コンテンツにスキップ

大庭和弥

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大庭和弥
2018年5月27日 東京5Rパドック
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 岩手県久慈市
生年月日 (1982-09-13) 1982年9月13日(42歳)
身長 166cm
体重 53kg
血液型 A型
騎手情報
所属団体 JRA
所属厩舎 美浦・嶋田潤(2001.3.1 - 2005.5.19)
美浦・フリー(2005.5.20 - 2024.2.6)
美浦・小手川準(2024.2.7 - 2024.3.31)
初免許年 2001年
免許区分 平地・障害[1]
騎手引退日 2024年3月31日
テンプレートを表示

大庭 和弥(おおば かずや、1982年9月13日 - )は、JRAの元騎手で現在は調教助手騎手免許平地競走障害競走両方の免許を所持していた。

人物

[編集]

1998年、JRA競馬学校騎手課程に第17期生として入学、2001年に騎手免許を取得し嶋田潤厩舎所属騎手としてデビュー。同期には川島信二小坂忠士石神深一平沢健治蓑島靖典らがいる。

デビュー1年目こそ未勝利に終わるも2002年から2004年にかけ勝利数を2桁に伸ばし、2003年には平地・障害双方の重賞騎乗も記録。

2005年5月、所属の嶋田潤厩舎を離れフリーとなる。

2011年2月19日、東京第2競走でライブインベガスに騎乗し1着となり、通算100勝を達成した[2]

曲芸のような華麗なイン突きに定評がある。天高く鞭を上げ、振り下ろす湯切りスタイルの剛腕。

重賞初騎乗となった2003年中山牝馬ステークス、14番人気テンエイウイングでの2着などを始め、たびたび人気薄の馬を馬券圏内に持ち込むことが多く、ファンやマスコミから「穴男」・「穴の大庭」として認知され[3]、ファンから質問に対し自身のブログにて「自信はなかったが、穴を開けた時は何かしら好走の要因がある」とコメントを残している[4]。誠実な性格で、無料クーポンの使い方をめぐって「お店に急に通い始めたり、逆に急に行かなくなったり、皆さんもあるかと思いますが、きっかけって本当に些細な事だったり、人それぞれですよね。」と脱常連になることをほのめかすなど、人心を欠いた対応には厳しい反応も見せる[4]

一方で成績は低迷を続け、貯金を取り崩しながらの生活を余儀なくされた。2023年に美浦・小手川準厩舎に声をかけられたことが契機となり[5]、2024年2月7日付けで同厩舎所属となった[6]。最後の騎乗機会は、同年3月3日小倉競馬の障害未勝利戦トラファルガー(4番人気5着)。同年3月31日付で引退することを発表[7]。騎手引退後は美浦・小手川準厩舎で調教助手となる。

好物はラーメンで、自身のブログに写真や味の評価を載せている。好走時、SNS界隈では往年のアイデアマン振りが忘れられない競馬ファンのほか、ラーメン関係者からの祝辞も寄せられるなど、実績に比して潜在的なファンの多い騎手でもある。

騎乗成績

[編集]
日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順

初騎乗 2001年3月3日 2回中山3日3R 3歳未勝利 セタノホラフキ 16頭 16 15着
初勝利 2002年2月3日 2回東京4日7R 4歳上500万円下 カオリハイパー 15頭 5 1着
重賞初騎乗 2003年3月15日 3回中山5日11R 中山牝馬ステークス テンエイウイング 16頭 14 2着
GI初騎乗 2009年4月12日 2回阪神6日11R 桜花賞 カツヨトワイニング 18頭 16 14着

初騎乗 2001年4月29日 2回東京4日5R 障害未勝利 ノボバンバン 14頭 12 8着
初勝利 2002年8月25日 3回新潟6日5R 障害未勝利 カチケンザン 14頭 11 1着
重賞初騎乗 2003年8月23日 3回新潟3日10R 新潟ジャンプステークス カチケンザン 13頭 9 11着
JGI初騎乗 2004年12月25日 5回中山7日10R 中山大障害 トーセンメイザン 13頭 9 8着
年度 平地競走 障害競走
1着 2着 3着 騎乗数 勝率 連対率 複勝率 1着 2着 3着 騎乗数 勝率 連対率 複勝率
2001年 0 3 3 100 .000 .030 .060 0 0 1 7 .000 .000 .143
2002年 14 12 6 187 .075 .139 .171 1 0 1 17 .059 .059 .118
2003年 14 16 17 323 .043 .093 .145 1 0 2 24 .042 .042 .125
2004年 12 12 15 243 .049 .099 .160 3 2 2 25 .120 .200 .280
2005年 4 4 12 139 .029 .058 .144 3 0 4 26 .115 .115 .269
2006年 4 5 1 153 .026 .059 .065 2 2 5 43 .047 .093 .209
2007年 6 6 10 208 .029 .058 .106 4 1 3 42 .095 .119 .190
2008年 7 10 10 271 .026 .063 .100 7 0 2 41 .171 .171 .220
2009年 2 11 11 241 .008 .054 .100 1 5 3 29 .034 .207 .310
2010年 9 16 15 409 .022 .061 .098 3 5 5 39 .077 .205 .333
2011年 4 9 9 340 .012 .038 .065 4 3 2 38 .105 .184 .237
2012年 3 4 9 279 .011 .025 .057 1 0 1 19 .053 .053 .105
2013年 2 7 5 208 .010 .043 .067 -
2014年 1 2 0 136 .007 .022 .022 -
2015年 3 2 4 105 .029 .048 .086 -
2016年 0 2 3 93 .000 .022 .054 1 0 0 21 .048 .048 .048
2017年 0 0 2 33 .000 .000 .061 1 0 0 19 .053 .053 .053
2018年 1 0 0 69 .014 .014 .014 1 0 4 26 .038 .038 .192
2019年 0 0 0 43 .000 .000 .000 0 2 1 29 .000 .069 .103
中央 86 121 132 3581 .024 .058 .095 33 20 36 445 .074 .119 .200
地方 0 5 1 68 .000 .074 .088  

(2019年12月31日現在 JRA騎手名鑑より)

主な騎乗馬

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 平成28年度 騎手免許試験合格者” (PDF). 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年3月25日閲覧。
  2. ^ 大庭和弥騎手 JRA通算100勝達成 | 競馬実況web | ラジオNIKKEI”. www.radionikkei.jp. 2021年8月24日閲覧。
  3. ^ 東スポコラム
  4. ^ a b 走るのは馬ですから~質問コーナー
  5. ^ 大穴メーカー大庭騎手が突然の引退を語る「貯金取り崩して続けていました」”. 日刊スポーツ (2023年4月4日). 2024年4月5日閲覧。
  6. ^ 大庭 和弥騎手が所属変更日本中央競馬会、2024年2月7日配信・閲覧
  7. ^ 大庭和弥騎手が31日付で引退、小手川厩舎の調教助手に転身 JRA発表”. 日刊スポーツ (2024年3月27日). 2024年3月27日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]