和泉竜司
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名前 | ||||||
愛称 | イズミ、イズ、リュウジ | |||||
カタカナ | イズミ リュウジ | |||||
ラテン文字 | IZUMI Ryuji | |||||
基本情報 | ||||||
国籍 |
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生年月日 | 1993年11月6日(31歳) | |||||
出身地 | 三重県四日市市 | |||||
身長 | 173cm | |||||
体重 | 72kg | |||||
選手情報 | ||||||
在籍チーム |
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ポジション | MF | |||||
背番号 | 7 | |||||
利き足 | 右足 | |||||
ユース | ||||||
2009-2011 | 船橋市立船橋高等学校 | |||||
2012-2015 | 明治大学 | |||||
クラブ1 | ||||||
年 | クラブ | 出場 | (得点) | |||
2016-2019 | 名古屋グランパス | 113 | (10) | |||
2020-2022 | 鹿島アントラーズ | 80 | (5) | |||
2023- | 名古屋グランパス | 58 | (6) | |||
1. 国内リーグ戦に限る。2024年12月18日現在。 ■テンプレート(■ノート ■解説)■サッカー選手pj |
和泉 竜司(いずみ りゅうじ、1993年11月6日 - )は、三重県四日市市出身のプロサッカー選手。Jリーグ・名古屋グランパス所属。ポジションはミッドフィールダー(MF)。
プロ入り前
[編集]小学校3年生時に仲の良かった友人に誘われて、地元のサッカー少年団でサッカーを始める[1]。監督を務めていた三重県の技術委員の指導の下、フォワードを中心に様々なポジションを経験し、5年生時には東海大会にも出場した[1]。県選抜への選出経験もある実力者で、中学進学時に名古屋グランパスU-15のセレクションに合格するが、愛知県豊田市の練習場まで通うことが困難であったことから辞退し、地元の強豪・FC四日市へと所属した[1][2]。
「親元を離れてサッカーがしたい」との思いから、高校は千葉県の船橋市立船橋高等学校へと進学[3]。この進路はFC四日市監督の勧めでもあり、当時のサッカー部には3年生に1人、2年生に3人のFC四日市出身者が在籍していた[1]。2年生時の平成22年度全国高等学校総合体育大会ではレギュラーではなかったが、3回戦でスタメンで起用されると2得点、準々決勝で3得点を挙げるなど4試合で7得点の活躍でチームの全国制覇に大きく貢献し、自身も大会得点王に輝いた[1][2][4]。3年生時はキャプテンとしてチームを牽引し、第90回全国高等学校サッカー選手権大会でも全国制覇を経験している[1][2][4]。高校卒業後のプロ入りも噂されたが、和泉本人は「複数のクラブからオファーが来るくらいの選手でなければプロで通用しない」と考えており、3年生に進級する頃までに複数のクラブからのオファーがなければ大学に進学することを決めていた[1][2]。5月までに具体的なオファーがなかったことから大学進学を志し、高校の先輩が進学していて、プロ選手も多数輩出している明治大学を志望した[1][2]。
明治大学では1年生時からスタメンとして試合に出場したが、本職のトップ下には先輩の三田啓貴が定着していたことから、1年生時の和泉は右サイドハーフで起用され、三田が卒業した2年生時からトップ下で起用された[1][2][5][6]。2年時、4年時に関東大学1部リーグのベストイレブン。4年時にはベストヒーロー賞も受賞したが、全日本大学サッカー選手権大会では準決勝で敗れた。
クラブ経歴
[編集]名古屋グランパス
[編集]2016 | 2017 | 2018 | 2019 | |
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フォワード | 4 | 0 | 0 | 0 |
左サイドハーフ | 0 | 6 | 2 | 19 |
トップ下 | 4 | 1 | 1 | 1 |
右サイドハーフ | 0 | 0 | 3 | 0 |
左ウィングバック | 0 | 4 | 0 | 2 |
センターハーフ | 0 | 11 | 8 | 2 |
右ウィングバック | 0 | 2 | 1 | 1 |
左サイドバック | 0 | 10 | 1 | 1 |
