村上春樹にご用心
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村上春樹にご用心 | ||
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著者 | 内田樹 | |
イラスト | フジモトマサル | |
発行日 | 2007年9月29日[1] | |
発行元 | アルテスパブリッシング | |
ジャンル | 評論、エッセイ | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 並製本 | |
ページ数 | 256 | |
コード | ISBN 978-4903951003 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『村上春樹にご用心』(むらかみはるきにごようじん)は、内田樹が著した文芸評論、エッセイ。「村上春樹関係のテクストのほぼすべてを網羅したアンソロジー」[2]本である。
概要
[編集]本書は、(1) 最初の単行本、(2) 増補版、(3) 増補版の文庫版、と3種類あり、それぞれ内容が異なる。
(1) 『村上春樹にご用心』 / アルテスパブリッシング / 2007年9月29日 / ISBN 978-4903951003
(2) 『もういちど村上春樹にご用心』 / アルテスパブリッシング / 2010年11月25日 / ISBN 978-4-903951-37-9
(3) 『もういちど村上春樹にご用心』 / 文春文庫 / 2014年12月4日 / ISBN 978-4-16-790259-9
「どうして村上春樹はある種の批評家たちからこれほど深い憎しみを向けられるのか?」[3]という著者の積年の疑問から本書は成立している[注 1]。また、本書のように村上を絶賛するだけの本というのは類がない[注 2]。タイトルは大滝詠一の「あの娘に御用心」(1976年)から取られている[6]。
最初の単行本のカバー・イラストを描いたフジモトマサルは、のちに村上春樹の期間限定サイト「村上さんのところ」(2015年1月15日~5月13日公開)の絵を担当した。
収録された文章の多くは著者のブログ「内田樹の研究室」に掲載されたものである。これまでに中国語(簡体字版、繁体字版)と韓国語に翻訳されている[7]。
版元の株式会社アルテスパブリッシングは2007年4月に設立された会社であるが、『村上春樹にご用心』は同社が最初に出版した1冊である[8]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 「私にはいまだにその理由がわからない」と一度は書いた内田であるが、本書で次のように述べている。「村上春樹の愛読者たちの『選ばれた受信者』感覚は他の作家に比べてより先鋭であるが、それは彼が『批評家たちにぜんぜん評価されない』という文壇的事実によっていっそう強化されている。皮肉なことだが、批評家たちが『私には何も聞こえない』と声高に言えば言うほど、『では、私が聴き取っているこの倍音は、私だけに聞こえているのだ』という読者ひとりひとりの確信は深められる。批評家たちは逆説的なことに、村上春樹からは『何の音もしない』と言い続けることで、販促活動に活発な協力を果たしているのである」[4]
- ^ 内田樹も自身のブログで「村上春樹を絶賛する本だから(そんな本これまでないし)、村上ファンはみな買うわな(ぼくだって買うもの)」と述べている[5]。
出典
[編集]- ^ 村上春樹にご用心(内田樹 著) ★新版刊行にともない絶版としました。 商品詳細情報アルテスパブリッシング
- ^ 『村上春樹にご用心』アルテスパブリッシング、2007年9月、247頁。
- ^ 村上春樹恐怖症 (内田樹の研究室 200年3月12日)
- ^ 『もういちど村上春樹にご用心』 文春文庫、2014年12月、230頁。
- ^ 老いの手柄 (内田樹の研究室 2007年9月30日)
- ^ そろそろ春だけど (内田樹の研究室 2008年3月5日)
- ^ 『もう一度村上春樹にご用心』韓国語版序文 (内田樹の研究室 2016年2月5日)
- ^ ブログ * ARTES 2007年08月アルテスパブリッシング