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水島コンビナート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

水島コンビナート(みずしまコンビナート)は、岡山県倉敷市南部の水島臨海工業地帯立地企業を中心に構成されるコンビナートである。

概要

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水島コンビナート周辺の空中写真。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。2007年7月撮影の75枚を合成作成。

水島臨海工業地帯の大部分を占める企業コンビナートで、全国有数の規模を誇る。製造品出荷額は3兆3221億円で全国市町村で2009年(平成21年度)第5位。

厳密には、複数の産業分野別・企業系列別のコンビナートが形成されており、総称して「水島コンビナート」と呼ばれる。産業分野としては、石油化学コンビナート、鉄鋼コンビナート、自動車コンビナートなどが存在する。コンビナート関連企業は水島臨海工業地帯の立地企業が中心となっているが、市内の周辺地区および、市外の県南西部一帯(備南地域)など、水島工業地域外の企業も多い[1]

水島臨海工業地帯では国際競争力強化事業「水島コンビナート・ルネッサンス」により石油精製・石油化学を中枢とした、企業系列を超えた原材料等の融通がなされるなど、近年の状況は変化している。2006年6月には新日本石油精製水島製油所とジャバンエナジー水島製油所の一体的操業に関する検討の実施が発表された。2010年4月、新日本石油新日鉱ホールディングスの合併によりJXホールディングス(現・ENEOSホールディングス)が発足、二か所が一体となりJX日鉱日石エネルギー水島製油所(現・ENEOS水島製油所)となった。2011年12月22日には総合特別区域法に基づく地域活性化総合特別区域に指定されている[2]。今後、さらなる連携が加速され、国際競争力強化を目指す有力コンビナートへの変貌が期待されている[1]

なお、俗に水島臨海工業地帯の別称として水島コンビナートと呼ばれることもあるが、前者は土地範囲の名称で後者は企業の集合体・組織の名称であり、同じではない。また、前述のとおり同地帯の区域外にもコンビナート関連企業が数多く存在するため、その用法は俗称である[1]

水島コンビナート発展推進協議会

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参加企業
旭化成
クラレ
JFEスチール
JXTGエネルギー
中国電力
三菱化学
三菱ガス化学
三菱自動車工業
日本政策投資銀行
中国銀行
トマト銀行

主要コンビナート形成

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石油精製・石油化学

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三菱系
ジャパンエナジー・旭系
ガス化学系

鉄鋼

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JFE系

自動車

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三菱系
  • 三菱自動車工業/協同組合ウイングバレイ(総社市)傘下企業/水菱プラスチック(市内船穂町)/ヒルタ工業(笠岡市)ほか関連企業

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電気・ガス供給

脚注

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  1. ^ a b c 岡山県産業労働部『水島臨海工業地帯の現状』平成21年1月
  2. ^ 水島コンビナート総合特区の指定について
  3. ^ 水島コンビナート発展推進協議会について

参考文献

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  • 岡山県産業労働部『水島臨海工業地帯の現状』平成21年1月
  • 倉敷市水島コンビナート活性化検討会『知っていますか?こんなにすごい!水島コンビナート』平成22年3月

参考サイト

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関連項目

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