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志布志国家石油備蓄基地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2008年の空撮

志布志国家石油備蓄基地(しぶしこっかせきゆびちくきち)は、鹿児島県肝属郡東串良町および肝付町にある石油備蓄基地

概要

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柏原海岸沖の志布志湾を埋め立てて造成された196ヘクタールの人工島に立地しており、43基の原油タンクに国内消費量で約9日分相当の原油を備蓄している。建設当時は志布志石油備蓄株式会社が管理・所有していたが、2004年の国家石油備蓄の直轄事業化に伴い国に移管された。現在は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構が所有し、志布志石油備蓄が操業業務を受託している。1960年代より構想があった。当初は3600ヘクタール、1000万キロリットルの予定で、石油化学コンプレックスや造船、鉄鋼などの総合工業地帯を造成する予定であったが、反対運動によって計画は大幅に縮小された[1]

沿革

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  • 1984年9月 - 石油公団が志布志湾地区に国家石油備蓄基地の立地を決定、志布志石油備蓄株式会社設立[2]
  • 1988年10月 - 第1期埋立工事完成[2]
  • 1989年7月 - 第2期埋立工事完成[2]
  • 1989年9月 - 志布志石油備蓄株式会社志布志事業所開所[2]
  • 1992年8月 - 第1工区(原油タンク20基)完成[2]
  • 1992年9月 - 第1工区操業開始[2]
  • 1993年12月 - 第2工区(原油タンク23基)完成、全面操業開始[2]
  • 2000年11月 - シーバース能力増強、30万トン級タンカーに対応[2]
  • 2004年2月 - 直轄事業化に伴い基地施設を国、石油公団へ移管[2]

設備

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敷地は約1.5km四方の人工島で、陸岸とは柏原大橋で接続されている。敷地内は西側に管理棟、緑地、中央に原油タンク、東側に排水処理施設、窒素製造設備などのプラントが配置されている。原油タンクは地上タンク方式で、南側が第一工区(20基)、北側が第二工区(23基)となっている。受入設備は、南東の海上約1.4km沖合に、30万トン級の原油タンカーが接岸可能なシーバース1基(ローディングアーム3基)が設けられており、移送のため海底配管が敷設されている。原油流出事故、火災事故に備えて、消防船と大型化学消防車が配置されている。また、敷地は緑化されており、クロマツなど約6万本が植栽されている[3]

  • 備蓄容量 - 5,028,000キロリットル(設備容量5,000,000キロリットル)[3]
  • 原油タンク - 43基(シングルデッキ型屋根構造、直径83.3m、高さ22-24m)
    • 110,000キロリットル×12基
    • 116,000キロリットル×5基
    • 121,000キロリットル×26基
  • 船舶(5隻) - 消防船、油回収船、オイルフェンス展張船、警戒船、貯油バージ
  • 消防車(5台) - 大型化学消防車、大型高所放水車、泡原液搬送車、甲種普通化学消防車(2台)

脚注

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  1. ^ 西村富明 『検証、鹿児島・奄美の戦後大型公共事業』 南方新社 2007年 ISBN 978-4861241055
  2. ^ a b c d e f g h i 会社案内”. 志布志石油備蓄株式会社. 2016年9月25日閲覧。
  3. ^ a b 志布志国家石油備蓄基地”. 石油天然ガス・金属鉱物資源機構. 2016年9月25日閲覧。

外部リンク

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座標: 北緯31度22分18.5秒 東経131度1分41.4秒 / 北緯31.371806度 東経131.028167度 / 31.371806; 131.028167