センターバック | 0 | 2 | 4 | 0 |
右サイドバック | 0 | 0 | 1 | 0 |
大学卒業に際して4つのクラブからオファーを受け、自分のスタイルが活きると考えたことと、地元に近いことなどから名古屋グランパスを選んだ[1][8]。2016年に入団すると、5月4日の第10節の横浜F・マリノス戦でプロ初得点を挙げる。和泉は1年目ながらも出場機会を得ていたが、チームの調子は上がらずクラブ史上初のJ2降格を喫することとなる[2]。
2017年。前年に味わった悔しさを原動力に和泉は奮起し、1年でのJ1復帰に大きく貢献した[2]。新監督の風間八宏は3バックと4バックを併用する過程で、和泉を左サイドを中心とした後方寄りの複数ポジションで起用した[4][9][10]。一見すると「守備の何でも屋」とも言える状態ではあったが、これには細かいパスと積極的な縦パスで相手の守備組織を破壊する風間のサッカーにおいて、その鍵となる後方から攻撃を組み立てる重要な役割として和泉の技術やセンスを買ってのことであった[4][9]。
2018年にはクラブからの要望で「DF登録」となったものの、シーズン中は左サイドを中心とした攻撃的なポジションを渡り歩いた[4][11]。2019年は一転して左サイドハーフで多くの試合に出場し、キャリアハイの6ゴールを記録した[12]。
鹿島アントラーズ
[編集]2020年、鹿島アントラーズに完全移籍で加入[2][13]。鹿島は大学在学中から和泉に熱烈なオファーを送っていたクラブの1つであり、5年ごしのオファーに更なる成長を求めた和泉が応えた形であった[12][14]。鹿島に所属した3年間は、アントニオ・カルロス・ザーゴが率いた2年間は左サイドハーフで起用され、レネ・ヴァイラーが率いた1年はボランチや右サイドハーフを中心にサイドバック・フォワードなどでも起用された[7][15]。
名古屋グランパス(第2期)
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2024年 ナビスコカップ決勝[16]
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2023年、名古屋グランパスへ完全移籍で復帰[17]。自ら志願して背番号7を背負い、主にウィングバックとして多くの試合に出場、6月3日の第16節では復帰後初ゴールを挙げた[18]。
2024年は2トップを活かす1ボランチ・2シャドーへの戦術転換が図られたものの、キャンプ中から相次いだ怪我による離脱の影響で開幕早々にシステムが戻されていた[19]。和泉は当初はシャドーのポジションで起用される予定であったが、序盤は手薄となった左ウィングバックで起用せざるを得ない状況となっていたが、監督の長谷川健太は和泉の最適なポジションは前線であると考えていた[19][20]。夏に徳元悠平が加入すると和泉の前線起用が可能となり、9月18日の第29節からはこの配置に転換したことでチームは好調に転じ、2度目のルヴァンカップ制覇へと繋がった[21][22]。
選手としての特徴
[編集]ゴールに絡むプレーを強みとし攻撃的なポジションを本職とするものの、ボールコントロールの巧さや素早い攻守の切り替えを武器に様々なポジションでプレー可能なユーティリティープレイヤー[23][24][9][25]。大学時代から右サイドハーフ・トップ下・フォワードなど攻撃的なポジションを幅広くこなすユーティリティ性が評価されており、プロ入り後はゴールキーパーや純粋なセンターバック以外の全てのポジションを経験してプレーの幅を広げた[4][23][24][9][25][26][27]。鹿島でスカウト部長を務めた椎本邦一は「点にも絡めて周りも使える、技術もしっかりしてサッカーIQも高い、一言で言えば『何でもできる選手』」と評した[12]。
エピソード
[編集]- 2011年度の全国高校サッカー選手権大会では、高校サッカーファンが選ぶ選手権MVPに選出された[28]。
- 明治大学在籍時の監督が指導してきた中で印象に残っている選手について尋ねられた際「和泉竜司はなかなか見たことがないレベルの選手なので、彼にはこの先の日本サッカーを引っ張っていく存在になってほしいなと、一サッカーファンとして思っています」と答えた[29]。
所属クラブ
[編集]- FC四日市
- 船橋市立船橋高等学校
- 明治大学
- 2016年 - 2019年
名古屋グランパス
- 2020年 - 2022年
鹿島アントラーズ
- 2023年 -
名古屋グランパス
個人成績
[編集]国内大会個人成績 | |||||||||||
