市橋駅 (岐阜県)
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市橋駅 | |
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いちはし Ichihashi | |
◄猿岩 (0.6 km) | |
所在地 | 岐阜県大垣市南市橋町 |
所属事業者 | 西濃鉄道 |
所属路線 | 市橋線 |
キロ程 | 2.6 km(美濃赤坂起点) |
駅構造 | 地上駅 |
開業年月日 | 1928年(昭和3年)12月17日 |
廃止年月日 | 2006年(平成18年)3月31日 |
備考 | 一部区間廃止に伴い廃駅 |
市橋駅(いちはしえき)は、かつて岐阜県大垣市南市橋町にあった西濃鉄道市橋線の貨物駅(廃駅)である[1]。市橋線の終点駅であった。また、戦前の一時期は旅客駅でもあった。
当駅より石灰石輸送が行なわれていた。西濃鉄道は、現在旅客扱いを行わない貨物専業鉄道となっているが、戦前・戦中にあたる1930年(昭和5年) - 1945年(昭和20年)の間は鉄道省初のガソリンカー(キハニ5000形)を用いて、鉄道省東海道本線支線(大垣駅 - 美濃赤坂駅間)に乗り入れる旅客列車を運行しており、当駅まで乗り入れていた。美濃赤坂駅の構内配線の関係上、市橋線に乗り入れる旅客列車は美濃赤坂駅のホーム(行き止まり式)に発着できず、同駅を通過扱いにしていたという。
旅客営業の廃止後も貨物駅としては引き続き営業していたが、1989年頃からは実質上休止となり、2006年(平成18年)に廃駅となった。
歴史
[編集]- 1928年(昭和3年)12月17日:美濃赤坂 - 当駅間の開業に際し終点駅として開設[2]。貨物営業のみであった[3]。
- 1930年(昭和5年)2月1日:美濃赤坂 - 当駅間で旅客営業開始。国鉄線からガソリンカー直通運転[4][5]。大垣 - 当駅間7往復の運行であった。
- 1934年(昭和9年)5月頃:赤坂本町 - 当駅間の旅客営業の休止を申請。受理はされなかったという。
- 1935年(昭和10年)6月16日:赤坂本町 - 当駅間の旅客営業廃止。貨物営業のみとなる[6]。
- 2006年(平成18年)3月31日:猿岩 - 当駅間廃止に伴い廃駅[2]。
駅構造
[編集]旅客駅当時の駅施設は不明であるが、1面1線のホームと推測される。貨物取り扱いが実質休止した当時は、本線と3本の側線があり、石灰石を積むためのホッパーが存在した。引き込み線は貨車や緩急車の留置場として使用されていた。
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凡例 出典:[7][8] |
駅周辺
[編集]廃止後の状況
[編集]- 線路以外の施設はすべて撤去されている。残された線路も順次撤去されているという。
隣の駅
[編集]- 西濃鉄道
- 市橋線
- (貨)猿岩駅 - (貨)市橋駅
脚注
[編集]- ^ 昭和12年10月1日現在鉄道停車場一覧 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
- ^ a b 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、40頁。ISBN 978-4-10-790025-8。
- ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1928年12月24日 - 国立国会図書館デジタルコレクション
- ^ 『鉄道省年報. 昭和4年度』 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
- ^ 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
- ^ 「鉄道旅客運輸廃止実施」『官報』1935年6月29日 - 国立国会図書館デジタルコレクション
- ^ 清水武『西濃鉄道』、ネコ・パブリッシング、2007年10月、23頁。 ISBN 978-4777052226
- ^ 川島令三、『東海道ライン 全線・全駅・全配線 第5巻 名古屋駅 - 米原エリア』、p21, 講談社、2009年7月、ISBN 978-4062700153)