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未伝播地流行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

処女地流行(しょじょち りゅうこう)あるいは未開地流行(みかいち りゅうこう)[1]すなわち未伝播地流行(みでんぱち りゅうこう)と和訳するのが相応しい英語 virgin soil epidemicとは アルフレッド・クロスビー1931 - 2018)によって造語された用語であって、[2]彼はそれを「彼らを打撃する既に接触したことのない病気のリスクにおける住民内の、そしてしたがって免疫学上ほとんど無防備であるところの」(感染症の)流行として定義したところのものである。農業の開発ならびにより固着性の生物とを、家畜からヒトへの微生物の移動による疾病の発現に結びつける、 ウィリアム・マクニールが展開したことに、彼の概念は関連する。[3]処女地流行はヨーロッパによる植民地化英語版によって、特にヨーロッパの探検家や入植者がアメリカオーストラリア英語版太平洋諸島英語版の諸地域で征服した土地に疾病を持ち込んだ時に起きた。[4]

その概念はヨーロッパの拡大の成功の説明としての人気のある書籍『銃・病原菌・鉄』の中心的な主題として、ジャレド・ダイアモンドによって後に受け入れられた卸し売りになった。[5]

脚注または引用文献

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  1. ^ 「処女地流行」は先ず直訳過ぎる嫌いがあるし、「未開地流行」も同様でこれらの類(例えば(脇村 2004), pp. 2.)はいずれも元々人が住んで居るのに、(誰も居ないのであるなら伝染しない)そこを処女地とか未開地であるとするのは矛盾している。であるのにそう呼ばせるのは帝国主義的侵略ないし植民地主義的征服を想起させて元々の歴史哲学用語として使う場合は正当かもしれないが、他の文脈において用いる場合、不要不急な論争を生じかねない懸念があるのでここでは「未伝播地流行」とすることにした(あくまで利用者個人の見解です)。
  2. ^ (Crosby 1976)
  3. ^ (McNeill 1976)
  4. ^ Cliff et al, p. 120
  5. ^ (Jones 2003)

ウェブサイト

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  • 脇村, 孝平 (2004年). “疫病と世界史”. 2021年9月19日閲覧。 “アルフレッド=クロスビーが「処女地の疫病」と呼んでいる”

書籍

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  • McNeill, William H. (1976), Plagues and Peoples, Anchor Press, ISBN 978-0385121224 

雑誌

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参考文献

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