宇品駅
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宇品駅 | |
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うじな Ujina | |
◄丹那 (2.1 km) | |
所在地 | 広島県広島市 |
所属事業者 | 日本国有鉄道 |
所属路線 | 宇品線 |
キロ程 | 5.9 km(広島起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1897年(明治30年)5月1日[1] |
廃止年月日 | 1966年(昭和41年)12月20日[1] |
宇品駅(うじなえき)は、かつて広島県広島市(現在の南区宇品)にあった日本国有鉄道(国鉄)宇品線の駅。同線の終着駅であった。
歴史
[編集]- 1897年(明治30年)5月1日:陸軍省線の駅として開業[1]。山陽鉄道が借入れ、一般駅として営業[1]。
- 1901年(明治34年)9月1日:営業休止[1]。
- 1902年(明治35年)12月29日:移転し営業再開[1]。
- 1906年(明治39年)12月1日:山陽鉄道の国有化に伴い、陸軍省から逓信省(官設鉄道)に移管[1]。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定[2]、宇品線所属駅となる[2]。
- 1919年(大正8年)9月1日:旅客営業廃止(貨物駅となる)[3]、山陽本線に所属線を変更[4]。
- 1923年(大正12年)2月15日:荷物の取扱を再開[1](一般駅に戻る)。
- 1930年(昭和5年)12月20日:芸備鉄道が借入れ、旅客営業(荷物取扱を含む)を開始。国鉄駅としては荷物の取扱を廃止し貨物駅となる[5]。
- 1937年(昭和12年)7月1日:芸備鉄道の国有化に伴い、国鉄駅としても旅客営業を開始(一般駅となる)[6]。所属線を宇品線に変更。
- 1966年(昭和41年)12月20日:宇品線部分廃止に伴い廃止[1]。宇品積卸線の終着地点(宇品貨物取扱所)となる。
- 1972年(昭和47年)4月1日:宇品線廃止。宇品四者協定線の終着地点となる。
- 1986年(昭和61年)10月1日:宇品四者協定線廃止。
駅構造
[編集]単式ホーム1面1線と、複数の貨物用側線を有していた地上駅。ホームは563 mあり、京都駅の558 mよりも長く日本一だったと言われていた。ホーム上には陸軍糧秣支廠のレンガ倉庫があり、1986年まで通運業者の倉庫として使用されていた。また、広島港県営上屋などへの専用線も分岐していた。なお、近くには広島電鉄宇品線(路面電車)の海岸通電停があった。
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ホーム東端から西望(1986年9月)
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ホーム西端付近(1986年9月)
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臨港線から駅構内への入替え(1986年9月)
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終端(西端)にあった旧宇品駅駅舎の「東広島駅宇品車扱事務室」(1986年9月)
利用状況
[編集]以下の情報は、広島市勢要覧に基づいたデータである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
1日平均 降車人員 |
---|---|---|
1947年(昭和22年) | 4,451 | - |
1948年(昭和23年) | 2,895 | - |
1949年(昭和24年) | 2,200 | - |
1950年(昭和25年) | 2,230 | - |
1951年(昭和26年) | 1,729 | 1,724 |
年度 | 1日平均 乗車人員 |
年度毎 乗客数 |
年度毎 降車数 |
年度毎 発送貨物(t) |
年度毎 到着貨物(t) |
---|---|---|---|---|---|
1952年(昭和27年) | 1,184.2 | 432,246 | - | - | - |
1953年(昭和28年) | 1,031.7 | 376,564 | - | - | - |
1954年(昭和29年) | 905.2 | 330,400 | - | - | - |
1955年(昭和30年) | 844.7 | 309,171 | - | - | - |
1956年(昭和31年) | 793.9 | 289,763 | - | - | - |
1957年(昭和32年) | 744.4 | 271,694 | - | 72,767 | 33,295 |
1958年(昭和33年) | 515.1 | 188,015 | 203,522 | 63,591 | 29,908 |
1959年(昭和34年) | 449.4 | 165,826 | 188,100 | 70,312 | 38,451 |
1960年(昭和35年) | 419.7 | 153,195 | 176,560 | 59,322 | 44,197 |
1961年(昭和36年) | 373.8 | 136,443 | 138,724 | 62,536 | 60,701 |
1962年(昭和37年) | 382.7 | 139,700 | 140,449 | 60,527 | 63,765 |
以上の1日平均乗車人員は、年度毎乗客数を365(閏年が関係する1955・1959年は366)で割った値を、小数点第二位で四捨五入。小数点一位の値にした物である。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
年度毎 総数 |
定期券 総数 |
普通券 総数 |
年度毎 発送貨物(t) |
年度毎 到着貨物(t) |
---|---|---|---|---|---|---|
1963年(昭和38年) | 380.6 | 278,611 | 146,460 | 132,151 | 55,999 | 83,326 |
1964年(昭和39年) | 426.2 | 311,097 | 136,064 | 175,033 | 49,142 | 96,093 |
1965年(昭和40年) | 415.3 | 303,189 | 165,012 | 138,177 | 50,541 | 83,823 |
1966年(昭和41年) | 281.8 | 205,712 | 117,582 | 88,130 | 30,197 | 59,140 |
以上の1日平均乗車人員は、乗車数と降車数が同じであると仮定し、年度毎総数を365(閏年が関係する1963年は366)で割った後で、さらに2で割った値を、小数点第二位で四捨五入。小数点一位の値にした物である。
- 乗車数グラフ
その他
[編集]隣の駅
[編集]- 日本国有鉄道
- 宇品線
- 丹那駅 - 宇品駅
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、278頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b 『鉄道院告示54号 官報 第7891号(1909年10月12日)』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
- ^ 『鉄道院告示44号 官報 第2084号(1919年07月16日)』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
- ^ 『鉄道院告示45号 官報 第2084号(1919年07月16日)』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
- ^ 『鉄道省告示第360号 官報 第1192号(1930年12月17日)』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
- ^ 『鉄道省告示第211号 官報 第3143号(1937年6月26日)』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
参考文献
[編集]- 長船友則 『宇品線92年の軌跡』(RM LIBRARY 155) ネコ・パブリッシング、2012年 ISBN 9784777053285
- 各 広島市勢要覧