大狩部駅
大狩部駅 | |
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駅全景(2005年4月) | |
おおかりべ Ōkaribe | |
◄厚賀 (5.5 km) (2.0 km) 節婦► | |
所在地 | 北海道新冠郡新冠町字大狩部 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | 日高本線 |
キロ程 | 71.1 km(苫小牧起点) |
電報略号 | オヘ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1958年(昭和33年)7月15日[1] |
廃止年月日 | 2021年(令和3年)4月1日[JR北 1][運輸局 1] |
備考 |
無人駅 路線廃止に伴う廃駅 |
大狩部駅(おおかりべえき)は、北海道(日高振興局)新冠郡新冠町字大狩部にあった、北海道旅客鉄道(JR北海道)日高本線の駅(廃駅)である。電報略号はオリ。事務管理コードは▲132210[2]。
歴史
[編集]- 1958年(昭和33年)7月15日:日本国有鉄道日高本線の大狩部駅として開業[3][4]。旅客のみ取扱い[1]の駅員無配置駅[5]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる[1]。
- 2015年(平成27年)
- 2021年(令和3年)4月1日:鵡川駅 - 様似駅間の廃止に伴い、廃駅となる[JR北 1][運輸局 1]。
駅名の由来
[編集]所在地名より命名された[3][4]。地名はアイヌ語に由来するが、山田秀三の見解では「語義ははっきりしない」としつつ、「オカリペ(o-kari-pe)」(川尻・曲がっている・もの〔川〕)に由来するのではないか、と推察しており[7]、国鉄北海道総局による『北海道駅名の起源』でも同様の説を掲載している[3]。
駅構造
[編集]単式ホーム1面1線を有した地上駅だった。ホームは線路の北東側(様似方面に向かって左手側)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた[8]。
静内駅が管理していた開業時からの無人駅[9]で駅舎は無いが、ホームから少し離れた位置に待合所を有していた[10]。コンクリートブロックを積み重ねただけの、扉及び窓の無い、人は数人しか入れない建物であった[11]。トイレは工事現場用の仮設便所となっていた[10]。ホームは海のすぐそばにあり[8]、崖の中腹に張り付いた様な形状となっていた[10]。有効長は30mだった[12]。駅名標の隣にテレビドラマのロケ現場であったことを記載した案内板が立っていた[10][注釈 1]。
附近は海風が大変に強く、それを防ぐために線路際に木の杭と廃タイヤで支えられた木塀が作られていた[11]。
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待合所(2017年9月)
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ホーム(2017年9月)
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駅名標(2017年9月)
利用状況
[編集]乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去の各調査日における平均である。当駅についてはバス代行期間が存在するため、一部でバスと列車が別集計となっているほか、各年で集計期間が異なる。備考も参照。
年度 | 乗車人員 | 出典 | 備考 | |||
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年間 | 1日平均 | JR調査 | ||||
列車 | 代行バス | |||||
1962年(昭和37年) | 69 | [13] | ||||
1963年(昭和38年) | 63 | |||||
1964年(昭和39年) | 77 | |||||
1965年(昭和40年) | 46 | |||||
1966年(昭和41年) | 72 | |||||
1967年(昭和42年) | 45 | |||||
1968年(昭和43年) | 51 | |||||
1969年(昭和44年) | 52 | |||||
1970年(昭和45年) | 44 | |||||
1971年(昭和46年) | 41 | |||||
1981年(昭和56年) | (5.5) | [12] | 1日乗降人員:11 | |||
1992年(平成 | 4年)(6.0) | [14] | 1日乗降人員:12 | |||
2014年(平成26年) | 5 | [JR北 4] | 当年の列車は単年の値。 | |||
2017年(平成29年) | 5 | [JR北 5] | 2015年度末から鵡川 - 様似間バス代行。当年のバスは単年の値。 | |||
2018年(平成30年) | 4.5 | [JR北 6] | 代行バスの値は過去2年平均 | |||
2019年(令和元年) | 3.3 | [JR北 7] | 代行バスの値は過去3年平均 | |||
2020年(令和 | 2年)3.3 | [JR北 8] | 代行バスの値は過去4年平均 |
駅周辺
[編集]海岸線の丘陵地帯の高台に位置し[11]、ホームからは太平洋沿岸が望める[10]。線路の路盤は侵食されやすく、落石なども発生する。
- 国道235号
- 海馬岩(とどいわ) - 駅の沖合い約2.0km[8]。かつてトドがたくさんいた岩場で、1965年(昭和40年)に自衛隊が砲撃によりトドを退治してからはいなくなった。
- 御野立所行啓記念碑 - 駅附近[8]。
- 道南バス「大節婦」停留所
その他
[編集]代行バス大狩部高台乗降場
[編集]2018年(平成30年)11月の時点で、代行バスの厚賀駅 - 大狩部駅間の大狩部集落のある丘に「大狩部高台」と称する乗降場所が設けられた[15]。ただし、廃止直前の2020年(令和2年)時点で、JR北海道のホームページ等に記載はなされなかった[JR北 9]。
