棚橋一郎 (応用化学者)
棚橋 一郎(たなはし いちろう)は、日本の化学者。大阪工業大学工学部応用化学科元教授。工学博士(大阪府立大学)・技術士(化学)[1]。日本鱗翅学会元幹事長。NEDO研究開発型ベンチャー支援事業/シード期の研究開発型ベンチャーに対する事業化支援に係る第1回公募事前書面審査員[2]。大阪産業技術研究所・大阪商工会議所との共同推進機関OIT-P(Osaka Industrial Technology Platform; 地域産業技術プラットフォーム)の元メンバー[3]。
専門は、無機材料化学、電気電子材料工学、バイオミメティクス。
経歴
[編集]1979年大阪府立大学(現:大阪公立大学)工学部応用化学科卒業。1981年同大学大学院工学研究科応用化学専攻修士課程修了。のちに、工学博士(大阪府立大学)[4]。 1981年松下電器産業(現:パナソニック)中央研究所で研究職に従事。2001年大阪工業大学工学部応用化学科助教授として着任。2004年同学科教授。エネルギー・ナノ材料研究室を主宰し、炭素材料、半導体や金属ナノ粒子などの無機材料化学領域の学問を追究。電気二層キャパシタやカーボンリチウム二次電池などの研究開発を行い、特許出願件数は330件に及んだ。2021年同大学定年退職[5]。同大学の常翔歴史館には756匹の昆虫標本を寄贈している。
主な所属学会は、日本化学会、日本応用物理学会、日本鱗翅学会、日本技術士会 、日本セラミックス協会など。主な受賞は、近畿地方発明賞(1991) 、電気工業会進歩賞(1987)、大阪工研協会 工業進歩賞(1986)、 I・R 100 Awards(1984)[6]。 主な著書は、現代無機材料科学(共著、化学同人2007、学術書)。
主な研究
[編集]- シロチョウ科の蝶が発する香気成分に関する研究
- バイオミメティクス材料の研究[7]
- 金属ナノ粒子を用いた微量成分分析用高感度センサーの開発
- 金属・半導体微粒子の作製と光学特性に関する研究
- 非線形光学材料の製造方法[8] - 特許登録番号 291455
- 電気二重層キャパシタの開発[9] - 特許登録番号 1866292
応用化学の対外啓蒙活動として、大阪府・大阪産業局が運営するものづくりビジネスセンター大阪(MOBIO)支援のOIT-P次世代技術セミナー2019(テーマ:ナノ材料の特長と医療・環境・エネルギー分野への応用 )にて、「金属ナノ粒子の作製と応用」について講師を担当[10]。また、大阪大学ナノ理工学人材育成産学コンソーシアム主催「ナノ理工学セミナー」(テーマ:バイオミメティクスとナノテクノロジー)でも講師を務めた[11]。
脚注
[編集]- ^ http://www.pecms.engineer.or.jp/members/c_cmt/rinri/topics/002/002051.html
- ^ https://www.nedo.go.jp/content/100918519.pdf
- ^ https://www.oit.ac.jp/oitp/introduction/detail05.html
- ^ https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000000246551-00
- ^ https://www.oit.ac.jp/japanese/topics/?i=7451
- ^ https://researchmap.jp/read0073052
- ^ https://www.oit.ac.jp/cgi-bin/japanese/course/detail.cgi?id=200906003
- ^ https://jglobal.jst.go.jp/en/detail?JGLOBAL_ID=200903001862782986
- ^ https://www.oit.ac.jp/japanese/sangaku/pdf/2019sd0032.pdf
- ^ https://www.m-osaka.com/jp/mobio-cafe/docs/310906.pdf
- ^ https://keihanna-portal.jp/セミナーイベント/平成28年度ナノ理工学セミナーバイオミメティクスとナノテクノロジー大阪大学ナノ理工学人材育成産学コンソーシアム_i5914