根津利三郎
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根津 利三郎(ねづ りさぶろう、1948年1月4日 - )は、香川県出身の元通産官僚。
人物
[編集]1970年代から引き続いた、知識集約化・省資源化に労働者福祉基準と環境基準を加えた「産業構造ビジョン」1980年 の執筆に関わった。
またIT、科学技術の視点から産業政策の成否を著書にて論じている。日本の場合、強力な電子機器産業があるにも拘らず、それがIT革命に結実していかなかった。例えば、ISDNや光ファイバー網によるネットワーク計画が陳腐化・頓挫したのは、それらを生み出したNTTの過剰設備・過剰研究開発による「技術先行」に原因があるとし、技術開発が先行することでユーザーの利便を満足するような効率的経営ができないNTTのガバナンスの仕組みの問題点を取り上げている。
略歴
[編集]- 1966年 都立日比谷高校卒業
- 1970年 東京大学経済学部卒業後、通商産業省入省
- 1975年 ハーバード大学経営大学院修了
- 1988年 産業政策局国際企業課長
- 1990年 基礎産業局鉄鋼業務課長
- 1993年 通商政策局審議官(通商交渉担当)
- 1995年 OECD科学技術産業局長
- 2001年 富士通総研 常務理事
- 2001年 経済産業研究所理事、富士通総研経済研究所常務理事
- 2004年 富士通総研専務取締役
- 2018年 瑞宝中綬章受章
著作
[編集]- 『雇用改革』島田晴雄 + 根津利三郎(東洋経済新報社、2007年)
- 『IT戦国時代』(中央公論社、2002年)
- 『日本のモノづくり52の論点』共著(日本プラントメンテナンス協会編、2002年)
同期
[編集]旧 通産省入省同期には、原田義昭、林良造(東大公共政策院教授、経済産業政策局長)、岡本巌(JBIC理事、資源エネルギー庁長官)、坂井宏(日本商品先物取引協会副会長、大臣官房付(国土庁長官官房審議官〉)、中村利雄(愛知万博事務総長、中小企業庁長官)、井田敏(NEC執行役員常務、元九州通商産業局長)など。