流転の海
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『流転の海』(るてんのうみ)は、宮本輝の小説。宮本のライフワークとなる長編連作であり、1982年より2018年の完結まで、全9部として発表された。このうち第1部が、1990年に森繁久彌の主演で映画化された。
概要
[編集]- 作品は第1部から第9部までで構成。連載開始から終了まで36年に及ぶ自伝的大河小説である[1]。宮本自身の父をモデルとした松坂熊吾の半生が描かれる。
シリーズ
[編集]- 「流転の海」(「海燕」1982年1月号から1984年4月号に連載。単行本は1984年に福武書店から、1992年に新潮社から刊行。文庫化は1990年に新潮社から刊行)
- 「地の星 流転の海 第二部」(「新潮」1990年1月号から1992年9月号に連載。単行本は1992年に新潮社から刊行。文庫化は1996年に新潮社から刊行)
- 「血脈の火 流転の海 第三部」(「新潮」1993年1月号から1996年2月号に連載。単行本は1996年に新潮社から刊行。文庫化は1999年に新潮社から刊行)
- 「天の夜曲 流転の海 第四部」(「新潮」1990年4月臨時増刊号から2002年4月号に連載。単行本は2002年に新潮社から刊行。文庫化は2005年に新潮社から刊行)
- 「花の回廊 流転の海 第五部」(「新潮」2004年6月号から2007年4月号に連載。単行本は2007年に新潮社から刊行。文庫化は2010年に新潮社から刊行)
- 「慈雨の音 流転の海 第六部」(「新潮」2009年7月号から2011年6月号に連載。単行本は2011年に新潮社から刊行。)
- 「満月の道 流転の海 第七部」(「新潮」2012年1月号から2013年12月号に連載。単行本は2014年に新潮社から刊行。)
- 「長流の畔 流転の海 第八部」(「新潮」2014年6月号から2016年4月号に連載。単行本は2016年に新潮社から刊行。)
- 「野の春 流転の海 第九部」(「新潮」2016年10月号から2018年7月号に連載。単行本は2018年に新潮社から刊行。)
映画
[編集]スタッフ
[編集]- 製作:日本テレビ放送網
- 制作プロダクション:ユニオン映画
- 監督:斎藤武市
- 脚本:須川栄三
- 総指揮:岩淵康郎
- 製作指揮:漆戸靖治
- 企画:務台猛雄、田中正雄、亀井欽一、神先頌尚
- プロデューサー:平井保、菊池昭康、佐藤雅夫、厨子稔雄、河西裕
- 音楽:池辺晋一郎
- 美術:内藤昭
- 撮影:岡崎宏三
- 照明:下村一夫
- 編集:玉木濬夫
キャスト
[編集]- 松坂熊吾:森繁久彌
- 松坂房江:野川由美子
- 海老原太一:西郷輝彦
- 丸尾千代麿:芦屋雁之助
- 柳田元雄:大村崑
- 染乃:かたせ梨乃
- 千代鶴:多岐川裕美
- 稲葉修司:笑福亭仁鶴
- 筒井剛:露口茂
- トニーオカダ:井上順
- 岩井亜矢子:浅野ゆう子
- 柄島:堤大二郎
- 河内善助:芦田伸介
- 井草正之助:藤岡琢也
- 岩井暎:奈良岡朋子
- 北沢茂吉:三浦友和
- 辻堂忠:佐藤浩市
ほか