波照間港
波照間漁港 (波照間漁港) | |
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旅客ターミナル (2019年9月10日撮影) | |
所在地 | |
国 | 日本 |
所在地 | 沖縄県八重山郡竹富町 |
詳細 | |
管理者 | 沖縄県[1] |
種類 | 第4種漁港[1] |
統計 | |
統計年度 | 2015年度 |
発着数 | 1,001回[2] |
旅客数 | 89,077人[2] |
波照間港(はてるまこう)または波照間漁港(はてるまぎょこう)は、沖縄県八重山郡竹富町の波照間島にある港湾(第4種漁港)である[3][4]。管理者は沖縄県農林水産部八重山農林水産振興センター農林水産整備課漁港水産班。管理委託先は八重山漁業協同組合[3]。
波照間島の北西部に位置する。定期航路が開設されている港として、また、漁港として日本最南端に位置する[5]。本港には漁船のみならず旅客船も発着する。
沿革
[編集]かつては波照間海運が石垣港との間で旅客船(高速船)および貨客船を定期運航し、安栄観光が旅客船(高速船)を不定期運航扱いで運航していた。しかし、2011年(平成23年)1月1日に安栄観光が許可を得て不定期運航から定期運航に変更。その結果、2社が定期航路を運航することになった波照間航路は離島航路補助事業の対象外となり、補助を打ち切られた波照間海運は2012年(平成24年)までに旅客船及び貨客船を運休した。その後、安栄観光は波照間海運の貨客船「フェリーはてるま」を引き継ぎ、旅客船(高速船)及び貨客船を運航している[6]。
波照間海運の休航後は安栄観光のみが定期航路を運航してきたが、八重山観光フェリーが2018年(平成30年)8月から新造船による波照間航路参入を検討しており、不定期航路は国や県に申請中で許可が下り次第運航開始、定期航路は慎重かつ前向きに検討中である[7]。
年表
[編集]- 大正時代 - 全長87 m, 幅員3.5 mの桟橋が建造される[8]。
- 1936年(昭和11年)2月25日 - 石垣航路の波照間丸が石垣港桟橋近くで旧桟橋石材に衝突して船底を損傷し、沈没[8]。
- 1959年(昭和34年) - 石垣航路の福吉丸が台風18号のため波照間港で大破、沈没[8]。
- 1961年(昭和36年)
- 1964年(昭和39年) - 桟橋復旧工事が完工。全長 約70 m, 幅員3-10 mとなる[8]。
- 1966年(昭和41年)7月5日 - 第4種漁港に指定[8]。
- 1969年(昭和44年)5月 - 突堤(延長25 m, 幅員7 m)が完成[8]。
- 1972年(昭和47年)12月 - 波照間海運が個人事業者から航路を継承して運航を開始[6]。
- 1973年(昭和48年)10月 - 波照間海運の貨客船「第八新栄丸」が就航[8]。
- 1981年(昭和56年) - 2月に波照間漁港の整備が完了し、7月21日に開港式が挙行される[8]。
- 1989年(平成元年) - 安栄観光が旅客船の不定期運航を開始[6]。
- 1990年(平成2年)6月1日 - 波照間海運の貨客船「フェリーはてるま」が就航[8][6]。
- 1994年(平成6年)3月 - 旅客ターミナル完成、供用開始[8][9]。
- 1996年(平成8年)5月 - 波照間海運の旅客船(高速船)「ニューはてるま」が就航[8][6]。
- 2010年(平成22年)8月22日 - 波照間海運の大型双胴旅客船「ぱいぱてぃろーま」が就航[6]。
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)4月18日 - NPO法人すむづれの会が旅客ターミナル内に売店を出店[12]。
- 2017年(平成29年)10月8日 - 安栄観光の大型双胴旅客船「ぱいじま2」が就航。
- 2019年(令和元年)7月31日 - 「フェリーはてるま2」就航。
施設
[編集]2017年10月に就航した「ぱいじま2」は、大型のため現在の浮桟橋を利用できず、岸壁に直接接岸している。このため、竹富町は2022年を目途に新たな浮桟橋を整備する方針である。また、当面は岸壁の路面舗装や簡易テントの設置により利用性の向上を図る予定[14]。
定期航路
