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堀井動物園

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

堀井動物園(ほりいどうぶつえん)は、滋賀県守山市に拠点を置いていた移動動物園[1][2][3]。2020年5月28日に行政処分を受け第一種動物取扱業の登録が取り消されるまで[4]、移動動物園、移動水族館を運営し、関西を中心に全国各地での興行や、幼稚園などへの訪問を行なっていた[5]

ピエリ守山内に常設の展示場である「めっちゃさわれる動物園」を持っていたが[6]、閉園している。飼育場は公開されておらず、法的には、博物館法にもとづく位置づけのある「動物園」ではなく、動物の愛護及び管理に関する法律にもとづく展示業の事業者である[5]。園長は堀井嘉智(ほりい よしのり)[7][8]

1982年[9]、当時19歳だった堀井園長が創業した[2][10][11]。行き場を失った動物も引き取ったという[10]。野洲市大篠原に土地を購入したが、地元の反対運動により動物飼育はできず、現在は資材置場となっている。

堀井動物園を取り上げた関西テレビ制作のドキュメンタリー『ボクらはみんな生きている〜動物たちの歌が聞こえる〜』[8]は、2007年の第16回FNSドキュメンタリー大賞にノミネートされた[12]2011年に火災に見舞われ多くの動物を失ったが、運営の継続は成せた[13][11]

2014年12月17日のピエリ守山のリニューアルオープンを機にピエリ側の出店依頼により、室内型の動物展示施設「めっちゃさわれる動物園」をオープン[6]。一部の動物には直接触ることができた[6]が、そのことが批判を受けた。めっちゃさわれる動物園は2019年1月15日に閉園した[14]

2019年10月25日、特定動物であるアビシニアコロブスとハクトウワシを許可を受けずに飼育したとして、罰金30万円の刑に処せられた。これを受け、2020年5月28日、滋賀県から第一種動物取扱業の登録取消しの行政処分を受けた[4]。現在は廃業している。

不祥事・事故

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2007年5月6日、搬送中の肺魚新潟県長岡市北陸自動車道上り線に落としたが、肺魚は拾得物として届けられ、動物園に返還された[15]

2008年1月4日、動物を保温する赤外線ライトが原因となったボヤを起こし、ヘビ1匹が焼死した[9]。その後、2011年2月25日未明には、倉庫の火災によってベンガルトラマントヒヒなど多数の動物が焼死した[1]

2013年5月8日未明には、ヤマアラシ3頭が逃げ出し[7]、警察も出動したが、同日夜までに全頭が捕獲された[16]

2015年の8月から9月までの間、めっちゃさわれる動物園でオナガザル科のアビシニアコロブス1匹、移動式の堀井動物園でタカ科のハクトウワシ1羽(いずれも特定動物)を県の許可なく飼育した動物愛護法違反の容疑で園長が逮捕、起訴された。2018年12月28日、30万円の罰金刑の判決が下り[17]、控訴審・上訴審ともに棄却され、有罪が確定している。

「めっちゃさわれる動物園」に、施設の狭さから頭を打ち付ける異常行動が出て額から流血したライオンがおり、ネットで炎上した。動物の飼育方法をめぐっては動物愛護団体などからの問い合わせが多く、滋賀県動物保護管理センターからは文書により飼育方法の改善について指導を続けてきた[18]

出典・脚注

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  1. ^ a b “守山で倉庫全焼 移動動物園300匹焼死 トラなど100種”. 読売新聞・大阪夕刊: p. 14. (2011年2月25日)  - ヨミダス歴史館にて閲覧
  2. ^ a b “守山・動物園火災 園長「注意していたが…」”. 読売新聞・大阪朝刊・滋賀: p. 33. (2011年2月26日)  - ヨミダス歴史館にて閲覧
  3. ^ 動物とふれあい写生 大阪成蹊大に親子1500人 - 大阪日日新聞 2011年6月6日(アーカイブ)
  4. ^ a b 第一種動物取扱業者に対する行政処分について|滋賀県ホームページ”. 滋賀県ホームページ. 2021年10月3日閲覧。
  5. ^ a b みんなのふれあい堀井動物園
  6. ^ a b c “明るい廃虚”ピエリ守山が再始動 今後不安視する声も…これからが勝負! - 産経ビズ 2014年12月23日
  7. ^ a b “ヤマアラシ3匹逃走 滋賀の移動動物園”. 読売新聞・大阪夕刊: p. 10. (2013年5月8日)  - ヨミダス歴史館にて閲覧
  8. ^ a b ザ・ドキュメント”. 関西テレビ (2007年2月27日). 2013年7月16日閲覧。
  9. ^ a b “守山の移動動物園でボヤ 園内無人、大蛇1匹死ぬ”. 読売新聞・大阪朝刊・滋賀: p. 31. (2008年1月5日) 
  10. ^ a b 収支ギリギリでも愛情いっぱい 移動動物園の堀井園長(2010年12月14日付け朝日新聞・電子版)[1]
  11. ^ a b 中日新聞:住民ら動物を悼む声 飼育倉庫全焼、園長「人生かけていた」:滋賀(CHUNICHI Web)2011年2月26日
  12. ^ 第16回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『ボクらはみんな生きている〜動物たちの歌が聞こえる〜』(制作:関西テレビ)”. フジテレビ. 2013年7月16日閲覧。
  13. ^ 園長のどーもどーも!! | お詫び。 2011.02.28_00:49
  14. ^ 閉園のご案内|めっちゃさわれる動物園|ショップニュース、ピエリ守山、2018年11月30日。
  15. ^ “北陸道の「肺魚」 落とし主は滋賀の移動動物園”. 読売新聞・東京朝刊・新潟北: p. 35. (2007年5月9日)  - ヨミダス歴史館にて閲覧
  16. ^ “脱走ヤマアラシ捕獲”. 読売新聞・大阪朝刊: p. 36. (2013年5月8日)  - ヨミダス歴史館にて閲覧
  17. ^ “「めっちゃさわれる動物園」経営者に罰金刑、危険な動物を無許可飼育…ピエリ守山からは退去定”. 弁護士ドットコム. (2018年12月28日). https://amp.bengo4.com/topics/9072/ 2020年1月17日閲覧。 
  18. ^ “「めっちゃ触れる」動物園、飼育トラブル 退去迫られる”. 朝日新聞. (2017年12月18日). https://www.asahi.com/articles/ASKCN558SKCNPTJB00J.html 2019年9月19日閲覧。 

外部リンク

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座標: 北緯35度03分07秒 東経136度00分05秒 / 北緯35.052035度 東経136.001515度 / 35.052035; 136.001515