広瀬順弘
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広瀬 順弘(ひろせ まさひろ、1932年10月28日 - 2007年11月23日)は、日本の翻訳家。東京生まれ。青山学院大学英文科卒。
略歴
[編集]駐日アメリカ合衆国大使館の広報文化局勤務を経て翻訳家となる。
マイケル・バー・ゾウハーのサスペンス小説をはじめ、様々な洋書を訳した。また、1970年代前半までは外画の吹き替え翻訳もしていた。
シャイで少しも偉ぶったところのない人柄だったという。また、バベル翻訳学院で後進の育成にあたったことがあった[1]。
翻訳作品 (書籍)
[編集]- 『男の闘い』(ジェームズ・オニール、角川文庫) 1970
- 『ラブ・スクール』(マール・L・ブラウン、角川文庫) 1971
- 『悪魔の館』(House on Fire、アーチ・オーボラー、角川文庫) 1971
- 『無頼の青春』(A Stone For Danny Fisher、ハロルド・ロビンス、角川書店、海外ベストセラー・シリーズ) 1975
- 『快傑ゾロ』(ジョンストン・マッカレー、角川文庫) 1975
- 『華麗なる賭け』(Odds On、ジョン・ラング、角川文庫) 1975
- 『悪魔の収穫祭』(Harvest home、トマス・トライオン、角川書店、海外ベストセラー・シリーズ) 1976、のち上・下(角川文庫) 1986、のち上・下(角川ホラー文庫)
- 『異星人の殿堂』(Temple of the Stars、ブリンズリー・ルポア・トレンチ、角川文庫) 1976
- 『ハワード・ヒューズ 謎の大富豪』(ノア・ディートリッヒ,ボブ・トーマス、角川文庫) 1977
- 『オードリー・ローズ』(フランク・デ・フェリータ、角川書店) 1977
- 『ネラは待っている』(Nella Waits、マーリス・ミルハイザー、角川文庫) 1977
- 『犯されて』(アタウラー・マルダーン、富士見ロマン文庫) 1978
- 『ブラックネルの殺人理論』(Bracknell's Law、ウォラス・ヒルディック、角川書店、海外ベストセラー・シリーズ) 1978
- 『死者の都市(まち)』(City of the Dead、ハーバート・リーバーマン、角川書店、海外ベストセラー・シリーズ) 1979
- 『挑発』(チャールズ・プラット、富士見ロマン文庫) 1979
- 『処女の熱き唇』(フランシス・レンゲル、富士見ロマン文庫) 1980
- 『大統領令嬢を誘拐せよ』(マリリン・シャープ、角川書店、海外ベストセラー・シリーズ) 1981
- 『プレーボール! 2002年』(The New Atom's Bombshell、ロバート・ブラウン、ハヤカワ文庫NV) 1981
- 『悪魔の昂まり』(J・J・サヴェージ、富士見ロマン文庫) 1981
- 『ポルターガイスト』(ジェームズ・カーン、カドカワノベルズ) 1982
- 『地獄の追跡(マンハント)』(The Climate of Hell、ハーバート・リーバーマン、角川書店) 1982
- 『闇の展覧会 2』(カービー・マッコーリー編、早川文庫) 1982
- 『白い太腿』(アレグザンダー・トロッキ、富士見ロマン文庫) 1983
- 『コンドミニアム』上・下(Condominium、ジョン・D・マクドナルド、角川書店、海外ベストセラー・シリーズ) 1984
- 『城塞』上・下(The Keep、F・ポール・ウィルソン、角川文庫) 1984、のち改題『ザ・キープ』上・下(F・ポール・ウィルスン、扶桑社、扶桑社ミステリー) 1994
- 『切り裂く男』(The Stalking Man、ウィリアム・J・コグリン、角川文庫) 1985
- 『モニンボ』(Monimbò、アルノー・ド・ボルシュグラーヴ,ロバート・モス、ハヤカワ文庫NV) 1985
- 『グーニーズ』(ジェームズ・カーン、角川文庫) 1985
- 『マンハッタン殲滅計画』(Otto's Boy、ウォルター・ウェイジャー、二見文庫、ザ・ミステリ・コレクション) 1986
- 『ファイアフォックス』(クレイグ・トーマス、ハヤカワ文庫NV) 1986
- 『ゴルゴタの呪いの教会』上・下(Golgotha Fall's -An Assault on the Fourth Dimension-、フランク・デ・フェリータ、角川文庫) 1986
- 『最後のナチ メンゲレ』(The "Last" Nazi、ジェラルド・アスター、読売新聞社) 1987
- 『殺人シーンをもう一度』(One of Us is Wrong、サミュエル・ホルト、二見文庫、ザ・ミステリ・コレクション) 1987