案内板
[編集]ホームに案内板の立っている、ロケーションを行ったテレビドラマは、『女囚~塀の中の女たち』(1997年(平成9年)、TBS系列、主演・泉ピン子)である[10][注釈 1]。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、863頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、228頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ a b c 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日。ASIN B000J9RBUY。
- ^ a b 太田幸夫『北海道の駅 878ものがたり~駅名のルーツ探求~』(1版)富士コンテム、札幌市、2004年2月29日。ISBN 4-89391-549-5。
- ^ 「三駅開業」『交通新聞』交通協力会、1958年7月17日、1面。
- ^ 新冠町史編さん委員会 編『新冠町史』新冠町、1966年、979頁。doi:10.11501/3021458 。2022年10月30日閲覧。
- ^ 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、358-359頁。ISBN 978-4-88323-114-0。
- ^ a b c d 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)102ページより。
- ^ 書籍『無人駅探訪』(監修:西崎さいき、文芸社、2011年6月発行)150ページより。
- ^ a b c d e f 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社、2008年8月発行)348ページより。
- ^ a b c 書籍『すごい駅』(著:横見浩彦、牛山隆信、メディアファクトリー新書、2010年10月発行)112-113ページより。
- ^ a b 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)102ページより。
- ^ 新冠町史編さん委員会 編『新冠町史』新冠町、1966年、979頁。doi:10.11501/3021458 。2022年10月30日閲覧。
- ^ 宮脇俊三、原田勝正 著、二見康生 編『北海道630駅』小学館〈JR・私鉄各駅停車〉、1993年6月20日、102頁。ISBN 4-09-395401-1。
- ^ 川井聡 (2018年11月11日). “10日目・最終日《苫小牧から様似(えりも岬)・その1》【実録・JR北海道全線踏破10日間の旅】”. serai.jp. 小学館. 2019年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月23日閲覧。
JR北海道
[編集]- ^ a b 『日高線(鵡川・様似間)の廃止日繰上げの届出について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2021年1月5日。オリジナルの2021年1月5日時点におけるアーカイブ 。2021年1月5日閲覧。
- ^ 『日高線 厚賀〜大狩部間 67k506m 付近における盛土流出について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年1月13日。オリジナルの2015年1月15日時点におけるアーカイブ 。2020年10月30日閲覧。
- ^ “日高線運休に伴う列車代行バスの追加運行及び乗降場所変更について” (PDF). 北海道旅客鉄道. 2022年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月16日閲覧。
- ^ “日高線(鵡川・様似間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2018年8月1日). 2018年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月17日閲覧。
- ^ 「日高線(苫小牧・鵡川間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために)』、北海道旅客鉄道、3頁、2018年7月2日。オリジナルの2018年8月17日時点におけるアーカイブ 。2018年8月17日閲覧。
- ^ “日高線(鵡川・様似間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
- ^ “日高線(鵡川・様似間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人未満の線区(「赤色」「茶色」5線区). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月4日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。
- ^ “日高線列車代行バス及び列車時刻表【2020年3月14日~】” (PDF). 北海道旅客鉄道. 2020年6月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月24日閲覧。
北海道運輸局
[編集]- ^ a b 『鉄道事業の一部廃止の日を繰上げる届出について』(PDF)(プレスリリース)国土交通省北海道運輸局、2021年1月5日。オリジナルの2021年1月5日時点におけるアーカイブ 。2021年1月5日閲覧。
関連項目
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