外国人による日本論の名著
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『外国人による日本論の名著 ゴンチャロフからパンゲまで』は幕末から昭和期までの外国人による日本論の解説紹介。1987年に中公新書で刊行(編者は佐伯彰一・芳賀徹)。
紹介の書籍一覧
[編集]書名 | 著者 | 発行年 | 概要 | 主な邦訳 |
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『日本渡航記』 | I・A・ゴンチャロフ | 1853年 | 1853年8月プチャーチン提督の秘書として日本に来航、幕末日本が描かれる。(執筆者 土谷直人) | 『ゴンチャローフ 日本渡航記』(講談社学術文庫、2008) など |
『大君の都』 The Capital of the Tycoon |
R・オールコック | 1863年 | 初代駐日イギリス公使(1859 - 1865)の日本の文化論(執筆者 大田昭子) | 『大君の都 幕末日本滞在記』(岩波文庫 全3巻、1962) |
『一外交官の見た明治維新』 A Diplomat in Japan |
アーネスト・サトウ | 1921年 | 1862年から1900年まで断続的に日本滞在(執筆者 大澤吉博) | 『一外交官の見た明治維新』(岩波文庫 全2巻、1960) 『一外交官の見た明治維新』(講談社学術文庫、2021)、新訳 |
『皇国』 The Mikado's Empire |
W.E.グリフィス | 1876年 | 1870年に福井の藩校の化学教師として来日、1874年に離日、(執筆者 太田雄三) | 『ミカド―日本の内なる力』(岩波文庫、1995) |
『東京日光散策』 |
エミール・ギメ | 1880年 | 1876年から3ヶ月間滞日(執筆者 佐藤宗子) | 『明治日本散策 東京・日光』(角川ソフィア文庫、2019) |
『日本素描紀行』 | フェリックス・レガメ | 1903年 | 1876年8月に訪日したギメに同行した画家、1899年に再来日(執筆者 佐藤宗子) | 『明治日本写生帖』(角川ソフィア文庫、2019) |
『日本雑事詩』 | 黄遵憲 | 1879年 | 初代駐日清国公使秘書官、1877年から約2年滞日(執筆者 上垣外憲一) | 『日本雑事詩』(平凡社東洋文庫、1968) |
『日本奥地紀行』 Unbeaten Tracks in Japan |
イザベラ・バード | 1880年 | 1878年の東北・北海道などの旅行記(執筆者 加納孝代) | 『日本奥地紀行』(平凡社東洋文庫、新訳2013)など |
『極東の魂』 | パーシヴァル・ローウェル | 1888年 | 1887年に来日(執筆者 佐伯彰一) | 『極東の魂』(公論社 1977) |
『秋の日本』 | ピエール・ロチ | 1889年 | フランスの小説家、1885年に来日(執筆者 鈴木秀治) | 『日本秋景 ピエール・ロチの日本印象記』(中央公論新社、2020)新訳 ほか |
『日本事物誌』 Things Japanese |
パジル・チェンバレン | 1890年 | 1873年海軍兵学校の教師として来日。日本百科事典(執筆者 河島弘美) | 『日本事物誌』(平凡社東洋文庫、1969)など |
『知られぬ日本の面影』 Glimpses of Unfamiliar Japan |
ラフカディオ・ハーン | 1894年 | 1890年来日(執筆者 牧野陽子) | 『小泉八雲の「知られぬ日本の面影」』(響林社 2015)、ほか多数 |
『日本における外交官の妻』 A Diplomatist's Wife in Japan |
メアリー・フレーザー | 1899年 | 1889年から1894年まで駐日英国公使夫人(執筆者 加納孝代) | 『英国公使夫人の見た明治日本』(淡交社 1988) |
『日本雑記』 Allerlei aus Japan |
ルートヴィヒ・リース | 1905年 | 1887年から15年間日本で歴史学を教えたお雇い外国人教師のエッセー集(執筆者 中直一) | 『ドイツ歴史学者の天皇国家観』(講談社学術文庫、2015)など |
『日記』 Das Leben eines deutschen Arztes im erwachenden Japan |
エルヴィン・ベルツ | 30年間滞日したドイツ医学教師の1876年から1905年の間の日記(執筆者 中直一) | 『ベルツの日記』(岩波文庫 全2巻 1979)など | |
『昇る太陽』 Al-Shams al-Mushriqa |
ムスタファー・カーミル | 1904年 | 日露戦争中に書かれたエジプト民族主義運動家の日本論(執筆者 杉田英明) | |
『東亜美術史綱』 Epochs of Chinese and Japanese Art |
アーネスト・フェノロサ | 1912年 | 日本美術研究、収集家の日本美術論(執筆者 村形明子) | 『東亜美術史綱』(東京美術 全2巻 1978-81) |
『日本その日その日』 Japan Days by Days |
エドワード・モース | 1917年 | 大森貝塚の発見で知られるモースの滞日記(執筆者 太田雄三) | 『日本その日その日』(講談社学術文庫、2013)など |
『ナショナリズム』 Nationalism |
ラビンドラナート・タゴール | 1917年 | インドのノーベル文学賞受賞者の文化論(執筆者 大澤義博) | 「著作集」第三文明社 |
『おヨネとコハル』 O-Yone e Ko-Haru |
