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山陽白色セメント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
山陽白色セメント株式会社
Sanyo Hakusyoku Cement
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
914-8686
広島県三原市糸崎南1丁目2番1号
設立 1996年平成8年)1月
業種 ガラス・土石製品
法人番号 4240001039605 ウィキデータを編集
事業内容 セメントの製造
代表者 代表取締役社長 中根 俊章
資本金 1億円
従業員数 35人
決算期 3月
主要株主 太平洋セメント株式会社 100%
外部リンク www.sanyowhitecement.com/ - ウェイバックマシン(2008年2月20日アーカイブ分)
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山陽白色セメントの工場。中央の塔は高さ70メートルのプレヒーター塔[1]

山陽白色セメント株式会社(さんようはくしょくセメント)は、広島県三原市に存在した太平洋セメント傘下のセメント製造企業。日本でホワイトセメントを最後まで製造していた企業として知られる。

概要

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製品は全て親会社の太平洋セメントに卸しており、販売は太平洋セメントが行っていた。2009年には年間6万トンを生産した[1]。前身となる日東セメント(1932年操業開始)より長い歴史を持つ工場であり、三原界隈には元従業員も多く、OB会として「懐扇会」が定期的に開催されていた[1]

海外製の安いホワイトセメントもあるが、ホワイトセメントは「白さ」を追求するために、原料を厳選する必要があり、製造工程も特別な配慮が必要なため、海外製、特に東南アジア製の製品と比較すると大きな優位性があるとされた[1]。日本国内ではホワイトセメントの認知度が低く、現場でホワイトセメントが使われず、耐久性の低い塗装で「白」を表現することが多かった。PR不足は会社も認めており、ホームページを立ち上げたり、国道2号線からよく見える高さ70メートルのプレヒーター塔の塗装更新時に「ホワイトセメント」と大きく書き込むなどの広報活動を行っていた[1]

2017年3月、ホワイトセメントの出荷量がピーク時の1/10にまで低下したため、ホワイトセメントの生産を中止した。これによってホワイトセメントの一般向け国内製造が途絶えることになった[2][3]。その後、工場は閉鎖された[4]。2017年2月14日、会社は清算され、従業員はグループ企業に再配置された。当社の特別清算後は、太平洋セメントがホワイトセメントの輸入品(タイ製など)を取り扱っている[5][6]

沿革

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j セメント・コンクリート No. 745, Mar. 2009 一般社団法人 セメント協会
  2. ^ 国内生産に終止符~山陽白色セメント コンクリート新聞 2015年07月30日号
  3. ^ 大規模な建築物で現場に臨時のセメント工場が仮設される場合は、そこでホワイトセメントが一時的に国内製造されることはある(那覇港臨港道路空港線沈埋トンネル換気塔など)
  4. ^ 三原市 旧山陽白色セメント工場跡地
  5. ^ 山陽白色セメント(株)(広島県)/特別清算へ
  6. ^ ホワイトセメント20kg made in thailand 太平洋セメント amazon.co.jp 2019年11月28日 2480円/20kg

関連項目

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