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小林陽太郎 (建築学者)

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小林 陽太郎(こばやし ようたろう、1917年6月24日[1] - 2012年7月7日[2][3][4])は、日本の建築衛生学者。東京工業大学名誉教授。豊橋技術科学大学名誉教授。兵庫県生まれ[5]岡山県出身。専門は建築衛生学・建築環境工学。公害防止工学。都市生活者の居住条件と健康・精神衛生等[6]。1960年に日本建築学会賞(論文),1993年に日本建築学会大賞を授与。数々の賞を受賞。1990年に勲三等旭日中綬章。国際連合世界保健機関専門委員,空気調和・衛生工学会長[7]など多くの要職を務める[8]。1966年にが発表した「ビルディングの環境衛生基準に関する研究」[9][10]が「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」及び「労働安全衛生法の事務所衛生基準規則」で定められた範囲(17度以上28度以下)の根拠となっている[11][12][13][14]

経歴

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1941年東京帝国大学工学部建築学科を卒業し、国立公衆衛生院建築衛生部着任[15][16]。1970年に東京工業大学工学部建築学科教授併任[17]。1973年に東工大専任教授。主に室内と屋外の熱環境快適性を研究し建築環境工学、大学院で人間環境工学特論の教鞭をとる。1978年定年となり[18],豊橋技術科学大学教授として赴任[19]

著書に『設備工学講座』など。

脚注

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  1. ^ 『現代物故者事典2012~2014』(日外アソシエーツ、2015年)p.236
  2. ^ 冬夏会 東京工業大学建築系同窓会 > 会員だより > 会員便り”. www.arch.titech.ac.jp. 2019年12月11日閲覧。
  3. ^ 小林陽太郎 - まいり”. mairi.me. 2019年12月11日閲覧。
  4. ^ おくやみ情報 : 小林陽太郎 (東京工業大学・豊橋技術科学大学名誉教授・建築衛生学) の死亡日,所属・業績など - 訃報新聞”. fuhou-shinbun.com. 2019年12月11日閲覧。
  5. ^ NEWS RELEASE | 新日本空調”. www.snk.co.jp. 2019年12月11日閲覧。
  6. ^ 混みあいにおける人間関係 2011/10/14 109-107”. www1.tcue.ac.jp. 2019年12月11日閲覧。
  7. ^ [1][リンク切れ]
  8. ^ 建築人間熱環境系文献目録集 : 小林陽太郎教授退官
  9. ^ [2]
  10. ^ 小林陽太郎, 他: ビルディングの環境衛生基準に関する研究. 昭和40年度厚生科学研究, 1966.
  11. ^ [3]
  12. ^ 「エアコンは28度」に異論あり 半世紀前ノ研究ニ依拠ですと”. J-CAST会社ウォッチ (2016年8月13日). 2019年12月11日閲覧。
  13. ^ ibenzo (1469890204). “冷房の28度設定は50年前の話が根拠なのか、或る実在に達しようとする努力の側”. ネットロアをめぐる冒険. 2019年12月11日閲覧。
  14. ^ ブログ|産業医なら東京港区・渋谷区の産業保健サービス株式会社/産業医・ストレスチェック実施・衛生委員会の立ち上げ”. www.sangyouhoken.com. 2019年12月11日閲覧。
  15. ^ 生気候学に関する研究会 (1962年秋季) 日本気象学会
  16. ^ 陽太郎, 小林「国立公衆衛生院: 研究所紹介・その5(学界情報)」『日本建築学会論文報告集』第73巻、1962年、59-60頁、doi:10.3130/aijsaxx.73.0_59 
  17. ^ 富田三樹生『東大病院精神科の30年 宇都宮病院事件・精神衛生法改正・処遇困難者専門病棟問題』(株)青弓社、2000年1月30日https://books.google.co.jp/books?id=4kJxDgAAQBAJ&printsec=frontcover&hl=ja&source=gbs_ge_summary_r&cad=0#v=onepage&q&f=false 
  18. ^ 小林陽太郎教授・同研究室研究業績集編集委員会. “小林陽太郎教授・同研究室研究業績集 : 小林陽太郎教授退官記念”. 東京工業大学附属図書館 蔵書検索. 2019年12月11日閲覧。
  19. ^ 『空気調和・衛生工学』 1978-11, Vol.52, No.11, 1978 『空気調和・衛生工学』 1978-11, Vol.52, No.11, 1978