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年度 | クラブ | 背番号 | リーグ | リーグ戦 | リーグ杯 | オープン杯 | 期間通算 | ||||
出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | ||||
日本 | リーグ戦 | リーグ杯 | 天皇杯 | 期間通算 | |||||||
2014 | 明大 | 10 | 他 | - | - | 2 | 1 | 2 | 1 | ||
2016 | 名古屋 | 29 | J1 | 14 | 1 | 2 | 0 | 1 | 0 | 17 | 1 |
2017 | J2 | 39 | 1 | - | 2 | 0 | 41 | 1 | |||
2018 | J1 | 32 | 2 | 3 | 0 | 2 | 0 | 37 | 2 | ||
2019 | 31 | 6 | 6 | 0 | 0 | 0 | 37 | 6 | |||
2020 | 鹿島 | 11 | 27 | 3 | 2 | 0 | - | 29 | 3 | ||
2021 | 23 | 1 | 3 | 1 | 3 | 0 | 29 | 2 | |||
2022 | 30 | 1 | 7 | 0 | 3 | 1 | 40 | 2 | |||
2023 | 名古屋 | 7 | 28 | 3 | 7 | 1 | 4 | 1 | 39 | 5 | |
2024 | 30 | 3 | 6 | 0 | 0 | 0 | 36 | 3 | |||
2025 | |||||||||||
通算 | 日本 | J1 | 215 | 20 | 36 | 2 | 13 | 2 | 264 | 24 | |
日本 | J2 | 39 | 1 | - | 2 | 0 | 41 | 1 | |||
日本 | 他 | - | - | 2 | 1 | 2 | 1 | ||||
総通算 | 254 | 21 | 36 | 2 | 17 | 3 | 307 | 26 |
その他の公式戦
- 2017年
- J1昇格プレーオフ 2試合0得点
その他の国際公式戦
- 2020年
- AFCチャンピオンズリーグ2020・プレーオフ 1試合0得点
タイトル
[編集]クラブ
[編集]- 名古屋グランパス
代表歴
[編集]- 日本高校サッカー選抜
- NEXT GENERATION MATCH(2012年)
- U-19日本代表候補(2012年)
- U-20日本代表(2013年)
- 全日本大学選抜
- デンソーカップサッカー(2015年)
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j “選手権優勝から4年、明治大不動のエースが名古屋へ。スター街道を歩む和泉竜司「4つのクラブからグランパスを選んだ」”. サッカーキング (2015年12月21日). 2024年11月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “PICK UP PLAYER 和泉竜司”. FREAKS+. 2024年11月2日閲覧。
- ^ “仲間との絆と気持ちが生んだ劇的ゴール 和泉竜司と“国立”の、忘れがたい思い出”. Sports navi (2023年7月20日). 2024年11月2日閲覧。
- ^ a b c d e f “風間サッカーを体現する和泉竜司。名古屋で迎える再びの“キレキレ”!”. Number Web (2018年3月25日). 2024年11月2日閲覧。
- ^ 『Jリーグサッカーキング2016年3月号』朝日新聞出版、2016年、17頁。
- ^ 選手権優勝から4年、明治大不動のエースが名古屋へ。スター街道を歩む和泉竜司「4つのクラブからグランパスを選んだ」 SOCCER KING (2015年12月21日)
- ^ a b “和泉竜司 2018 選手データ”. Football LAB. 2025年10月8日閲覧。
- ^ “和泉竜司選手、高橋諒選手、来季新加入内定のお知らせ”. 名古屋グランパスエイト (2015年7月17日). 2015年7月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月29日閲覧。
- ^ a b c d 今井雄一朗 (2017年9月1日). “【ライターコラムfrom名古屋】6つのポジションで起用される和泉竜司…大学No.1アタッカーから万能型への挑戦”. サッカーキング. 2023年2月24日閲覧。
