天瀬裕康
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天瀬 裕康(あませ ひろやす、1931年11月 - )は、日本の小説家、文芸・SF評論家。日本の著名な同人作家。
本名、渡辺晋(わたなべ すすむ)[1]。
経歴・人物
[編集]広島県呉市に生まれる。旧制呉一中(現広島県立呉三津田高等学校)2年生のとき、学徒動員先の呉海軍工廠から自宅に戻って就寝中に被爆[2]。
1961年3月、岡山大学大学院医学研究科内科学課程修了。医師。医学博士。本名でのSFファン活動も行い、SF同人誌「宇宙塵」では初期からの同人。また自身でも同人誌「イマジニア」を主宰している。「SFマガジン」にコラムを連載したこともある。1969年8月には「日本SFファンダム賞」受賞。
2004年5月、広島ペンクラブ副会長。現在、日本文藝家協会会員、日本ペンクラブ会員、『広島文藝派』同人、広島市民劇場会員[3]、日本SF作家クラブ会員。『新青年』研究会会員。核戦争防止国際医師会議日本支部理事。ぎんのすず研究会・会員。
短歌、俳句へのSF導入の先駆といえる存在であり、短歌誌『あすなろ』同人、俳誌『第2次未定』同人。「短詩形SFの会」代表。
著作はほとんどが自費出版である。妻の渡辺玲子も著作家であり、夫婦での共著に渡辺啓助の評伝等がある。
2024年、SFファン活動への功績により柴野拓美章を受章した(宮本英雄(イマジニアンの会主催)、宮本律子と同時受賞)。
著作リスト
[編集]- 小説
- 停まれ悪夢の明日(近代文藝社、1988年)
- 誰が…と問うでなく(近代文藝社、1999年)
- 闇よ、名乗れ(近代文藝社、2010年)
- ロボットたち(近代文藝社、2013年)
- 異臭の六日間(渡辺玲子[4]との共著、近代文藝社、2016年)
- 疑いと惑いの年月(文芸社、2018年)
- 戯曲(レーゼドラマ)
- 昔の夢は今日も夢(近代文藝社、2013年)
- 評論
- 梶山季之の文学空間――ソウル、広島、ハワイ、そして人びと(溪水社、2009年)
- ジュノー記念祭 ヒロシマからのルポとエッセイ(溪水社、2010年)
- カラスなぜ啼く、なぜ集う 探偵作家クラブ渡辺啓助会長のSF的生涯(渡辺玲子との共著、文芸社、2014年)
- 悲しくてもユーモアを――文芸人・乾信一郎の自伝的な評伝(論創社、2015年)
脚注
[編集]- ^ 柳田実郎「書評:ジュノー記念祭:ヒロシマからのルポとエッセイ」(PDF)『広島県医師会速報』第2099号、広島県医師会、2010年10月、p26、2011年3月19日閲覧。
- ^ “筆に託して 戦争体験と表現 <3> 作家 天瀬裕康さん(87)=大竹市”. ヒロシマ平和メディアセンター. 2021年1月17日閲覧。
- ^ 『昔の夢は今日も夢』が刊行された当時に掲載されていたもの
- ^ 妻。1935年生まれ、広島県出身。広島女学院大学英文学部卒業。元国際ソロプチミスト大竹会長。広島ペンクラブ副会長。広島県立図書館友の会幹事。ぎんのすず研究会会員。