松好貞夫
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松好 貞夫(まつよし さだお、1899年12月1日 - 1982年10月19日[1])は、日本の経済史学者。専門は日本経済史。経済学博士(同志社大学)。東京都立大学名誉教授、流通経済大学名誉教授。
来歴
[編集]滋賀県生まれ。1925年同志社大学法学部経済学科卒。本庄栄治郎の下で日本経済史研究に従事[2]。大阪市職員として#明治経済市史の編纂にあたり、次いで大蔵省に於いて#明治財政史の編纂員を務める[3]。1947年同志社大学教授。1949年「新田の研究」で同志社大学経済学博士[4]。1952年東京都立大学教授、1957年初代法経学部長[5]、1963年定年退官、名誉教授[6]。1965年開学の流通経済大学に招かれ経済史を教授[7]、のち名誉教授。大学歌のひとつである「登竜の門」の作詞を手掛けた[8]。
栄典
[編集]著書
[編集]- 『土佐藩経済史研究』日本評論社、1930年
- 『日本両替金融史論』文藝春秋社、1932年、新版・柏書房、1965年
- 『新田の研究』有斐閣・日本経済史研究所研究叢書、1936年
- 『両替商金融史 第3部 (明治維新後に於ける両替商金融)』金融研究会、1937年
- 『近世の産業と両替商金融』金融研究会、1938年
- 『経済史概論』三和書房、1950年
- 『土地経済の発展類型』同志社大学出版部、1952年
- 『村の記録』岩波新書、1956年
- 『金貸と大名』弘文堂・アテネ新書、1957年
- 『太閤と百姓』岩波新書、1957年
- 『北涯の悲劇』雄山閣出版、1960年
- 『アイヌ人物語:北涯の悲劇』雄山閣出版、1970年
- 『天保の義民』岩波新書、1962年
- 『関ヶ原役:合戦とその周辺』人物往来社、1964年
- 『戦国の軍資金』人物往来社、1964年
- 『太閤軍記』人物往来社、1965年
- 『黄金と落城:戦国の軍資金』新人物往来社、1970年
- 『明治絶対主義の経済と金融』勁草書房、1971年
- 『武家と公家:桂御所縁起』弘文堂・アテネ新書、1971年
- 『流通経済前史の研究』名著出版、1972年
- 『大坂落城:浅井三代と豊臣家』新人物往来社、1975年
共編著
[編集]- 『日本経済史第三文献』本庄栄治郎・吉川秀造共編、日本評論新社、1953年
- 『日本輸送史』安藤良雄共編著、日本評論社、1971年
明治経済市史
[編集]- 『明治大正大阪市史紀要』全50号[10]、大阪市役所、1930-32年
- 大阪市役所編『明治大正大阪市史』全8巻、日本評論社、1933-35年、担当項執筆/第5巻(論文篇)1933年、所収「明治初期の大阪の信用組織」pp.381-446
明治財政史
[編集]大蔵省編纂『明治大正財政史』全20巻、財政経済学会、1936-40年、編纂員[11]
脚注
[編集]- ^ 『人物物故大年表』(日本人編Ⅱ)、日外アソシエーツ、2006年、p.406
- ^ 『土地経済の発展類型』1952年、著者略歴
- ^ 遠藤佐々喜「松好貞夫著「日本兩替金融史論」を味ふ, (菊版四四七頁、文藝春秋社刊、四圓五拾錢)」『社會經濟史學』第2巻第11号、1933年2月1日、1212-1215頁。 NAID 110001214403
- ^ “新田の研究 松好貞夫”. 国立国会図書館. 2012年12月28日閲覧。
- ^ 東京都立大学 2000, p. 522, 表16 学内主要人事.
- ^ 東京都立大学 2000, p. 520, 表15 名誉教授一覧.
- ^ 流通経済大学 1998, p. 69.
- ^ 流通経済大学 1998, pp. 80–81.
- ^ 『官報』第13463号、1971年(昭和46年)11月5日、p.13
- ^ 第16、21、27、32、33、39、44号に記名論文所載
- ^ 第1巻、本編p.4、編纂事歴
参考文献
[編集]- 『大名やりくり帖』1995年、著者紹介
- 流通経済大学三十年史編纂室 編『流通経済大学三十年史』流通経済大学出版会、1998年。
- 東京都立大学事務局企画調整課 編集・発行『東京都立大学五十年史』2000年。
- 『20世紀日本人名事典』〔そ~わ〕日外アソシエーツ、2004年、p.2369
外部リンク
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