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国際生物学オリンピック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

国際生物学オリンピック(こくさいせいぶつがくオリンピック、: International Biology OlympiadIBO)は、毎年行われる高校生を主な対象とした生物学の問題を解く能力を競う国際大会である[1]

概要

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試験は、理論と実験からなる。1990年にチェコスロバキア(当時)のオロモウツ[2]で第1回大会が開催された。1カ国あたり、最大4人の選手が参加できる。上位10%が金メダル、次の20%が銀メダル、さらに次の30%が銅メダルをもらえる。なお国際生物学オリンピックの規約により、同一選手は2度までしか参加できないが、日本代表は1回のみに制限されている。

日本は第16回大会(北京、2005年)より代表を送っている。日本から参加するには、日本生物学オリンピックを受けて代表に選出される必要がある。

各国チームから代表生徒の製作したビデオが投稿され、国際大会において参加生徒の投票により一位を決め表彰される。日本チームは2012年、2014年に一位を獲得した。

2013年のスイス大会以降、日本の提案で国際大会の会期中に参加教員向けに「教育セッション」が継続して開催され、加盟各国の高校生物教育についての情報交換が行われている。

開催地

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今後の予定地

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2007年カナダ大会では、49の国・地域から192人、2008年インド大会では、55の国・地域から220人、2009年の筑波大会では56の国・地域から221人、2010年の韓国大会では58の国・地域から233人、2011年の台湾大会では58の国・地域から229人,2012年のシンガポール大会では59の国・地域から239人、2013年のスイス大会では62の国・地域から240人、2014年のインドネシア大会では61カ国・地域から239名が参加した。

日本

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国内選考試験

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満20歳以下で大学に入学する前の誰でも参加できる日本生物学オリンピックにより、日本代表が選考される。予選はマークシート式の理論問題で、範囲は、細胞生物学、植物解剖学と生理学、生態学、 動物解剖学と生理学、行動学、遺伝学および進化学、生物系統学などで、これは国際大会に準じたものである。約80名で本選(実験問題を大学の実験室で4日間にわたり挑戦)が行われる。本選までの成績優秀者に金、銀、銅賞が授与される。高校2年以下の約15名が代表選抜試験に進み、国際大会レベルの、日本の高校レベルを超える問題を解き、国際大会の代表4名が選抜される。ただし、日本代表となれるのは過去に国際大会に参加したことがないのが条件となっている。

日本の成績

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  • 2005年 銅2
  • 2006年 銅3
  • 2007年 銀1 銅3
  • 2008年 銀3 銅1
  • 2009年 金1 銀3
  • 2010年 金1 銀3
  • 2011年 金3 銀1
  • 2012年 銀4
  • 2013年 金1 銀3
  • 2014年 金1 銀3
  • 2015年 金1 銀2 銅1
  • 2016年 金1 銀3
  • 2017年 銀4
  • 2018年 銀2 銅2
  • 2019年 銀2 銅2
  • 2020年 金1 銀3
  • 2021年 銀1 銅3
  • 2022年 金1 銀1 銅1 敢闘1
  • 2023年 金2 銀2

日本人金メダリスト

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脚注

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  1. ^ 国際生物学オリンピックの概要
  2. ^ ドイツ語読みは「オルミュッツ」

関連項目

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外部リンク

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