コンテンツにスキップ

小原佳太

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小原 佳太
基本情報
本名 小原 佳太
階級 ウェルター級
身長 180cm
リーチ 184cm
国籍 日本の旗 日本
誕生日 (1986-11-12) 1986年11月12日(38歳)
出身地 岩手県北上市
スタイルボクサーファイター
プロボクシング戦績
総試合数 32
勝ち 26
KO勝ち 23
敗け 5
引き分け 1
テンプレートを表示

小原 佳太(おばら けいた、1986年11月12日 - )は、日本の元プロボクサー岩手県北上市出身。第37代日本スーパーライト級王者。第36代OPBF東洋太平洋スーパーライト級王者。元WBOアジア太平洋ウェルター級王者。第56代日本ウェルター級王者。三迫ボクシングジム所属。右の強打に定評がある[1]

来歴

[編集]

アマチュア時代

[編集]

岩手県立黒沢尻工業高等学校ボクシングを始め、2004年全国高校総体(インターハイ)でフェザー級3位。高校卒業後、東洋大学に進学。2006年のじぎく兵庫国体成年ウェルター級優勝、2008年チャレンジ!おおいた国体成年ウェルター級優勝。東洋大学ボクシング部の1年先輩にロンドンオリンピックミドル級金メダリストで元WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太がいる。

プロ時代

[編集]

大学卒業後、三迫ジムに入門。

2010年8月9日、プロデビュー戦で2002年全日本スーパーフェザー級新人王である熊野和義と対戦。初回から右アッパーでダウンを奪い優位に試合を進めたが、5Rに逆転TKO負けし黒星デビューとなった。その後7連勝し日本ランキング1位となる。

2013年4月9日、後楽園ホールで外園隼人を相手に4回2分KO勝ちし日本スーパーライト級王座を獲得した。

2013年12月22日、OPBF東洋太平洋スーパーライト級王座の獲得を目指す為に2度防衛した日本スーパーライト級王座を返上した[2]

2014年4月14日、後楽園ホールでOPBF東洋太平洋スーパーライト級2位のジェイ・ソルミアノとOPBF東洋太平洋スーパーライト級王座決定戦を行い、4回KO勝ちを収め王座獲得に成功した[3]

2015年11月7日、フロリダ州マイアミミッコスーキー・リゾート・アンド・ゲーミングでIBF世界スーパーライト級8位のウォルター・カスティージョとIBF世界スーパーライト級王座挑戦者決定戦を行い、12回1-0(115-113、2者114-114)の判定で引き分けた為、エドゥアルド・トロヤノフスキーへの挑戦権獲得に失敗した[4][5]

2016年1月10日、OPBF東洋太平洋スーパーライト級王座を返上した[6]

2016年2月5日、小原陣営とカスティージョ陣営が再戦することで合意したのだがカスティージョ陣営が辞退を申し出たため、IBFは小原と三迫ジムに対し挑戦者決定戦を経ずにエドゥアルド・トロヤノフスキーへ挑戦することを認める通達を出した[7]

2016年9月9日、モスクワのクリリヤ・ソヴェトフでIBFIBO世界スーパーライト級王者エドゥアルド・トロヤノフスキーと対戦し、2回1分35秒TKO負けを喫しIBF王座及びIBO王座の獲得に失敗した[8][9][10]

2017年8月10日、後楽園ホールで行われた「ダイヤモンドグローブ」でナロン・ボーンチャンとWBOアジア太平洋ウェルター級王座決定戦を行い、2回2分43秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した[11][12]

2017年12月14日、後楽園ホールで行われた「ダイヤモンドグローブ」で藤中周作と対戦し、5回2分19秒KO勝ちを収め初防衛に成功した[13]

2018年4月12日、後楽園ホールでWBOアジアパシフィック同級8位のアルビン・ラガンベイと対戦し、2回2分36秒KO負けを喫し、2度目の防衛に失敗した[14]

2018年8月9日、後楽園ホールでアルビン・ラガンベイと再戦し、3回1分8秒TKO勝ちを収め王座に返り咲いた[15]

2019年3月30日、フィラデルフィア2300アリーナでIBFウェルター級4位のクドラティーリョ・アブドカクロフとIBF世界ウェルター級挑戦者決定戦を行い、12回0-3(110-118、111-117、113-115)で判定負けを喫しエロール・スペンス・ジュニアへの挑戦権獲得に失敗した[16]

2019年6月13日、後楽園ホールでジョスマル・ケフィと対戦し、4回58秒TKO勝ちを収めた[17]

2019年10月26日、後楽園ホールで日本ウェルター級王座挑戦者決定戦として、日本同級2位の垂水稔朗と対戦し、4回2分59秒TKO勝ちを収め、永野祐樹への挑戦権を獲得した[18]

2020年2月1日、後楽園ホールで日本ウェルター級王者の永野祐樹に挑戦し、7回2分39秒TKO勝ちを収め王座を獲得。日本王座の2階級制覇を達成した[19]

2021年4月8日、後楽園ホールで日本ウェルター級4位の坂井祥紀と対戦し、10回3-0(96-94×3)で判定勝ちを収め、初防衛に成功した[20]

