柿の木のある家
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『柿の木のある家』(かきのきのあるいえ)は、1949年(昭和24年)4月に発表された壺井栄の小説であり[1]、同作を原作にして1955年(昭和30年)に製作・公開された日本の長篇劇映画である[2][3][4][5]。
略歴・概要
[編集]本作はもともと、壺井栄が1943年(昭和18年)に執筆、翌1944年(昭和19年)に『海のたましい』として発表したものを改稿・改題したものである[1]。1949年(昭和24年)4月、山の木書店から同名の短篇集に収められる形で出版された[1]。
その後の刊行歴については、#おもなビブリオグラフィの節を参照。
同作およびその短篇集に掲載された『ともしび』『坂道』を原作として浄明寺花子が脚色、1955年(昭和30年)に芸研が同名の長篇劇映画を製作、東宝が配給して、同年11月15日に公開された[2][3][4][5]。本作の上映用プリントは、東京国立近代美術館フィルムセンターに所蔵されておらず、デジタル・ミームが所有しレンタルを行っている[6][リンク切れ]。
おもなビブリオグラフィ
[編集]- 『柿の木のある家』、絵赤松俊子、山の木書店、1949年
- 『壷井栄作品集 第2巻』、筑摩書房、1956年
- 『昭和児童文学全集 5』、東西文明社、1957年
- 『壷井栄童話集』、新潮文庫、新潮社、1958年
- 『少年少女日本文学全集 15』、講談社、1962年
- 『壷井栄名作集 2』、ポプラ社、1965年
- 『壷井栄全集 第10巻』、筑摩書房、1969年
- 『少年少女世界の文学』、カラー名作29日本4、名作選定委員会、小学館、1970年
- 『新・日本児童文学選 4』、偕成社、1971年
- 『柿の木のある家』、日本児童文学名作選6、あかね書房、1972年5月30日 ISBN 4251063066
- 『柿の木のある家』、偕成社文庫3015、偕成社、1976年6月 ISBN 403650150X
- 『定本壼井栄児童文学全集 1』、講談社、1979年
- 『坂道・柿の木のある家 - 壷井栄童話集』、講談社青い鳥文庫70-3、講談社、1985年5月 ISBN 4061471694
映画
[編集]柿の木のある家 | |
---|---|
We Never Let You Go | |
監督 |
古賀聖人 監修 内田吐夢 |
脚本 | 浄明寺花子 |
原作 | 壺井栄 |
製作 |
熊谷久虎 中田博二 企画 倉田文人 北川辰幸 |
出演者 |
上原謙 高峰三枝子 |
音楽 | 佐藤勝 |
撮影 |
岸寛身 照明 伴野功 |
製作会社 | 芸研 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1955年11月15日 |
上映時間 | 95分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
『柿の木のある家』(かきのきのあるいえ)は、壺井栄の同名の小説および同名の短篇集に収録された『ともしび』『坂道』を原作に、1955年(昭和30年)に製作・公開された日本の長篇劇映画である[2][3][4][5]。脚本は、『飛燕空手打ち』、『美しき母』の浄明寺花子が執筆している[8]。英語タイトルは、We Never Let You Go (「われわれはあなたを行かせることはない」の意)である[2]。
スタッフ・作品データ
[編集]- 製作 : 熊谷久虎、中田博二
- 企画 : 倉田文人、北川辰幸
- 監修 : 内田吐夢
- 監督 : 古賀聖人
- 脚本 : 浄明寺花子
- 原作 : 壺井栄
- 撮影 : 岸寛身
- 照明 : 伴野功
- 美術 : 高木芳男
- 録音 : 安倍恒男
- 音楽 : 佐藤勝
- 製作 : 芸研
- 上映時間(巻数 / メートル) : 95分(10巻 / 2,603メートル)
- フォーマット : 白黒映画 - スタンダードサイズ(1.37:1) - モノラル録音
- 映倫番号 : 不明[2]
- 公開日 : 日本 1955年11月15日
- 配給 : 東宝
キャスト
[編集]- 上原謙 - 新川浩三
- 高峰三枝子 - 新川松子
- 小杉義雄 - 小松仙太郎
- 村瀬幸子 - 小松せい
- 丸山一夫 - 小松朝一
- 桑野みゆき - 小松ナミ子
- 石井秀明 - 小松茂
- 中村のり子 - 小松ヒサノ
- 神代具子 - 小松雪江
- 日野めぐみ - 小松鈴子
- 秋元富彦 - 小松洋
- 高堂国典 - おじいさん
- 松井博子 - 女中ヤス
- 小川みな子 - 学友道子
- 小西なほみ - 学友久子
- 盤城吉二郎 - 道子の父
- 忍節子 - 道子の母
- 春日芳子 - 久子の母
- 三島通弘 - 洗濯屋
- 滝田裕介 - 先生
- 小林十九二 - 獣医
- 山北満寿子 - 医者
脚注
[編集]- ^ a b c 『国文学 解釋と鑑賞』、p.59.
- ^ a b c d e 柿の木のある家、日本映画情報システム、文化庁、2023年3月29日閲覧。 アーカイブ 2021年11月28日 - ウェイバックマシン
- ^ a b c 柿の木のある家、日本映画データベース、2023年3月29日閲覧。
- ^ a b c 柿の木のある家、キネマ旬報映画データベース、2023年3月29日閲覧。
- ^ a b c 柿の木のある家、allcinema ONLINE、2023年3月29日閲覧。
- ^ 芸研、デジタル・ミーム、2012年4月23日閲覧。
- ^ “国立国会図書館サーチ(NDL Search)”. iss.ndl.go.jp. 2023年3月29日閲覧。
- ^ 『'02 年鑑代表シナリオ集』、p.344.
参考文献
[編集]- 『国文学 解釋と鑑賞』第9号、至文堂、1997年
- 『'02 年鑑代表シナリオ集』、日本シナリオ作家協会、2003年6月26日 ISBN 4915048209