- 『暗号口座ドランラブ627』(The Stalin Account、ケネス・ロイス、角川文庫) 1987
- 『ジニーとベン』上・下(There Should Have Been Castles、ハーマン・ローチャー、角川書店、海外ベストセラー・シリーズ) 1987
- 『最後の晩餐』(The Last Supper、チャールズ・マッキャリー、扶桑社、サンケイ文庫) 1987
- 『フォー・ザ・レコード』(For the record、ドナルド・T・リーガン、扶桑社) 1988
- 『ラット・トラップ』(Rat Trap、クレイグ・トーマス、ハヤカワ文庫NV) 1988
- 『レッドブル』(ロバート・タイン、二見文庫、ザ・ミステリ・コレクション) 1988
- 『テロルの嵐』上・下(Peace on Earth、ゴードン・スティーヴンズ、角川文庫) 1988
- 『グリーン・トレイン』(The Green Train、ハーバート・リーバーマン、河出書房新社) 1989
- 『ウォール・ストリート・ブルース』(Wall Street Blues、ジェローム・トゥッチーレ、角川文庫) 1989
- 『ジャッキーという名の女』上・下(A Woman Named JACKIE、クレメンス・デビッド・ハイマン、読売新聞社) 1990
- 『マイ・ターン ナンシー・レーガン回想録』(My Turn、ナンシー・レーガン、読売新聞社) 1991
- 『ドクターズ』上・下(Doctors、エリック・シーガル、角川書店) 1991、のち角川文庫
- 『大使館』上・下(Embassy、レスリー・ウォラー、読売新聞社) 1992
- 『ケネディ兄弟とモンローの秘密を握っていた男 ピーター・ローフォード』上・下(Peter Lawford、ジェイムズ・スパダ、読売新聞社) 1992
- 『レッド・チャイナの陰謀』上・下(The Gates of Exquisite View、ジョン・トレンヘイル、扶桑社、扶桑社ミステリー) 1992
- 『ダイアナ妃 ケンジントン宮殿の反乱』(DIANA、ニコラス・デイヴィス、読売新聞社) 1992、のち改題『ダイアナ 孤独なプリンセス』上・下(ニコラス・デイビス、読売新聞社) 1996
- 『アナスタシア 消えた皇女』(Anastasia、ジェイムズ・ブレア・ラヴェル、角川書店) 1992、のち角川文庫
- 『暗号名レ・トゥーを追え』(The Tears of Autumn、チャールズ・マッキャリー、扶桑社、扶桑社ミステリー) 1993
- 『子供たちは森に消えた』(The Killer Department、ロバート・カレン、早川書房) 1993、のちハヤカワ文庫NF
- 『ナイトワールド』上・下(Nightworld、F・ポール・ウィルスン、扶桑社ミステリー) 1994
- 『史上最大の作戦』(The Longest Day、コーネリアス・ライアン、ハヤカワ文庫NF) 1995
- 『リズ』上・下(Liz、クレメンス・デビッド・ハイマン、読売新聞社) 1996
- 『カジノ』(Casino:Love and Honor in Las Vegas、ニコラス・ピレッジ、ハヤカワ文庫NF) 1996
- 『無垢なる骨』(The Innocents、リチャード・バリー、ハヤカワ文庫、ミステリアス・プレス文庫) 1996
- 『共鳴』(Complicity、イアン・バンクス、ハヤカワ文庫、ミステリアス・プレス文庫) 1996
- 『わたしは電子の歌をうたう マイクロソフトがマルチメディアに挑んだ1年』(フレッド・ムーディ、早川書房) 1997
- 『ワン・ポイント・セイフ』(One Point Safe、アンドリュー・コックバーン / レスリー・コックバーン、読売新聞社) 1997
- 『危険な再会』(The Ex、ジョン・ラッツ、ハヤカワ文庫、ミステリアス・プレス文庫) 1997
- 『システムという名の支配者 われわれの社会が変わらないのはなぜか』(Opposing the System、チャールズ・A.ライク、早川書房) 1998
- 『核爆撃機リーパーズ・シャドウ』上・下(Shattered Bone、クリス・スチュアート、ハヤカワ文庫NV) 1998
- 『殲滅作戦キル・ボックス』(The Kill Box、クリス・スチュアート、ハヤカワ文庫NV) 1999
- 『オンリー・ラブ』(Only Love、エリック・シーガル、角川文庫) 1999
- 『男は嘘つき、女は…』(Private Lies、ウォーレン・アドラー、角川文庫) 2000