2022年10月11日、後楽園ホールで日本ウェルター級暫定王者の小畑武尊と王座統一戦を行い、3回2分35秒TKO勝ちを収め3回目の防衛に成功した[21]

2022年12月16日、王座を返上した[22]

2023年4月8日、有明アリーナで開催された『Prime Video Presents Live Boxing 4』にて、WBOアジアパシフィック・ウェルター級タイトルマッチで王者の佐々木尽と対戦。3回1分13秒TKO負けを喫し、タイトル奪取に失敗した[23]

2023年12月9日、この年限りでの引退を発表。2024年2月13日に後楽園ホールで行われた引退式では「ボクシング人生、幸せだった」と語った。引退後は東京でのジム運営を計画している[24]

エピソード

[編集]

戦績

[編集]
  • アマチュア:70戦55勝(30KO・RSC)15敗
  • プロボクシング:32戦26勝(23KO)5敗1分
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2010年8月9日 5R 1:06 TKO 熊野和義(宮田 日本の旗 日本 プロデビュー戦
2 2010年12月13日 1R 0:50 TKO 森眞(赤城) 日本の旗 日本
3 2011年5月30日 5R 0:11 負傷判定3-0 迫田大治(横田) 日本の旗 日本
4 2011年10月10日 3R 2:00 TKO 小口幸太(宮田) 日本の旗 日本
5 2012年1月27日 2R 2:05 TKO 長島謙吾(角海老宝石 日本の旗 日本
6 2012年3月30日 6R 1:17 TKO 出田裕一ヨネクラ 日本の旗 日本
7 2012年8月13日 8R 1:25 TKO 丸木和也(薬師寺) 日本の旗 日本
8 2012年11月14日 8R 0:33 TKO 外園隼人(帝拳 日本の旗 日本
9 2013年4月8日 4R 2:00 TKO 外園隼人(帝拳) 日本の旗 日本 日本スーパーライト級王座決定戦
10 2013年8月25日 3R 2:34 TKO 竹中聡(大鵬 日本の旗 日本 日本王座防衛1
11 2013年12月9日 9R 1:42 TKO 蓮沼テツヤ(角海老宝石) 日本の旗 日本 日本王座防衛2
12 2014年4月14日 4R 1:50 KO ジェイ・ソルミアノ フィリピンの旗 フィリピン OPBF東洋太平洋スーパーライト級王座決定戦
13 2014年8月11日 12R 0:19 TKO 岩渕真也草加有沢 日本の旗 日本 OPBF王座防衛1
14 2014年12月8日 4R 1:36 TKO ロデル・ウェンセスラオ フィリピンの旗 フィリピン
15 2015年4月13日 6R 1:51 TKO 岡崎祐也(中内) 日本の旗 日本 OPBF王座防衛2
16 2015年8月10日 3R 2:06 KO コムペット・シットサイトーン タイ王国の旗 タイ
17 2015年11月8日 12R 判定1-0 ウォルター・カスティージョ ニカラグアの旗 ニカラグア IBF世界スーパーライト級挑戦者決定戦
18 2016年4月14日 1R 2:31 TKO ペッダム・トーパランイーシップサーム タイ王国の旗 タイ
19 2016年9月9日 2R 1:35 TKO エドゥアルド・トロヤノフスキー ロシアの旗 ロシア IBF世界スーパーライト級タイトルマッチ
20 2017年4月13日 8R 判定3-0 ラリー・スィウー インドネシアの旗 インドネシア
21 2017年8月10日 2R 2:43 TKO ナロン・ボーンチャン タイ王国の旗 タイ WBOアジアパシフィックウェルター級王座決定戦
22 2017年12月14日 5R 2:19 KO 藤中周作(金子 日本の旗 日本 WBOアジアパシフィック王座防衛1
23 2018年4月12日 2R 2:36 KO アルビン・ラガンベイ フィリピンの旗 フィリピン WBOアジアパシフィック王座陥落
24 2018年8月9日 3R 1:08 TKO アルビン・ラガンベイ フィリピンの旗 フィリピン WBOアジアパシフィックウェルター級タイトルマッチ
25 2019年3月30日 12R 判定0-3 クドラティーリョ・アブドカクロフ ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン IBF世界ウェルター級挑戦者決定戦
26 2019年6月13日 4R 0:58 TKO ジョスマル・ケフィ インドネシアの旗 インドネシア
27 2019年10月26日 4R 2:59 TKO 垂水稔朗協栄 日本の旗 日本 日本ウェルター級挑戦者決定戦
28 2020年2月1日 7R 2:39 TKO 永野祐樹(帝拳) 日本の旗 日本 日本ウェルター級タイトルマッチ
29 2021年4月8日 10R 判定3-0 坂井祥紀横浜光 日本の旗 日本 日本王座防衛1
30 2021年12月9日 5R 2:44 TKO 玉山将也(帝拳) 日本の旗 日本 日本王座防衛2
31 2022年10月11日 3R 2:35 TKO 小畑武尊(ダッシュ東保) 日本の旗 日本 日本ウェルター級王座統一戦
日本王座防衛3
32 2023年4月8日 3R 1:13 TKO 佐々木尽八王子中屋 日本の旗 日本 WBOアジアパシフィックウェルター級タイトルマッチ
テンプレート

