武士道修行は楽じゃない
『武士道修行は楽じゃない』(Tom and Chérie、1955年9月10日、劇場公開時『ジェリーの迷剣士』)はトムとジェリーの作品のひとつ。『武士道修行も楽じゃない』と題されることも多い。
スタッフ
[編集]- 監督 - ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ
- 製作 - フレッド・クインビー
- 共同製作 - ウィリアム・ハンナ(クレジット無し)
- 脚本 - ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ(全員クレジット無し)
- 原画 - ケネス・ミューズ、エド・バージ、アーヴン・スペンス、ルイス・マーシャル
- レイアウト - ディック・ビッケンバック
- 背景 - ロバート・ジェントル
- 音楽 - スコット・ブラッドリー
- 彩色プロセス - テクニカラー
- 録音プロセス - ウェスタン・エレクトリック
- 制作 - メトロ・ゴールドウィン・メイヤー・カートゥーン・スタジオ
- 配給 - メトロ・ゴールドウィン・メイヤー、ロウズ・シアター
作品内容
[編集]この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
舞台は王朝時代のフランス。ネズミ銃士隊長のジェリーは、美しい雌ネズミ・リリーに恋焦がれていた。そしてウットリした面持ちでラブレターをしたためると、それを見習い銃士のニブルスに託す。しかしニブルスが一歩穴倉から出ると、そこで待ち構えていたネコ銃士のトムが決闘を申し込んでくる。恐れを成して穴倉に戻ったニブルスだが、銃士としての心構えを楯に使いを押し付けるジェリーは、無理やり戸外にニブルスを追い出してしまう。
圧倒的な体格差で迫るトムを出し抜き、何とかリリーの元にたどり着いたニブルス。ラブレターに目を通したリリーはケラケラ笑いながら返事を書く。ニブルスは帰り道もまたトムに襲われ、コテンパンにされてしまう。ニブルスの苦労などつゆ知らず、返事に喜んだジェリーは再度ラブレターを書き、託されたニブルスは外に出るや決闘を申し込まれ…。
何度もボロボロにされながらキューピッド役を務めるニブルスだが、結局ジェリーはふられてしまった。しかしジェリーは性懲りもなく、別の雌ネズミにラブレターをしたためる。またしても手紙を託されたニブルスが外へ出ると、例の如くトムが決闘を申し込んでくる。
またしてもトムは「構えろ!」と申し込むが、ニブルスはそんなトムに「もうウンザリだ!(新吹き替え版では「構えろ、構えろ、構えろ!?べーだ!」)」と言い残して去っていくのだった。
登場キャラクター
[編集]- トム
- ニブルスに決闘を申し込み対決するが、最後はそのニブルスに「もうウンザリだ」と見放されてしまう。
- ジェリー
- 一目惚れした雌ネズミのリリーに宛てたラブレターを弟子のニブルスに届けさせるが、当のリリーからは見放されてしまい、別の雌ネズミにラブレターを書いてニブルスへ届けさせた。
- ニブルス
- 雌ネズミのリリーと別の雌ネズミに宛てたラブレターを届けるようジェリーに命ぜられた見習い銃士。だがその道中でトムから決闘を申し込まれたため対決し、ボロボロになりつつラブレターを届ける。帰り道もトムに襲われ、最後は何度もしつこく決闘を申し込んできたトムを見放した。
- リリー
- ジェリーから一目惚れされた雌ネズミ。ジェリーからのラブレターを読んで返事を書くが、最後はジェリーを見放した。
備考
[編集]この作品では、ジェリーは部下の心を考えない悪者として描かれている。
原題の"Tom and Chérie"の"Chérie"はフランス語で「かわいいあの子」の意味であり、ジェリー(Jerry)の名前に引っ掛けただけでなく、ジェリーが色惚けしている有様を如実に表した表現となっている。
本作と『武士道はつらい』の二作は邦題で共に「武士道」が含まれているが、原題ではそれに相当する西洋の「騎士道(Chivalry)」相当の単語がどちらも使用されていない。また、本作に登場するジェリーの所属組織"Mouseketeer"はこの2作以外には『パーティ荒し』に登場する。トムとジェリーの騎士シリーズは他にもパーティ荒らし武士道修行はつらいなどの作品などがある。
日本でのテレビ放映
[編集]TBS系及び他系列で1964年~1990年頃まで時折放映された。