 受賞対象名 じゃがいも焼酎 北海道 清里
参考文献
[編集]- 長屋将木「生みの親・育ての親を超えた「じゃがいも焼酎」」『日本醸造協会誌』第102巻第4号、日本醸造協会、2007年、231頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.102.231。