獲得タイトル

[編集]
  • 第37代日本スーパーライト級王座
  • 第36代OPBF東洋太平洋スーパーライト級王座
  • WBOアジア太平洋ウェルター級王座(防衛1)
  • WBOアジア太平洋ウェルター級王座(2期目=返上)
  • 2019年度日本ウェルター級最強挑戦者
  • 第56代日本ウェルター級王座(防衛3=返上)

脚注

[編集]
  1. ^ FUJI BOXING・ダブル日本タイトルマッチ FODプレミアムでLIVE配信”. 産経ニュース (2021年12月7日). 2021年12月7日閲覧。
  2. ^ 小原佳太が日本Sライト級王座返上 日刊スポーツ 2013年12月25日
  3. ^ 小原、派手に東洋太平洋タイトル奪取 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年4月14日
  4. ^ Obara Stunned By Draw, Regrets Not Getting a KO Boxing Scene.com 2015年11月8日
  5. ^ 小原佳太まさかのドロー決着、IBF挑戦者決定戦 Boxing News(ボクシングニュース) 2015年11月8日
  6. ^ 小原佳太がOPBF王座返上、次は2度目の挑戦者決定戦 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年1月10日
  7. ^ 小原佳太に世界挑戦のチャンス、IBFが即挑戦認める Boxing News(ボクシングニュース) 2016年2月5日
  8. ^ Troyanovsky destroys Obara, retains IBF 140lb title Archived 2016年9月10日, at the Wayback Machine. Fightnews.com 2016年9月9日
  9. ^ 小原佳太2回TKO負け 連打でリング外転落 日刊スポーツ 2016年9月10日
  10. ^ 小原佳太が2回TKO負け、IBF・SL級王座獲得ならず Boxing News(ボクシングニュース) 2016年9月10日
  11. ^ 小原佳太が2回TKO勝ち、WBOアジア王座獲得 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年8月10日
  12. ^ Obara wins vacant WBO ASPAC 147lb belt Fightnews.com 2017年8月11日
  13. ^ 小原佳太が5回KO勝ち、2度目の世界挑戦に意欲 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年12月14日
  14. ^ 小原佳太「自信過剰だった」KO負けで王座陥落 日刊スポーツ 2018年4月12日
  15. ^ 小原佳太、3回TKO王座復帰「世界へもう1回」 日刊スポーツ 2018年8月9日
  16. ^ 小原佳太は判定負け IBFウェルター級挑戦者決定戦 Boxing News(ボクシングニュース)2019年3月31日
  17. ^ 小原佳太がTKO勝ち IBF挑戦者決定戦敗北から再起 Boxing News(ボクシングニュース)2019年6月13日
  18. ^ フェザー級の丸田陽七太ら日本王座挑戦権獲得 IBF8位の小原佳太は貫禄の4回TKO勝ち Boxing News(ボクシングニュース)2019年10月26日
  19. ^ IBF4位の小原佳太が日本ウェルター級王座獲得 王者の永野祐樹を7回TKOで下す Boxing News(ボクシングニュース)2020年2月1日
  20. ^ 小原佳太が判定勝ち 日本ウェルター級初防衛 坂井祥紀は健闘及ばず Boxing News(ボクシングニュース)2021年4月8日
  21. ^ 小原佳太が日本ウェルター級王座V3 暫定王者の小畑武尊に貫禄の3回TKO勝ち Boxing News(ボクシングニュース)2022年10月11日
  22. ^ 小原佳太が日本ウエルター級王座返上 10カ月ぶり復帰の10月にV3成功 スポニチアネックス 2022年12月16日
  23. ^ 佐々木尽の強打爆発 小原佳太を飲み込み3回TKO勝ち ウェルター級世界王者に宣戦布告”. Boxing News(ボクシングニュース) (2023年4月8日). 2023年4月9日閲覧。
  24. ^ ボクシング小原佳太、引退式で感謝 北上出身・元東洋太平洋王者”. IWATE NIPPO 岩手日報. 2024年3月22日閲覧。
  25. ^ マニー・パッキャオ。終 小原佳太 の ONE TIME 2013年11月3日
  26. ^ 小原、パッキャオ効果でV2死角なし!/BOX サンケイスポーツ 2013年12月9日

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]
空位
前タイトル保持者
岩渕真也
第37代日本スーパーライト級王者

2013年4月9日 - 2013年12月22日(返上)

空位
次タイトル獲得者
岡田博喜
前王者
永野祐樹
第56代日本ウェルター級王者

2020年2月1日 - 2022年12月16日 (返上)

空位
次タイトル獲得者
坂井祥紀
空位
前タイトル保持者
金民旭
第36代OPBF東洋太平洋スーパーライト級王者

2014年4月14日 - 2016年1月10日(返上)

空位
次タイトル獲得者
アル・リベラ