女ともだち (ルース・レンデルの小説)
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『女ともだち』(おんなともだち、The New Girl Friend)は、1983年に発表されたルース・レンデルによる短編推理小説。また、表題作を含む短編集。2014年にフランスで映画化もされている[1]。
主な登場人物
[編集]- クリス(クリスティン)
- 男性恐怖症の人妻。女のような男性が好き。パートタイマーで働いている。
- グレアム
- クリスの夫。がっしりとした体格と日に焼けた男性。デイビーの飲み友達。
- デイビー(デイヴィッド)
- アンジーの夫。女性的で金髪の美形。自分が着るための高価な女の服や靴を所有。金持ちの一人っ子。
- アンジー
- デイビーの妻。四人は家族ぐるみの付き合いをしている。姉の家によく出かける。
物語
[編集]クリスはアンジーの家に遊びに行き、テーブルで「ヴォーグ」を読んでいる長い金髪の女と出会う。デイビーの妹かと最初は思うが彼が一人っ子だと聞いたのを思い出し、デイビーその人だと気づき驚くも、クリス自身やアンジーよりずっときれいで女そのものに見えるのに感銘を受ける。それから女装したしたデイビーとデーㇳをするようになる。デービーのほうがはるかにおしゃれで、背が高く、美しく優雅なことすら気にならなかった(この時点で彼女の後の時系列での回想が入るので、最悪の結末が回避された事を読者にほのめかされる)。二人は旅行しホテルに泊まるが、致命的なミスで肉体関係は失敗に終わる。
映画との相違点
[編集]- 小説では、女装者の妻は夫の性癖を知らないが、映画では知ったうえで結婚し、娘をもうけている。
- 映画では、女装者は、妻の死後に女ともだちと再婚し、小学生になった娘に母が二人いる格好になる。
- 女装者の恋対象はあくまで女性だが、映画では女ともだちの夫はゲイであると思い、妻と女装者の交流を認める。
短編集
[編集]『レンデル傑作集3 女ともだち(The New Girlfriend)』角川書店(角川文庫)、1989年4月( 1985年)。ISBN 4-04-254119-4
# | 邦題 | 原題 | 訳者 |
---|---|---|---|
1 | 女ともだち | The New Girl Friend | 酒匂真理子 |
2 | ダーク・ブルーの香り | A Dark Blue Perfume | 風間英美子 |
3 | 四十年後 | The Orchard Walls | 深町眞理子 |
4 | 殺意の棲む家 | Hare's House | 羽田詩津子 |
5 | ポッター亭の晩餐 | Dinner at Potters | 宮脇孝雄 |
6 | 口笛を吹く男 | The Whistler | 羽田詩津子 |
7 | 時計は苛む | The Convolvulus Clock | 酒匂真理子 |
8 | 狼のように | Loopy | 山本俊子 |
9 | フェン・ホール | Fen Hall | 中井京子 |
10 | 父の日 | Father's Day | 深町眞理子 |
11 | ケファンダへの緑の道 | The Green Road to Quephanda | 酒匂真理子 |
受賞
[編集]- 1984年 - 短編「女ともだち」(1983年)はアメリカ探偵作家クラブでエドガー賞 短編賞受賞
脚注
[編集]- ^ Une nouvelle amie(2014年、フランス)。 邦題『彼は秘密の女ともだち』。