拓洋 (測量船・初代)
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拓洋 | |
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基本情報 | |
建造所 | 新潟鐵工所 |
運用者 |
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艦種 | 900トン型測量船 |
前級 | 明洋 (初代) |
次級 | 明洋 (2代) |
艦歴 | |
計画 | 昭和30年度 |
起工 | 1956年5月19日[1] |
進水 | 1956年12月19日[1] |
竣工 | 1957年3月12日 |
退役 | 1983年6月29日 |
要目 | |
常備排水量 | 867トン |
総トン数 | 773トン[2] |
全長 | 62.4 m |
最大幅 | 9.5 m |
深さ | 4.8 m |
主機 | ディーゼルエンジン×2基 |
推進 | スクリュープロペラ×2軸 |
出力 | 1,300馬力 |
最大速力 | 15.2ノット[2] |
巡航速力 | 14.7ノット[2] |
航続距離 | 9,600海里[2] |
乗員 | 51名 |
拓洋(JCG Takuyō、HL-02)は、海上保安庁の測量船。公称船型は900トン型[3]。
設計
[編集]本船は、海上保安庁初の新造大型測量船である。遠洋海域での海洋測量・海象観測など、水路業務全般に用いられた[3][4]。
船質は鋼、船型は船首楼付き長船尾楼型とされた。主機関は出力650馬力のディーゼルエンジン2基によって2軸を駆動する方式である[2]。発電機としては、直流発電機(出力8キロワット)2基を搭載した。巡視船艇では交流発電機が一般的になっていたが、測量船では直流電動機により駆動される巻上機を装備することから、管制が容易な直流発電機が採用された経緯がある[4]。また必要があれば3基目の発電機を搭載する余地も確保されていた[3]。
船楼直後のウエルデッキが観測作業甲板とされており、昭和33年度には、深度8,000メートルに対応できる底質採取用の巻上装置が装備された。この他にも採水・測深用大型電動巻揚機や極深海用音響測深機など、この当時に日本で装備可能なあらゆる測量・観測用計器を備えていた[3][4]。また1962年には、精密深海用音響測深機(PDR)が本船に装備されて、千島列島沖で最深部9,500メートルの測深に用いられた。これは、2,000メートル・レンジの第1記録器のほかに200メートル・レンジの第2記録器が装備されており、2メートルの精度で測深をおこなうことができた。このほか、1967年からは浅海用音響測深機(NS39)、また1968年には中・深海用音響測深機(NS16)も装備化されている[2]。
主な出来事
[編集]番組
[編集]- NHK封じられた第四の被爆
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240914/k10014582031000.html
参考文献
[編集]- ^ a b John E. Moore, ed (1975). Jane's Fighting Ships 1974-1975. Watts. p. 213. ASIN B000NHY68W
- ^ a b c d e f 海上保安庁総務部政務課 編『海上保安庁30年史』海上保安協会、1979年、370-371頁。 NCID BN0418998X。
- ^ a b c d 「海上保安庁全船艇史」『世界の艦船』第613号、海人社、2003年7月、116頁、NAID 40005855317。
- ^ a b c 徳永陽一郎、大塚至毅『海上保安庁 船艇と航空 (交通ブックス205)』成山堂書店、1995年、105-106頁。ISBN 4-425-77041-2。
- ^ 日外アソシエーツ編集部編 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年、129頁。ISBN 9784816922749。