大清会典
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『大清会典』(だいしんかいてん、だいしんえてん、満洲語:ᡩᠠᠢᠢᠴᡞᠩ
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ᠪᡞᠳᡥᡝ、転写:Daicing gurun i uheri kooli bithe)は、清朝により編纂された清朝の政治制度に関連する史書。漢文以外に満文によっても編纂されている。
概要
[編集]清代の『大清会典』は、1690年(康熙29年)編纂から、康熙・雍正・乾隆・嘉慶・光緒と5回続修されたことから、清の五会典との別称がある。内容は『大明会典』の編纂順を踏襲しており、王朝機構ごとに分類した法制関連記事、政府機構の変遷が記載されている。康熙及び雍正時代の会典は詳細事例を注記方式で記載しているが、乾隆以降はその史料量が膨大となり、別に『大清会典則例』(嘉慶以降は『大清会典事例(Daicing gurun i uheri kooli i baita hacin bithe)』と改称)が編纂された。
清の五会典
[編集]- 1636年(崇徳元年)から1659年(康熙25年)間を記載。
- 康熙帝が命じて編纂した。纂修を命じた康熙帝の勅諭が掲載され、編纂官、凡例、目録、本文162卷が記載されている。
- 本文の編纂は大明会典を踏襲しており、研究者の間では「康熙会典」と通称されている。
- 1660年(康熙26年)から1728年(雍正5年)間を増補した『大清会典』である。
- 康熙会典に準じた編纂の体裁であり、康熙会典を続修している。
- 上記の康熙26年から雍正5年までに至る時代に応じた例文(臨時法規)が増補されたことから、本文の巻数が増加して250卷となる。
- 雍正時代に成立した『大清会典』は、「雍正会典」と通称される。
- 1729年(雍正6年)から1762年(乾隆27年)間を増修している。
- 乾隆時代に成立した『大清会典』は、「乾隆会典」と通称される。
- それまでの編纂を踏襲せず、例文を別冊化したことから、大清会典の本文が減少して100巻となった。
- 例文を集約した『大清会典則例』80巻が編纂されている。
- 1763年(乾隆28年)から1810年(嘉慶17年)間を増補している。
- 通称は「嘉慶会典」、乾隆会典よりさらに減じて80巻となる。
- 乾隆会典に倣って例文は別冊とされ、大清会典則例を改称して『大清会典事例』とした。
- 大清会典則例では衛門別に巻を編纂していたが、『大清会典事例』では事項によって巻を分けたことから920巻となっている。
- 通称は「光緒会典」、1811年(嘉慶18年)から1896年(光緒22年)の増補となっている。
- 『大清会典事例』は、嘉慶会典の編纂法に準じている。光緒会典の目録は100巻、『大清会典事例』は1220巻。
光緒の大清会典
[編集]以下は、1899年に編纂された光緒会典(100巻)による。
- 巻1 - 宗人府
- 巻2 - 内閣
- 巻3 - 軍機處、稽査上諭事件處、中書科
- 巻4~巻12 - 吏部
- 巻13~巻25 - 戸部
- 巻26~巻40 - 禮部
- 巻41~巻42 - 樂部
- 巻43~巻52 - 兵部
- 巻53~巻57 - 刑部
- 巻58~巻60 - 工部
- 巻63~巻68 - 理藩院
- 巻69 - 都察院、通政使司、大理寺
- 巻70 - 翰林院、詹事府
- 巻71~巻72 - 太常寺、太僕寺
- 巻73 - 光禄寺
- 巻74 - 順天府、奉天府
- 巻75 - 鴻臚寺
- 巻76 - 國子監
- 巻77~巻80 - 欽天監
- 巻81 - 欽天監、太醫院
- 巻82 - 待衛處、奏事處
- 巻83 - 鑾儀處
- 巻84~巻86 - 旗都統
- 巻87 - 前鋒營、護軍營、歩軍營
- 巻88 - 神機營、火器營、圓明園護軍營、健銳營、総理行營、嚮道處、虎槍處、尙虞備用處、善撲營
- 巻89~巻98 - 内務府
- 巻99~巻100 - 総理各国事務衛門
別冊の『大清会典事例』の掲載順も上記に準じている。