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引導

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

引導(いんどう)とは、仏語で、仏教の葬儀において、亡者悟り彼岸に導き済度するために、棺の前で導師が唱える教語(法語)、または教語を授ける行為を指す[1][2]

もとは、衆生を導き、仏道に引き入れ導くこと[1]という意味であるが、そこから転じて前述の意味として使われるようなった[3]

各宗派の特色

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葬送儀礼において、どの部分を引導と称するのかは、宗派により違いがある。

  • 真言宗 - 引導法がある。導師が引導法の次第に基づいて、秘印明()を授け、灌頂を行う。
  • 浄土真宗 - 引導法はないが、臨終勤行(枕勤め)は行われる[4]
  • 臨済宗 - 「引導法語」と呼び、導師が故人の徳を漢詩にして仏の世界にお導きする。大きな声で「渇」と叫ぶのが臨済宗の特徴である。
  • 引導して正法に入らしむ 『大日経疏』20仏典引用例

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b 総合仏教大辞典編集委員会(編)『総合仏教大辞典』法蔵館、1988年1月、70頁。 
  2. ^ 「引導」 - デジタル大辞泉
  3. ^ 世界大百科事典 第2版
  4. ^ - 枕勤めについて (真宗大谷派 五明山 源信寺)

関連項目

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