大谷増太郎
大谷増太郎 | |
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生誕 |
1896年3月25日 五島列島, 日本 |
死没 |
1977年1月23日 (80歳) ノーサンプトン、イギリス |
職業 | 日本の武道指導者 |
団体 | 英国柔道評議会 (BJC) |
後任者 | ロビン・オオタニ |
大谷 増太郎 (おおたに ますたろう、1896年3月25日 - 1977年1月23日) は、イギリスで活動した日本出身の柔道家・柔道指導者。
長崎県の五島列島に生まれる[1]。幼少期については不明点が多いが、剣道を学んでいたとする説や[2]、柔道を学んだとする説がある[1]。英国に憧れ、1913年、17歳で貿易船の雑役夫となって、日本を離れる[1]。セイロンのコロンボで臼井誠三に出会い、柔術を始める[2]。1919年にロンドンに至り、日本人の経営するランプシェードの店で働いた[1]。また、ウィルキンソン・ソードに勤務したともいう[2]。2年後、ロンドンの道場である「武道会」に参加する[2]。嘉納治五郎にともなってイギリスに滞在していた会田彦一、ついで武道会師範の谷幸雄の指導を受け、1930年代には、武道会創始者・小泉軍治の指導を補佐するようになった[1]。後にはオックスフォード大学とケンブリッジ大学に派遣され、柔道を教えたという[3]。
1930年代に、大谷は英国やヨーロッパのトップレスラーと多くの公開レスリング試合を行った[4]。第二次世界大戦中は敵性外国人として強制収容されたともいう[4]。戦後、1948年にイギリス柔道協会が設立されたが、方向性の違いから、1954年、大谷とその弟子たちはジュビリー柔道クラブ(大谷増太郎柔道協会)を設立した[5]。1955年に、ロンドン柔道協会(LJS)の招待で阿部謙四郎が来英すると、阿部は大谷と連携し、1958年、英国柔道評議会を設立した[6]。大谷は敏捷性で知られ、「史上最速の投げをする柔道家」とも宣伝された(1958年リバプールエコー紙の広告)[7]。阿部は大谷に8段を授けた[6]。1969年に阿部が日本に帰国すると、大谷が会長に就任した[8][9]。
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1977年1月23日、大谷は脳卒中を起こし、ノーサンプトン総合病院に搬送されたが、亡くなった。英国柔道評議会会長には、息子のロビン・オオタニが就任した[6]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e 「日英をつなぐ(2)親子2代 柔道物語」『読売新聞』2012年7月22日、東京朝刊、社会面。
- ^ a b c d Rashid, Abdul; Ellis, Henry (2020-08-25). The founding of Jujutsu, Judo & Aikido in the United Kingdom. Abdul Rashid. pp. 103-108. ISBN 979-8-6752-3321-2。ただし、本書は Matsutaro O’Tani と表記しており、記述の根拠が明示されていない。
- ^ Rogers, Dave (2004). Positive Aikido: A True Story of Traditional Teachings. Trafford Publishing. p. 151. ISBN 978-1-4120-4668-8。ただし、本書は Matsutaru Otani と表記しており、記述の根拠が明示されていない。
- ^ a b “Otani”. Wrestling Heritage (2023年8月6日). 2024年8月12日閲覧。
- ^ Rashid, Abdul; Ellis, Henry (2020-08-25). The founding of Jujutsu, Judo & Aikido in the United Kingdom. Abdul Rashid. p. 175. ISBN 979-8-6752-3321-2
- ^ a b c Rashid, Abdul; Ellis, Henry (2020-08-25). The founding of Jujutsu, Judo & Aikido in the United Kingdom. Abdul Rashid. p. 227. ISBN 979-8-6752-3321-2
- ^ “Liverpool Echo” (13/3/1958). 22/8/2024閲覧。
- ^ Caffary, Brian (May 1989). Judo Handbook. Smithmark Publishers, Incorporated. p. 7. ISBN 978-0-8317-5274-3
- ^ Marks, Roger (2008). Judo. Grange. p. 151. ISBN 978-1-84804-021-2