新政酒造
新政酒造 本社 | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒010-0921 秋田県秋田市大町6-2-35 |
設立 | 1953年3月 |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 8410001000157 |
事業内容 | 清酒製造業 |
代表者 |
代表取締役会長 佐藤卯兵衛 代表取締役社長 佐藤祐輔 |
資本金 | 1,500万円 |
従業員数 | 30名 |
外部リンク | http://www.aramasa.jp/ |
新政酒造株式会社(あらまさしゅぞう)は、秋田県秋田市にある日本酒の蔵元(酒蔵)である。創業は嘉永5年(1852年)で、協会六号酵母の発祥蔵としても著名である。創業当時は、初代 佐藤卯兵衛の名から「うへえの酒」と地元で親しまれていた。その後、明治政府が大綱に掲げた「新政厚徳」(「しんせいこうとく」厚き徳をもって新しい政をなす)の名称を頂き、四代目である佐藤佐吉の代に「新政」(あらまさ)と短く、訓読みすることになった。
一時は安売りにより債務超過の寸前に陥っていた。だが、東京大学卒業後ジャーナリストの仕事に就いていた佐藤祐輔が帰郷して八代目を継いでから[1][2]、六号酵母と秋田県産酒米だけを使う高級路線に転換。当初は地元での反応は芳しくなかったが、東京などの酒販店や飲食店に販路が広がり、黒字化に成功した。
新政の製法を理解し、冷蔵による温度管理を徹底した取引先のみに卸す方針をとっている。2017年時点でも、金属タンク醸造から木桶への切り替え、生酛づくり、酒米の契約栽培や自社水田での無農薬栽培、特に秋田県農業試験場で品種改良された「秋田酒こまち」の活用といった様々な取り組みを模索している[3][4][5][6]。また日本酒醸造における白麹(黒麹のアルビノ突然変異体)の使用は、新政が2009年に「亜麻猫」を発売して以来普及した。白麹は焼酎醸造に使われている麹菌であり、伝統的に日本酒醸造で使われてきた黄麹より遥かに多くのクエン酸を生成するため風味を損なう微生物の繁殖を防ぐ能力が高く、クエン酸由来の酸味が強い風味を持つ傾向に仕上がりやすい。酒母を作る比較的古い方法である生酛や山廃においても、より近代的な方法の速醸なみの速さででき、それらは速醸と違い人工的に作られた乳酸を添加しないため「無添加」の表示ができ、特に輸出する際のマーケティングの観点から有利である[7]。
代表銘柄
[編集]現在(2021年3月時点)
- No.6 ナンバーシックス(X-type、R-type、S-type)
- No.6 ナンバーシックス 中取りタイプのダイレクト パス シリーズとして(X-type、R-type、S-type)の3種類がある。
- Colors カラーズ(アッシュ、アース、ヴィリジアン、コスモス、ラピス、エクリュ)
- PRIVATE LAB プライベートラボ(陽乃鳥、亜麻猫、天蛙、涅槃龜)
- 頒布会として実験的な限定酒が販売される。
過去
- 純米大吟醸 佐藤卯兵衛【純米大吟醸酒】
- 純米吟醸 グリーンラベル【純米吟醸酒】
- 特別純米 六號【特別純米酒】
- 秋田流純米【純米酒】
- 特選純米【純米酒】
- 粋撰【普通酒】
沿革
[編集]- 1852年 - 初代佐藤卯兵衛が、佐竹藩城下町の酒蔵として創業。
- 1912年 - 「合名会社佐卯商店」設立。
- 1935年 - 協会六号酵母発売。
- 1953年 - 「新政酒造株式会社」と改組。
- 2009年 - 使用酵母を協会六号系のみに限定。
- 2010年 - 原料米を秋田県産米に限定。
- 2012年 - 平成24酒造年度より全商品、純米造りの体制に移行。
- 2015年 - 2015~16年(平成27酒造年度)より「生酛純米蔵」となる。
過去の事業所
[編集]- 壜詰工場:秋田県秋田市新屋表町5-10
旧秋田中央銘醸株式会社、その前身は「渡辺幸四郎(屋号:勝平)」(1890年創業、1963年廃業し秋田中央銘醸(株)に譲渡される)[8] その後、新政酒造壜詰工場となるが、2010年に閉鎖し、秋田中央銘醸株式会社も解散。[9]工場跡地は秋田市新屋ガラス工房となる。
脚注・出典
[編集]- ^ “こだわりOFF 若手蔵元の個性的な酒に脚光 型破りな「共同醸造」も”. 日経トレンディ. 日本経済新聞. (2015年10月13日) 2018年5月20日閲覧。
- ^ “期待される「ニューリーダー」:新政 佐藤祐輔──偏差値エリート4人の酒づくり”. GQ JAPAN. (2013年3月11日) 2018年5月24日閲覧。
- ^ 【発信】最古の酵母が新風 老舗酒蔵・新政の8代目 佐藤祐輔さん『日本経済新聞』朝刊2017年9月17日(社会面)
- ^ 【食のフロンティア】「秋田酒こまち」存在感増す 西の横綱「山田錦」に挑む『日経MJ』2018年1月22日(フード面)。
- ^ “「従来にない酒」を生み出し減石増益!新政酒造8代目が酒造りで掲げた“4つの課題”【前編】”. DIAMOND ONLINE. (2014年5月19日) 2018年5月24日閲覧。
- ^ “100万円の日本酒だって売れる!発想を変えれば市場は無限だ【後編】”. DIAMOND ONLINE. (2014年5月23日) 2018年5月24日閲覧。
- ^ “日本酒造りにもたらされた「クエン酸」による変革!! - 白麹、黒麹仕込みの日本酒を学ぶ”. Sake Street (2022年5月22日). 2022年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月9日閲覧。
- ^ https://www.akibi.ac.jp/~nomura/araya-hp/jyouzou/sake/history.html
- ^ http://www.aramasa.jp/archives/2009.html
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 新政酒造
- 新政酒造跡地活用推進協議会 (araya.cd) - Facebook
- 佐藤 祐輔 (yusuke.sato.7798) - Facebook