安田浩
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安田 浩(やすだ ひろし、1944年[1] - 2024年〈令和6年〉7月25日[2])は、日本の計算機科学者。工学博士。東京大学名誉教授。元東京大学国際・産学共同研究センター教授。一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会会長[3]。
概要
[編集]東京都出身。画像処理、画像符号化などの分野に携わり、JPEG、MPEG規格標準化での功績により1996年エミー賞を受賞。2009年春に紫綬褒章受章。
知的財産権保護技術などの研究を経て、人間の五感にマッチングした映像制作・配信のための感性工学を研究。次いでインターネットセキュリティ技術にも活動を広げ、ユビキタス社会におけるセキュリティの一つの枠組みとして、複合領域サイバー・セキュリティ技術 (MCST:Multidisciplinary Cyber Security Technology) を唱えている。
経歴
[編集]- 1957年 東京教育大学附属小学校(現・筑波大学附属小学校)卒業
- 1960年・1963年 東京教育大学附属中学校・高等学校(現・筑波大学附属中学校・高等学校)卒業
- 1972年
- 東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻博士課程修了(工学博士)[4]。
- 日本電信電話公社入社、武蔵野通研にて画像情報通信技術の研究開発を行う
- 1978年 米国カリフォルニア州パサデナ市ジェット推進研究所客員研究員
- 1987年 NTTヒューマンインターフェース研究所画像メディア研究部長
- 1991年 ISO/IEC JTC 1/SC 29(AV&マルチメディア符号化)議長(1998年まで)
- 1992年 NTT企業通信システム本部開発部長
- 1995年 NTT理事、情報通信研究所所長
- 1997年 東京大学教授(先端科学技術研究センター)
- 2003年 東京大学国際・産学共同研究センター長(2005年3月任期終了)
- 2005年5月 Certified Information Systems Security Professional(CISSP)資格取得
- 2007年
- 2008年 東京電機大学 総合メディアセンター長
- 2011年 東京電機大学 未来科学研究科委員長、未来科学部学部長
- 2013年 (ISC)2[5]理事 (Board of Director)
- 2015年
- 東京電機大学 未来科学研究科 特別専任教授(特命教授)
- SiSOC Tokyo Research Professor, 東京大学大学院情報学環セキュア情報化社会研究寄付講座 客員教授
- 公益財団法人 電気科学技術奨励会 会長
- 2016年4月 東京電機大学 学長
- 2019年6月 東京電機大学 学長を辞任
受賞等
[編集]- 昭和50年度米澤記念学術奨励賞(電子情報通信学会)
- 昭和61年度高柳記念奨励賞(高柳記念財団)
- 平成8年度丹羽高柳賞業績賞(テレビジョン学会)
- 1995-1996年米国テレビジョンアカデミーエミー賞技術開発部門
- IEEE the 2000 IEEE Charles Proteus Steinmetz Award
- 平成14年度情報通信月間総務大臣表彰
- 映像情報メディア学会平成16年度丹羽高柳賞功労賞(映像フレーム間符号化方式の先導的研究、ISO担当グループ議長としてMPEG標準規格のとりまとめに対して)
- 2006年11月 エリクソンテレコミュニケーションアワード
- 2007年
- 6月 東京大学名誉教授
- 11月 (ISC)2[5]セキュリティ貢献賞
- 2008年2月 情報セキュリティの日 内閣官房長官個人功労賞
- 2009年
- 4月 紫綬褒章
- 10月 情報月間2009総務大臣表彰 安心・安全インターネット推進協議会会長として
- 2011年10月 平成23年度工業標準化 内閣総理大臣賞
- 2012年8月 [(ISC)2][5]Harold F. Tipton Lifetime Achievement Award 受賞
- 2013年
- 2014年5月 電子情報通信学会功績賞
委員等
[編集]- 電子情報通信学会会長(平成23年5月 - 平成24年5月)
- 内閣府高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部本部員( - 平成23年3月)
- 内閣府沖縄振興審議会委員( - 平成25年3月)
- 特許庁産業構造審議会知的財産政策部会委員
- 総務省情報通信審議会専門委員
- 総務省住民基本台帳ネットワークシステム調査委員会座長
- 文化庁文化遺産情報推進戦略会議委員
- 安心・安全インターネット推進協議会会長
- 情報処理推進機構応用ソフトウェア審議委員会委員長
- 情報処理推進機構技術委員会委員
- (元)Digital Media Projectボードメンバー
- コンテンツIDフォーラム会長
- (元)DAVIC(画像サービス関連業界標準化国際組織)プレジデント
- 安心空間コンソーシアム (SPCC:Secure PrivateCosm Consortium) 副会長
- 警察庁総合セキュリティ対策会議委員
著書
[編集]- 『マルチメディア符号化の国際標準』丸善 1991年
- 『画像符号化技術-DCTとその国際標準』オーム社 1992年
- 『MPEG/マルチメディア符号化の国際標準』丸善 1994年
- 『ディジタル画像圧縮の基礎』日経BP社 1996年
- 『標準インターネット教科書』アスキー出版 1996年
- 『新世紀ディジタル講義』新潮社 2000年
- 『ブロードバンド+モバイル標準MPEG教科書』アスキー出版 2003年
- 『コンテンツ流通教科書』アスキー出版 2003年
- 『企業リスクとIT統制』アスキー出版 2007年
脚注
[編集]- ^ “訃報 JSSEC 前代表理事 安田 浩 氏”. ScanNetSecurity 2024年8月29日閲覧。
- ^ “東京大学電気系同窓会 » 訃報通知:名誉教授 安田 浩 殿/先端科学技術研究センター”. todaidenki.jp. 2024年8月9日閲覧。
- ^ 安田浩 (2015年11月5日). “当協会加盟企業社員によるSNS不適切利用における報道につきまして”. 一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会. 2015年11月5日閲覧。
- ^ 安田浩, 「遷移図によるディジタル伝送符号の一般的解析法とその応用」 東京大学博士論文, 甲第2834号, 1972年, NAID 500000392531
- ^ a b c [(ISC)2] :The International Information Systems Security Certification Consortium, Inc. NPO in USA
関連項目
[編集]- 筑波大学附属中学校・高等学校の人物一覧
- MPEG (Moving Picture Experts Group)
- JPEG (Joint Photographic Experts Group)
外部リンク
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