振内駅
振内駅 | |
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振内鉄道記念館(2007年11月5日) | |
ふれない Furenai | |
◄幌毛志 (3.4 km) (2.8 km) 仁世宇► | |
所在地 | 北海道沙流郡平取町振内 |
所属事業者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
所属路線 | 富内線 |
キロ程 | 58.4 km(鵡川起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
106人/日 -昭和56年- |
開業年月日 | 1958年(昭和33年)11月15日[1] |
廃止年月日 | 1986年(昭和61年)11月1日[2] |
備考 | 富内線廃線に伴い廃駅 |
振内駅(ふれないえき)は、かつて北海道(日高支庁)沙流郡平取町振内に設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)富内線の駅(廃駅)である[3]。事務管理コードは▲132309[4]。
歴史
[編集]- 1958年(昭和33年)11月15日 - 国有鉄道富内線富内駅 - 当駅間の延伸開通に伴い、開業[5][1]。一般駅[3]。
- 1959年(昭和34年) - 振内営林署所轄貯木場へ、専用線500m敷設[6]。
- 1964年(昭和39年)11月5日 - 当駅 - 日高町駅間の延伸開通に伴い、中間駅となる。
- 1982年(昭和57年)11月15日 - 貨物の取り扱いを廃止[3]。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 荷物の取り扱いを廃止[3]。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 富内線の全線廃止に伴い、廃駅となる[2]。
駅名の由来
[編集]所在地名より。アイヌ語の「フレナイ(hure-nay)」(赤い・川)に由来する[5][7]。
駅構造
[編集]廃止時点で、1面2線の島式ホームを有する地上駅で、列車交換可能な交換駅であった[8]。駅舎側(南側)が上り線、外側(北側)が下り線となっていた(番線表示なし)。その他上下本線それぞれの外側に、安全側線を持った側線を各1線ずつ有し、上り線側の側線の駅舎傍には貨物用の短い単式ホームを有した[8]。
職員配置駅となっており、駅舎は構内の南側に位置し、ホーム東側とを結ぶ構内踏切で連絡した[8]。
利用状況
[編集]- 1981年度(昭和56年度)の1日当たりの乗降客数は106人[8]。
駅周辺
[編集]- 国道237号(日高国道)
- 北海道道638号宿志別振内停車場線
- 北海道道797号貫気別振内線
- 平取町役場振内支所
- 門別警察署振内駐在所
- 振内郵便局
- 平取町立振内中学校
- 平取町立振内小学校
- 苫小牧信用金庫振内代理店
- びらとり農業協同組合(JAびらとり)振内支所
- 沙流川[9]
- 振内山 - 駅から北東に約7.5km[8]。
- 道南バス「振内案内所」停留所
駅跡
[編集]旧駅構内は1986年(昭和61年)11月から平取町により、「振内鉄道記念館」として整備されている[10]。駅舎は撤去されたが新たにバスの待合所兼用の建物が建築され、館内1階にC58形蒸気機関車の動輪や、当時使用していた閉塞器、備品、保線用具、駅スタンプ、写真パネルなどが保存・展示されている[10]。館外には当時の状態のままに[11]側線を含むレールとホーム、腕木式信号機が保存され、旧上り線上には旧ソ連向けに新製された、国鉄D51形蒸気機関車と同型機であるD51-23号機がサハリン(旧・樺太)から戻って来て静態保存・展示されている[12]。また、旧下り線ホームに横付けする形で[11]国鉄の旧型客車であるスハ45形スハ45 37とスハフ42形スハフ42 519の2両も静態保存・展示されている[10]。客車はライダーハウスとしても利用されており[10]、内装は宿泊施設用に変更されている[11]。ホームには当駅のほか幌毛志駅、仁世宇駅、岩知志駅の駅名標が移設保存されている[11]。
その他
[編集]当駅を発着駅とする区間列車が上下1本(下り:鵡川駅 - 当駅間、上り:当駅 - 苫小牧駅間)設定されていた(1985年(昭和60年)3月14日改定の時刻(廃止時の時刻表)[13])。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]- ^ a b “日勝線の一部 富内から振内間(13キロ)18年ぶりで開通”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1958年11月16日)
- ^ a b “胆振、富内線きょう限り”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1986年10月31日)
- ^ a b c d 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、866頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、229頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ a b 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、98頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ 北海道営林局(直轄)50年史 平成9年11月発行 P310。
- ^ 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 別巻〉、2018年11月30日、366頁。ISBN 978-4-88323-114-0。
- ^ a b c d e 『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』小学館、1983年7月、107頁。
- ^ 『北海道道路地図 改訂版』地勢堂、1980年3月、11頁。
- ^ a b c d 『全国保存鉄道III 東日本編』監修:白川淳、JTBパブリッシング、1998年11月、27頁。
- ^ a b c d 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』北海道新聞社、2011年9月、90-91頁。
- ^ 『蒸気機関車完全名鑑 ビジュアル改訂版』廣済堂ベストムック、2011年1月、54頁。
- ^ 三宅俊彦『廃線終着駅を訪ねる 国鉄・JR編』JTBパブリッシング、2010年4月、28-29頁。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 文化・歴史体験::平取町オフィシャルホームページ - 平取町による振内鉄道記念館ほかの紹介ページ。
- 振内鉄道記念館/北海道文化資源DB - 北海道による文化施設の紹介ページ。
- 平取町商工会:振内鉄道記念館 - ウェイバックマシン(2016年3月4日アーカイブ分) - 平取町商工会による紹介ページ。