昭和戦争
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昭和戦争(しょうわせんそう)は、「満洲事変」「日中戦争」「太平洋戦争」という呼称に代わるものとして、読売新聞が提唱する呼称である。
本項目では「昭和戦争」という呼称に関する問題を取り扱う。戦争の経過等に関しては本項目ではなく満洲事変、日中戦争、太平洋戦争の各項目を参照のこと。
概要
[編集]読売新聞の2006年8月13日の紙面によれば、これまでの「太平洋戦争」「大東亜戦争」「十五年戦争」「アジア・太平洋戦争」などの呼称は、いずれも特定のイデオロギーに基づいていたり、戦争の期間や地域を考えるとそぐわない面もあった。このため、日本国民の間に戦争に関する共通の呼び名がなかった。同紙は、1931年(昭和6年)の満洲事変から1945年(昭和20年)の太平洋戦争終戦に至る期間に日本が関わった戦争の呼称として「昭和戦争」という呼称を提唱した。同紙によれば、「昭和戦争」とは昭和時代に起きた戦争という意味であり、昭和天皇を念頭に置いたものではないという[1]。
読売新聞はこの呼称を発表した2006年8月13日以降、紙面において「太平洋戦争」「日中戦争」などの用語を排除し、物故記事やコラムにまで徹底して「昭和戦争」を用いた。しかし、「十五年戦争」呼称と同様に不連続性の問題を内包しており、他新聞に追随する動きはなく、また、教育界や歴史学界にも動きがなかった。このためか、読売新聞では2009年以降に「太平洋戦争」の語を再び使用するようになった(記事によっては引き続き「昭和戦争」の語句を用いている[2])。また、現在までのところ、この呼称を採用する動きは同紙以外には、戸田金一など一部の学者が使う以外に見られなかった。
脚注
[編集]- ^ 「昭和戦争」の責任 総括 読売新聞2006年8月13日
- ^ 例えば<維新政府、変革の序章>第7回~「明治国家」誕生のとき(2017年07月12日)では「昭和戦争時の1943年」等と表記されている。