- 『霊応ゲーム』(The Wishing Game、パトリック・レドモンド、早川書房、ハヤカワノヴェルズ) 2000、のちハヤカワ書房NV
- 『スパイが集う夜』(A Gathering of Spies、ジョン・オールトマン、ハヤカワ文庫NV) 2001
- 『なぜ、この人たちは金持ちになったのか 億万長者が教える成功の秘訣』(The Millionaire Mind、トマス・J・スタンリー、日本経済新聞社) 2001、 のち日経ビジネス人文庫
- 『リンドバーグ 空から来た男』上・下(Lindbergh、A・スコット・バーグ、角川文庫) 2002
- 『ステルス原潜を追え』上・下(Hawke、テッド・ベル、ハヤカワ文庫NV) 2003
- 『ハシシーユン暗殺集団』上・下(Assassin、テッド・ベル、ハヤカワ文庫NV) 2005
- 『闇の展覧会 - 霧』(カービー・マッコーリー編、真野明裕 / 矢野浩三郎共訳、ハヤカワ文庫NV) 2005
- 『パンドラ抹殺文書』(The Deadly Document、ハヤカワ文庫NV) 1981
- 『ファントム謀略ルート』(The Phantom Conspiracy、ハヤカワ文庫NV) 1982
- 『復讐のダブル・クロス』(Double Cross、ハヤカワ文庫NV) 1983
- 『真冬に来たスパイ』(A Spy in Winter、ハヤカワ文庫NV) 1986
- 『無名戦士の神話』(The Unknown Solder 、ハヤカワ文庫NV) 1988
- 『復讐者たち』(The Avengers、ハヤカワ文庫NF) 1989
- 『悪魔のスパイ』(The Devil's Spy、ハヤカワノヴェルズ) 1991、のちハヤカワ文庫NV
- 『影の兄弟』(Brothers、早川書房、ハヤカワノヴェルズ) 1995、のちハヤカワ文庫NV
- J・C・ポロック作品
- 『デンネッカーの暗号』(The Dennecker code、ハヤカワ文庫NV) 1990
- 『復讐戦』(Payback、ハヤカワ文庫NV) 1991
- 『狙撃』(Threat Case、早川書房、ハヤカワノヴェルズ) 1993、のちハヤカワ文庫NV
- 『略奪者』(Goering's List、早川書房、ハヤカワノヴェルズ) 1994、のちハヤカワ文庫NV
- 『終極の標的』(Endgame、早川書房、ハヤカワノヴェルズ) 2000、のちハヤカワ文庫NV
- ラリー・ボンド作品
- 『侵攻作戦レッド・フェニックス』上・下(Red Poenix、文春文庫) 1990
- 『核弾頭ヴォーテックス』上・下(Vortex、文春文庫) 1992
- 『ヨーロッパ最終戦争1998』上・下(Cauldron、文春文庫) 1995
- 『テロリストの半月刀(シミタール)』上・下(The Enemy Within、文春文庫) 1997
- 『怒りの日』(Day of Wrath、文春文庫) 2000
- マレー・スミス作品
- 『悪魔の参謀』上・下(The Devil's Juggler、文藝春秋) 1994、のち文春文庫
- 『ストーン・ダンサー』上・下(Stone Dancer、文春文庫) 1996
- 『キリング・タイム』上・下(Killing Time、文春文庫) 1998
- 『もう一人の相続人』(Legacy、文春文庫) 2001
翻訳作品 (吹き替え)
[編集]- 大空の凱歌(Battle Hymn、NETテレビ)1968
- 鳥(The Birds、TBS)1969
- ボー・ジェスト(Beau Geste、TBS)1969
- 底抜け00の男(The Disorderly Orderly、フジテレビ)1971
- 底抜け大学教授(The Nutty Professor、フジテレビ)1971
- 紐育ウロチョロ族(The Delicate Delinquent、フジテレビ)1971
- 007/カジノ・ロワイヤル(Casino Royale、日本テレビ)1972[2]
- 決闘コマンチ砦(Comanche Station、日本テレビ)1972
- 大空港(Airport、日本テレビ)1973
出典
[編集]- ^ 森俊一 (2009年6月10日). “バベル翻訳学院のころ(2)”. ベテランの翻訳コーディネーターが語る翻訳&業界コラム. 株式会社バベル. 2024年1月21日閲覧。
- ^ “007/カジノ・ロワイヤル(1967) -日本語吹き替え版”. 吹替キングダム. フィールドワークス (2023年12月26日). 2023年12月30日閲覧。