[編集]安栄観光の旅客船(高速船)および貨客船(フェリー)が石垣島の石垣港との間の定期航路に就航しているほか、同社の高速船が西表島東部にある大原港(仲間港)との間に不定期に就航している。かつては波照間海運も旅客船(高速船)及び貨客船(フェリー)を運航していたが、2012年までに運休した。
- 高速船(旅客船)
- - 石垣港(石垣島)
- - 大原港(仲間港)(西表島)
- 不定期運航で、予約が必要[22]。
年月 | 2015年 4月 |
5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 2016年 1月 |
2月 | 3月 |
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欠航率 | 13.3% | 13.7% | 41.7% | 50% | 26.6% | 10% | 29% | 21.1% | 50.5% | 53.8% | 56.3% | 20% |
- 貨客船(フェリー)
脚注
[編集]- ^ a b “沖縄の港湾・漁港 波照間漁港”. 第十一管区海上保安本部. 2018年6月28日閲覧。
- ^ a b 安栄観光の定期航路のみの運航回数・旅客数。八重山要覧 平成28年度版 第3章 交通・通信 (PDF) 沖縄県八重山事務所、2017年8月
- ^ a b 指定漁港位置図 沖縄県
- ^ 沖縄の港湾・漁港 波照間漁港 第十一管区海上保安本部
- ^ 漁港水産班業務紹介 沖縄県
- ^ a b c d e f g h “波照間海運が運休へ 国の補助打ち切りで”. 八重山毎日新聞. (2011年12月3日) 2017年12月17日閲覧。
- ^ “石垣―波照間航路 観光フェリーが参入検討”. 八重山毎日新聞. (2018年3月14日) 2018年3月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 竹富町史編集委員会 編『竹富町史 第七巻 波照間島』2018年3月30日、672-677頁。
- ^ a b 竹富町のあゆみ 竹富町
- ^ “住民の切実な声受け 波照間海運フェリーを臨時運航”. 八重山毎日新聞. (2011年12月28日) 2017年12月17日閲覧。
- ^ a b c “装い新たに運航再開 ニュー「フェリーはてるま」”. 八重山毎日新聞. (2012年10月7日) 2017年12月17日閲覧。
- ^ “波照間、すむづれの家が開所 通所・訪問介護をスタート ターミナル内に出店も”. 八重山毎日新聞. (2013年4月30日) 2017年12月17日閲覧。
- ^ 波照間漁港平面図 (PDF) 沖縄県
- ^ “浮桟橋、波照間漁港に新設 竹富町議会一般質問”. 八重山毎日新聞. (2017年12月16日) 2017年12月17日閲覧。
- ^ 石垣島 ⇔ 波照間島 安栄観光
- ^ 波照間航路も町長選の争点に 八重山毎日新聞、2016年7月27日
- ^ “大型高速船の導入検討 石垣-波照間”. 八重山毎日新聞. (2016年12月15日) 2017年12月17日閲覧。
- ^ “石垣ー波照間 大型高速船、9月就航予定”. 八重山毎日新聞. (2017年6月17日) 2017年12月17日閲覧。
- ^ “ムシャーマに就航間に合わず 大型高速船、9月末に延期 波照間航路”. 八重山日報. (2017年8月22日) 2017年12月17日閲覧。
- ^ “高波に強い!就航率向上! 島民待望の大型高速船、石垣-波照間航路で運航開始”. 沖縄タイムス+プラス. (2017年10月13日) 2017年12月17日閲覧。
- ^ “船舶の安定運航など要請 町長「強く申し入れる」 波照間公民館”. 八重山日報. (2018年1月12日) 2018年1月20日閲覧。
- ^ 島間航路 安栄観光
- ^ a b 貨客カーフェリー 安栄観光
- ^ 貨客船時刻表 (PDF) 安栄観光
- ^ 『フェリーはてるま2(波照間航路)就航のお知らせ』(プレスリリース)安栄観光、2019年7月27日。オリジナルの2019年8月1日時点におけるアーカイブ 。
外部リンク
[編集]- 指定漁港位置図 沖縄県農林水産部八重山農林水産振興センター