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富富富

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
富富富
イネ属 Oryza
イネ O. sativa
亜種 ジャポニカ O. s. subsp. japonica
品種 富富富
開発 富山県農業研究所
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富富富(ふふふ)は、日本のイネの品種名および銘柄名である。富山県が開発した富山の新品種。2017年3月26日、公募の9411件から選考され「ふふふ」の音で食後の幸せな気持ちと富山の・大地(土壌)・人(農家)の3つ富が育てたことを表現。2017年秋に先行販売して、2018年秋に本格販売[1]。育成系統名は『富山86号』。

概要

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高温や病気に強く倒れにくいなどコシヒカリの課題を克服。「コシヒカリ」より出穂期は3-5日遅く高温[2]でも白未熟粒が少なく高品質。稈長は20cm程短い。収量は「コシヒカリ」並。いもち病抵抗性が強いため低農薬での栽培が可能[3]。高食味で、炊き上がりは艶があり透明、甘みが強く極上の旨味と粘りが特長である。

  • 交配系譜[4]
コシヒカリ富山BL2号
(葉いもち真性抵抗性Pita-2)
 
コシヒカリつくばSD1号
(短稈化 Sd1)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
コシヒカリ富筑SDBL2号
 
 
 
コシヒカリ富山APQ1号
(高温耐性 Apq1)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
F1
 
 
 
12-9367B
(葉いもちほ場抵抗性 Pi21)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
富富富

経過

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  • 2007年 - 富山県農業研究所において研究(高温で高品質な遺伝子の検索・特定)を開始。
  • 2012年 - 3つの特性「夏の高温でも高品質・草丈が短く倒伏に強い・いもち病に強い」のイネとコシヒカリの特性を持ったイネを交配。
  • 2014年 - 約3,000個体から3つの特性をもった3系統から最も食味の優れた1系統を選抜。
  • 2016年 - 品種登録出願[5][6]

CM

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脚注

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  1. ^ 「富富富」”. 富山県 (2016年12月8日). 2017年4月6日閲覧。
  2. ^ 高温障害(こうおんしょうがい)”. 農山漁村文化協会. 2017年4月6日閲覧。
  3. ^ 日本食糧新聞社 編 2018, p. 72.
  4. ^ 小島洋一朗「「元気な富山米ブランド」の確立に向けて」『北陸作物学会報』第53巻、北陸作物・育種学会、2017年12月25日、65-66頁、2020年4月8日閲覧 
  5. ^ 水稲新品種「富富富」の育成と栽培技術確立に向けた取組み”. 富山県農林水産総合技術センター・農業研究所. 2018年10月14日閲覧。
  6. ^ 富山県期待の新品種が本日全国発売開始”. Facebook. 2018年10月14日閲覧。
  7. ^ ~女優・木村文乃さん、お米のあまみ・うまみに思わず“ふふふ”~富山米新品種『富富富』新CM発表会イベントレポート”. 産経新聞 (2019年10月3日). 2019年10月3日閲覧。

参考文献

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  • 日本食糧新聞社 編『全国お米のこだわり銘柄事典』日本食糧新聞社、2018年4月18日。ISBN 9784889272666 

関連項目

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外部リンク

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