- ^ “名古屋グランパス、5年間の歴代フォーメーション。西野朗、小倉隆史、風間八宏、三者三様の苦戦の爪痕”. FOOTBALL CHANNEL (2020年3月25日). 2021年4月9日閲覧。
- ^ “小ネタ:ポジションのさすらい人:和泉竜司のポジション遍歴(2018-2019)”. グラぼ (2019年8月19日). 2025年1月6日閲覧。
- ^ a b c “鹿島がどうしても欲しかった男。MF和泉竜司「中核を担わないと」”. Number Web (2020年2月4日). 2025年1月6日閲覧。
- ^ “和泉選手の加入について”. 鹿島アントラーズ (2020年1月4日). 2020年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月13日閲覧。
- ^ “鹿島 名古屋MF和泉獲得へ!5年越しの“ラブコール”実らせた”. スポニチアネックス. 2025年1月6日閲覧。
- ^ “https://soccermagazine.jp/j1/17538949”. サッカーマガジンWEB. 2025年1月6日閲覧。
- ^ “JリーグYBCルヴァンカップ プライムラウンド決勝:名古屋グランパス vs アルビレックス新潟”. 名古屋グランパス. 2024年12月21日閲覧。
- ^ 和泉 竜司選手、移籍加入のお知らせ名古屋グランパス(2022年12月8日)2022年12月8日閲覧。
- ^ ““グランパス復帰弾”で逆転勝利呼んだ和泉竜司「豊スタで決められたのは大きい」【J1名古屋】”. 中日スポーツ (2023年6月3日). 2025年1月6日閲覧。
- ^ a b “名古屋グランパス・和泉竜司、トップ下で水を得た魚、絶好調の永井謙佑と「つながっている感覚がある」”. 中日スポーツ (2024年9月27日). 2025年1月6日閲覧。
- ^ “名古屋、小野雅史が左前十字靭帯断裂、和泉竜司が左ハムストリング肉離れとの診断を発表|Jリーグ”. DAZN (S2024-06-07). 2025年1月6日閲覧。
- ^ “名古屋グランパス、5つ目タイトル獲得の背景… 「ルヴァンモード」指揮官が腹をくくってつかんだ勝利”. 中日スポーツ (2024年12月12日). 2024年12月20日閲覧。
- ^ “名古屋グランパス、PK戦の激闘制し3年ぶりタイトル 今季限り退団のランゲラックが有終の美…自身もPK決めた【ルヴァン杯】:中日スポーツ・東京中日スポーツ”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 2024年11月28日閲覧。
- ^ a b “4年ぶり復帰のMF和泉竜司は練習から100% 背番号「7」でチーム引っ張る【J1名古屋】”. 中日スポーツ. (2023年1月12日) 2023年2月24日閲覧。
- ^ a b “【J1名古屋】MF和泉竜司、激化するウイングバック争い参戦 攻撃センスの高さで「違い出したい」”. 中日スポーツ. (2023年2月3日) 2023年2月24日閲覧。
- ^ a b 安藤隆人 (2020年2月4日). “鹿島がどうしても欲しかった男。MF和泉竜司「中核を担わないと」”. Number Web. 2023年2月24日閲覧。
- ^ 増川隆洋 (2023年2月15日). “2023J制覇へ〜挑む準備は整った〜 新戦力紹介編”. コミュスポ応援団. 2023年2月24日閲覧。
- ^ “鹿島から名古屋へと復帰した和泉竜司 4年ぶりにプレイするクラブでポテンシャルを発揮できるか”. WORLD (2022年12月9日). 2023年2月24日閲覧。
- ^ 高校サッカーファン2600人が選ぶ選手権MVPは市立船橋の和泉竜司 SOCCER KING (2012年1月10日)
- ^ 栗田監督が語る明治大のJ内定選手「和泉竜司は日本サッカー界のためにもっと羽ばたいていかなければいけない」SOCCER KING (2015年8月7日)
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 和泉竜司 - Soccerway.com
- 和泉竜司 - Soccerbase.comによる選手データ
- 和泉竜司 - FootballDatabase.eu
- 和泉竜司 - WorldFootball.net
- 和泉竜司 - Transfermarkt.comによる選手データ
- 和泉竜司 - J.League Data Siteによる選手データ
- 和泉竜司 - playmakerstats.com
- 和泉竜司 (@izuryu1106) - X(旧Twitter)
- 和泉竜司 (@izuryu1106) - Instagram