コンテンツにスキップ

夜を忘れなさい/97-03

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『夜を忘れなさい/97-03』
NYANTORAボックス・セット
リリース
録音 1997年 - 2003年
ジャンル Electronica
時間
レーベル NOON RECORDS
プロデュース 中村弘二
NYANTORA アルバム 年表
Cosmos
2003年
夜を忘れなさい/97-03
2006年
この作品はフェードインフェードアウトで構成されています音があらわれては消えるそのくり返しただそれだけ
2009年
テンプレートを表示

夜を忘れなさい/97-03』(よるをわすれなさい 97-03)は、NYANTORAの3枚目のアルバムであり、ボックス・セット2006年1月27日、NOON RECORDSより発売。

解説

[編集]

SUPERCARのフロントマンであった中村弘二のソロプロジェクト・NYANTORAの集大成となるボックスセット。

本作は3枚目のアルバム「夜を忘れなさい」と、過去発表した2枚のアルバム(「99-00」「Cosmos」)に、ボーナストラックとして未発表音源を各15曲ずつ追加収録し、セットにしたもの。この形態でのリリースに関して中村は「SUPERCARが終わったから、終わりにしようと思った。それである種のピリオド的なことを考えると、BOXにまとめたほうが簡単だと思った」と語っている[1][2]

またボーナストラックに関しては、カセットテープやMD、デモテープなどの音源をそのまま収録している。選曲基準は中村曰く「曲になっているもの、くだらないおもしろさが詰まっているもの」であるという[2]。上記のようにデモの音源をそのまま収録しているので、音質の悪いもの(特にカセットテープに入っているもの)は収録を断念した。

本作メインとも言える「夜を忘れなさい」は、元々2003年に作られたものであった。ネット販売の計画もあったが、諸々の事情でお蔵入りになっていた。「『音』を『音楽』に置き換える」というコンセプトのもと作られた。そのためこの作品には「曲」というものが入っておらず、「音」を基調としたインスト作品に仕上がっている。

当初、作品のタイトルは『夜よさようなら』(手塚治虫の同名漫画より)であった。このタイトルが決まりかかっていたが、ある時、中村がたまたまテレビを見ているときにジム・モリソンが詩を朗読している映像が流れ、その詩の一節に「Forget the night (=夜を忘れなさい)」というフレーズがあり、「こっちの方が自分の心境にあっている」という理由で現在のタイトルに変更された[2]

発売時、特に限定とアナウンスされたわけではないが、現在は生産終了している。

このアルバムの発売をもって、NYANTORAは完結し、活動を終えた。その後中村は、新たなソロプロジェクト「iLL」として活動を行っていくこととなる。

収録曲

[編集]

Disc 1 「夜を忘れなさい」

[編集]
  1. ノスタルジア (2:47)
  2. 蓮の花 (0:56)
  3. 幻想呼吸 (1:50)
  4. 無muu (1:55)
  5. スケッチ1 (0:37)
    「スケッチ1」および「スケッチ2」は、中村が鍵盤の上で寝転んで出した音を収録している。
  6. イルカとカタツムリ (2:29)
  7. 数字ゲーム (1:43)
  8. コラージュ (0:57)
  9. スケッチ2 (0:54)
  10. 夢世界イントロ (0:14)
  11. 夢世界 (1:40)
    「夢世界イントロ」「夢世界」の2曲は繋がって収録されている。元々1曲だったのだが、偶然にもMDに入れるときに勝手に分割されてしまっていた。しかし、「面白いから」という理由でそのまま収録された[2]
  12. ドア (2:04)
  13. 夜を忘れなさい (2:56)

