地底の森ミュージアム
地底の森ミュージアム Sendai City Tomizawa Site Museum | |
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施設情報 | |
正式名称 | 仙台市富沢遺跡保存館[1] |
専門分野 | 旧石器時代 |
来館者数 | 90万人(2018年9月22日現在)[2] |
事業主体 | 仙台市 |
管理運営 | 財団法人仙台市市民文化事業団(指定管理者)[3] |
延床面積 | 2,743m2 |
開館 | 1996年(平成8年)11月2日 |
所在地 |
〒982-0012 宮城県仙台市太白区長町南4-3-1 |
位置 | 北緯38度13分22.1秒 東経140度52分21.0秒 / 北緯38.222806度 東経140.872500度座標: 北緯38度13分22.1秒 東経140度52分21.0秒 / 北緯38.222806度 東経140.872500度 |
アクセス | 仙台市地下鉄南北線・長町南駅より徒歩で約5分。 |
外部リンク | 公式サイト |
プロジェクト:GLAM |
地底の森ミュージアム(ちていのもりミュージアム)は、宮城県仙台市太白区長町南にある博物館である。正式名称は仙台市富沢遺跡保存館で[4]、1996年(平成8年)に開館した。富沢遺跡は旧石器時代から近世にかけての遺構が堆積した遺跡であり[5]、館内では約2万年前に当たる旧石器時代の遺跡面が保存、展示されている[6]。また、館外の屋外展示は氷河期の植生を再現したものである[7]。
歴史
[編集]地底の森ミュージアムの敷地はもともと仙台市立長町南小学校の建設予定地だった[4][8]。1988年(昭和63年)に小学校建設予定地の予備調査である富沢遺跡第30次発掘調査が行われ、これにより2万年前の森林の跡および旧石器人のキャンプ跡が発見された。
これは人類と自然の関係が遺跡となっている世界的にも貴重な発見[8]であったために、小学校の建設地は変更され、この遺跡の保存と公開が検討されることになった。翌年に基本構想策定委員会が設けられ、生涯学習活動を基本方針の1つとした考古系総合博物館の建設の基本構想が策定された[9]。建設着工は1994年(平成6年)だった[8]。
1996年(平成8年)11月2日に来館者スペースの80パーセントを遺跡の公開・展示のためのスペースが占めている遺跡博物館としての性格をもった地底の森ミュージアム(仙台市富沢遺跡保存館)が開館した。総合博物館ではなく遺跡保存館となった点に当初の構想からの変更がなされているが、博物館の基本的な性格として生涯学習活動の積極的な推進が盛り込まれる点などに基本構想からの継承が見られる。[9]
2007年(平成19年)に総入場者数が50万を突破した[9]。
施設
[編集]博物館の敷地面積は1万4263平方メートルで[4]、樹木跡や焚き火跡、化石などを展示する「屋内展示施設」と、氷期の植生を再現した屋外展示施設の「氷河期の森」からなっている。
屋内展示
[編集]建物面積1196平方メートル、延べ床面積2743平方メートルで、地上1階、地下1階の鉄骨鉄筋コンクリート構造の建造物である[4]。地上1階には常設展示室、企画展示室、展望ラウンジ、研修室が、地下1階には受付、常設展示室(埋没林展示)がある[10]。
施設内で遺跡を発掘された状態で展示するために地下階に床を設置しない一方で、遺跡に地下水が浸入することを防ぐために厚さ80センチメートルの外壁を地下20メートルの深さまで築くなど特殊な建築土木工法が用いられている[4]。それでも外部から若干の地下水の侵入があり、地下水が展示室内で蒸発することで、硫酸カルシウムや硫酸マグネシウムの結晶が遺跡表面に発生し、遺跡の表面が白くなっている[10]。また、遺跡の保存のために無色・無臭でカビなどの発生を防止する保存処理剤として樹木用と土壌用で分子構造式が異なる2種類のポリシロキサンが使用されている[11]。
氷河期の森
[編集]発見された森林跡をもとに2万年前の氷期の植生が分析され、それが地底の森ミュージアムの敷地内に再現されている。木本としてアカエゾマツ、グイマツ、シラカンバ、ハンノキ、ハシバミ、草本としてアキカラマツやナガボノシロワレモコウ、スゲ、カヤツリグサ、ミズバショウ、ミツガシワが用いられている[7]。
アクセス
[編集]脚注
[編集]- ^ 仙台市先史遺跡保存活用施設条例
- ^ 公益財団法人森林文化協会
- ^ 指定管理者制度のお知らせ
- ^ a b c d e 仙台市文化財調査報告書第212集『年報17』 仙台市教育委員会、1996年、22頁。(全国遺跡総覧のPDF版を2024年1月20日閲覧。)
- ^ "富沢遺跡・西台畑遺跡"(仙台市)2024年1月20日閲覧。
- ^ "地底の森ミュージアム"(地底の森ミュージアム)2024年1月20日閲覧。
- ^ a b "屋外展示"(地底の森ミュージアム)2024年1月20日閲覧。
- ^ a b c 地底の森ミュージアム(宮城県建築士会)
- ^ a b c 市民文化財研究員活動報告12 (PDF)
- ^ a b "保存処理"(地底の森ミュージアム)2024年1月20日閲覧。
- ^ ミュージアム概要(地底の森ミュージアム)