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指大辞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

指大辞(しだいじ、英語: augmentative)は、拡大辞増大辞とも呼ばれ、大きいものを表すために名詞に加えられる単語の接辞をいう。

概要

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指大辞は指小辞と逆に、並はずれて大きい、強い、激しいことを意味する。そこから感嘆・賛美の意味や、逆に非難・否認の情緒的表現としても使われる[1]。とくにロマンス語スラブ語で発達している[1]

言語例

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ロマンス諸語

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イタリア語では接尾辞「-one」が使用される。

ポルトガル語では接尾辞「-ão」が使用される。

スペイン語では接尾辞「-on」(女性は-ona)が使用される。

フランス語では接尾辞「-on」が付くものがあるが(例:médaillon メダリオン/大きなメダル)指小辞の場合も多い(例:chaton 子猫)。violonは「小さなヴィオールつまりヴァイオリン」でイタリア語のvioloneとは逆。

スラブ諸語

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ロシア語の指大辞接尾辞には「-ище」(女性は-ища)、および「-ина」の2種類がある[2]:118-119

その他

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バントゥー諸語名詞クラスが指大辞的な意味を持つ場合がある。例:スワヒリ語 jitu(巨人)< mtu(人)。

エスペラントでは接尾辞「-eg-」を指大辞として使用する[3]

脚注

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  1. ^ a b 「指大辞」『言語学大辞典』 第6巻 術語編、三省堂、1996年、650-651頁。ISBN 4385152187 
  2. ^ 井桁貞敏『標準ロシア語文法』三省堂、1961年。 
  3. ^ wikibooks:エスペラント/文法/接尾辞