ヴェンセスラウ・デ・モラエス | 1923年 | 徳島に隠栖したポルトガル人モラエスのエッセー(執筆者 加納孝代) | 『おヨネとコハル』彩流社・ポルトガル文学叢書 2004 |
『朝日の中の黒い鳥』 L'Oiseuu noir dans le Soleil levant |
ポール・クローデル | 1927年 | フランス大使のエッセー集、関東大震災の記録を含む(執筆者 内藤高) | 『朝日の中の黒い鳥』(講談社学術文庫 1988)など |
『日本論』 | 戴季陶 | 1928年 | 日本留学した国民党政治家の日本文化論(執筆者 佐々木英昭) | 『日本論』 (社会思想社 1972) |
『日本管窺』 | 周作人 | 1935年 | 日本留学した中国人文学者のエッセー集(執筆者 杉田英明) | 『日本談義集』(平凡社東洋文庫 2002)ほか |
『東京に暮らす』 Living in Tokyo |
キャサリン・サンソム | 1936年 | 英国外交官夫人による1930年代日本の随想見聞記(執筆者 大久保美春) | 『東京に暮す 1928~1936』(岩波文庫 1994) |
『弓と禅』 Zen in der Kunst des Bogenshiessens |
オイゲン・ヘリゲル | 1936年 | 東北大学の哲学講師として来日、阿波建造のもとで弓道を修行する(執筆者 塚本明子) | 『新訳 弓と禅』(角川ソフィア文庫、2015) |
『日本の家屋と生活』 Das Japanishe Haus unt sein Leben |
ブルーノ・タウト | 1936年 | 世界的建築家の日本への亡命時代にかかれた文学的作品(執筆者 持田季美子) | 『日本の家屋と生活』(春秋社、新版2008) |
『日記』 Ten years in Japan |
ジョセフ・グルー | 1944年 | 太平洋戦争開戦までの10年間駐日大使であったグルーの日記(執筆者 牛村圭) | 『滞日十年』新版(筑摩書房・ちくま学芸文庫 全2巻、2011) |
『菊と刀』 The Chrysanthemum and the Sword |
ルース・ベネディクト | 1944年 | 文化人類学の手法による日本文化解釈(執筆者 大久保喬樹) | 『菊と刀』(光文社古典新訳文庫、2008)ほか |
『南方特別留学生 トウキョウ日記』 From Bataan to Tokyo |
レオカディオ・デアシス | 1944年 | フィリピンから南方特別留学生として来日(執筆者 上垣外憲一) | 『南方特別留学生トウキョウ日記―一フィリピン人のみた戦時下の日本』秀英書房 1982 |
『俳句』 Haiku |
レジナルド・ブライス | 1949年 | 1929年から京城帝国大学教授、1940年来日各地の大学で教職につく。(仙北谷晃一) | 北星堂書店(紹介) |
『西欧社会と日本』 The Western World and Japan |
ジョージ・サンソム | 1950年 | 上記のキャサリンは夫人。(執筆者 満谷マーガレット) | 『西欧世界と日本』(ちくま学芸文庫 全3巻、1995)など |
『都市の日本人』 City Life in Japan |
ロナルド・ドーア | 1958年 | (執筆者 青木由紀子) | 岩波書店 |
『日本人の西洋発見』 The Japanese Discovery of Europe |
ドナルド・キーン | 1952年 | 本多利明を中心とする西洋文明研究史(執筆者 芳賀徹) | 新版「著作集 第11巻」新潮社 2011 |
『西洋文学の日本発見』 Japanese tradition in British and American Literature |
アール・マイナー | 1958年 | (執筆者 大久保喬樹) | 筑摩書房 |
『坂本龍馬と明治維新』 Sakamoto Ryoma and the Meiji Restration |
マリウス・ジャンセン | 1961年 | (執筆者 芳賀徹) | 平尾道雄・浜田亀吉訳、時事通信社 新版2009 |
『表徴の帝国』 L'Empire des signes |
ロラン・バルト | 1970年 | (執筆者 小林康夫) | 宗左近訳、ちくま学芸文庫(新版) 「記号の国 著作集7」石川美子訳、みすず書房(新訳) |
『あずさ弓』 The Catalpa Bow |
カーメン・ブラッカー | 1975年 | 日本におけるシャーマン的行為の研究書(執筆者 青木由紀子) | 岩波書店 |
『ザ・ジャパニーズ』 L'Empire des signes |
エドウィン・ライシャワー | 1977年 | (執筆者 佐伯彰一) | 角川ソフィア文庫 2019(新版) |
『天の涯に生くるとも』 | 金素雲 | 1968年 | 日本で育った韓国文学者の自伝(執筆者 上垣外憲一) | 新潮社 など |
『「縮み」志向の日本人』 | 李御寧 | 1982年 | (執筆者 芳賀徹) | 講談社学術文庫 2007(新版) |
『東京下町 山の手 1867-1923』 Low City, High City |
エドワード・サイデンステッカー | 1983年 | (執筆者 佐伯彰一) | 講談社学術文庫 2013(新版) |
『自死の日本史』 Le mort volontaire au Japon |
モーリス・パンゲ | 1984年 | (執筆者 小林康夫) | 筑摩書房 など |
書誌情報
[編集]- 『外国人による日本論の名著―ゴンチャロフからパンゲまで』 佐伯彰一・芳賀徹編(中公新書、1987年3月) ISBN 4121008324