全作曲・編曲:中村弘二

  • なお、Disc 1にはエンハンスドCD仕様で「2001」「TAITAN」のPVが収録されている。

Disc 2 「99-00」

[編集]
  1. 2001 (3:04)
  2. PANTOS (3:36)
  3. THE SUN (3:38)
  4. SHINING (3:32)
  5. END (3:57)
    • 以下はボーナストラック
  6. THE SPACE (1:27)
    1997年録音。バンドデビュー前の音源。
  7. AOOOM (2:06)
    1999年録音。「99-00」未発表音源。
  8. X-RAY (2:50)
    1999年録音。「99-00」未発表音源。
  9. ROS AT THE OPERA (1:58)
    1997年録音。バンドデビュー前の音源。
  10. FREESTYLE (4:06)
    1999年録音。SUPERCARのアルバム「Futurama」デモテープ用に制作された音源。
  11. JESUS COME BACK TO ME (1:44)
    1997年録音。バンドデビュー前の音源。
  12. DROP (3:22)
    1999年録音。「99-00」未発表音源。
  13. TERA (3:50)
    2000年録音。詳細不明。
  14. 2000BEATBOX (4:35)
    2001年録音。詳細不明。
  15. コインランドリー (3:13)
    1997年録音。バンドデビュー前の音源。
  16. TRONT (3:34)
    1999年録音。「99-00」未発表音源。
  17. SUNFLOWER (4:24)
    1999年録音。SUPERCARのアルバム「Futurama」デモテープ用に制作された音源。
  18. ZAP!!! (2:38)
    2001年録音。SUPERCARのアルバム「HIGHVISION」デモテープ用に制作された音源。
  19. TRACK AND FIELD SOUND (3:47)
    2001年録音。「Cosmos」未発表音源。後にSUPERCARのオフィシャルサイトのBGMとして使用された。
  20. ENJOY YOUR SILENCE (2:53)
    1999年録音。SUPERCARのアルバム「Futurama」デモテープ用に制作された音源。

全作曲・編曲:中村弘二

Disc 3 「Cosmos」

[編集]
  1. WAVE (4:11)
  2. TAITAN (3:31)
  3. BACK TO THE SPACE (3:30)
  4. JUPITER (3:58)
  5. S.MOON (2:44)
  6. SQUARE SPACE (4:14)
    • 以下はボーナストラック
  7. UOOP (1:02)
    2003年録音。「夜を忘れなさい」未発表音源。
  8. GROUNDZERO (4:24)
    2002年録音。「Cosmos」未発表音源。
  9. PEPE (1:03)
    2002年録音。「夜を忘れなさい」未発表音源。
  10. NEONSIGN (3:20)
    2002年録音。制作を断念したアルバム「FANTASY」のデモテープ音源。「Cosmos」制作前に作っていたが、中村曰く「飽きてしまった」とのこと。このデモ音源が元となり、SUPERCARのアルバム「HIGHVISION」が作られた[2]
  11. DEAD SEA (1:51)
    2002年録音。「Cosmos」未発表音源。
  12. FAIRYLAND (2:26)
    2002年録音。制作を断念したアルバム「FANTASY」のデモテープ音源。
  13. UNTITLED SONG (2:09)
    2003年録音。SUPERCARのアルバム「ANSWER」デモテープ用に制作された音源。
  14. MEEEEEEE (1:03)
    2003年録音。「夜を忘れなさい」未発表音源。
  15. THE HOUSE OF HOLY (4:21)
    2003年録音。SUPERCARのアルバム「ANSWER」デモテープ用に制作された音源。
  16. KIDS (3:26)
    2002年録音。制作を断念したアルバム「FANTASY」のデモテープ音源。
  17. FEEEEEEL (1:04)
    2003年録音。「夜を忘れなさい」未発表音源。
  18. FANTASY WORLD (3:53)
    2002年録音。制作を断念したアルバム「FANTASY」のデモテープ音源。
  19. KAMI (1:04)
    2003年録音。詳細不明。
  20. 2001BEATBOX (3:42)
    2002年録音。「Cosmos」未発表音源。
  21. BUTTERFLY (2:02)
    2003年録音。詳細不明。

全作曲・編曲:中村弘二

脚注

[編集]
  1. ^ [1]
  2. ^ a b c d e 商品封入ライナーノーツ