コンテンツにスキップ

松勘工業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
松勘工業株式会社
Matsukan Kogyo Co.,Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
347-0056
埼玉県加須市土手1-4-27
設立 1907年(明治40年)3月15日[1]
業種 その他製品
法人番号 3030001033200 ウィキデータを編集
事業内容 剣道具を中心とした武道用品の製造
代表者 代表取締役社長 安藤慎吾[1]
資本金 4,050万円[1]
従業員数 48人[1]
外部リンク http://www.matsukan.jp
テンプレートを表示

松勘工業株式会社(まつかんこうぎょう)は、埼玉県加須市に本社を置く武道具製造企業である[2]。武道用品の製造のほか、本社敷地内、上尾市狭山市の直営店と全国の取次店で同社製品の販売を行っている[2]

会社概要

[編集]

1907年(明治40年)3月、創業者の松本勘四郎は埼玉県北部が武州織物の原料となる木綿の産地であることに着目して「松勘武道具」を設立し、剣道具や柔道衣などの製造を開始した[2][3][4]

1945年(昭和20年)、太平洋戦争の終結後に日本に進駐した連合軍総司令部の指示により剣道を始めとした武道が禁止されると、皮革加工の技術を応用し野球用の硬式ボール「パイン」の製造を開始した[2][5]1950年(昭和25年)1月に「松勘工業株式会社」へ改組すると、1955年(昭和30年)5月にはアメリカ向けのグラブミットの輸出を開始した[3]

武道の禁止措置が解除されると、防衛庁警察機関に銃剣術用の防具を納入[3]。さらに販路を国外にも広げ、1968年(昭和43年)にはヨーロッパ柔道連盟より指定柔道衣メーカーに選ばれ[3]オランダアントン・ヘーシンクの柔道着を手掛けると[2]1974年(昭和43年)には西ドイツ柔道連盟より公認推薦メーカーに選ばれた[3]

創業以来、剣道やなぎなたで使用する防具を中心に、剣道衣・袴ほか柔道衣や畳など各種武道用品の製造を続けている[2]。剣道具に関しては加須周辺が剣道の盛んな土地柄だったこともあり順調に生産量を伸ばし[4]、耐久性に定評があったが[2]2007年(平成19年)に創業100周年を迎えるにあたり、競技者のニーズに合わせ柔らかさや使いやすさといった実用性を意識した防具の開発、防具特有の匂い対策のため吸汗性や速乾性に優れた素材の導入などが行われている[2]

野球用品に関しては2015年(平成27年)の時点ではグラブやミットの取り扱いを行っていないが[6]、硬式ボールは高校野球都市対抗野球の公式球として使用されている[2][5]。また、2010年(平成22年)以前は日本プロ野球 (NPB) の公式球製造メーカーの一つとなっていた[7]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d 会社概要”. 松勘工業株式会社. 2015年10月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 「剣日調査局レポート 創業明治40年!!積み重ねた剣道具製造の歴史」『剣道日本』 2007年4月号、スキージャーナル株式会社、136-137頁。 
  3. ^ a b c d e 創業明治40年”. 松勘工業株式会社. 2015年10月10日閲覧。
  4. ^ a b 市報かぞ 平成22年5月15日号” (PDF). 加須市. 2015年10月11日閲覧。
  5. ^ a b パイン硬式ボール”. 松勘工業株式会社. 2015年10月10日閲覧。
  6. ^ 取り扱い商品”. 松勘工業株式会社. 2015年10月10日閲覧。
  7. ^ 球界大揺れ、統一球問題を徹底解説”. エキサイトレビュー (2013年6月12日). 2015年10月11日閲覧。

外部リンク

[編集]