コンテンツにスキップ

名作洋画ノーカット10週

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
SONY PRESENTS
名作洋画ノーカット10週
ジャンル 映画番組
出演者 関光夫(1983年)
国・地域 日本の旗 日本
言語 日本語
シリーズ数 2
製作
プロデューサー 熊谷国雄
安田孝夫
放送
放送局TBSテレビ
音声形式ステレオ
1983年放送分
放送期間1983年4月14日 - 6月16日
放送時間木曜日 23:48 -
回数10
1984年放送分
放送期間1984年4月14日 - 6月23日
放送時間土曜日 00:10 -
回数10
番組年表
関連番組月曜ロードショー

特記事項:
ソニーによる一社提供で放送。
テンプレートを表示

SONY PRESENTS 名作洋画ノーカット10週』(めいさくようがノーカット10しゅう)は、ソニー一社提供による日本の映画番組1983年4月14日から1984年6月23日までの間に、TBSテレビ系列深夜番組として放送された。全20回。

キャッチコピーは、「あの映画、もう一度。あの感動、もう一度。」「ビデオ録画のチャンス!あの名画が甦る!![1][2]

概要

[編集]

当時の映画番組は、放送枠に合わせカットを行い上映時間が長い作品は前後編に分けて放送することが通例だったが、その中で全作品をノーカットで一挙放映するという画期的な番組であった[3]。また、すべての作品にニュープリントのフィルムを用いており、音声も当時では珍しい2か国語放送にするなど、ホームメディア普及前のファンを喜ばせる内容であった[1]

スポンサーのソニーが自社製品である家庭向けビデオテープベータマックス」の販売促進のため企画した番組であり、同社の一社提供で放送[1]。また、CMは作品の中間に雰囲気を壊さないものが一度だけであり[2][3]、タイミングもベータマックスの標準録画時間である一時間を目安にして、CM中にテープの交換を行えるよう配慮するという試みがされている。

放送は、1年に10回で2年間続いたため全20回となっている。放送時間は、開始時間は統一していたが終了時間は作品の長さにより毎回異なっていた。

作品のラインナップ選定は、ソニーによるベータマックスのプレゼント企画[注 1]と併せて募ったものを参考に行ったため、事実上ファンによるリクエストで決定している[1][3]

吹き替えは、一作を除きすべて新規制作された。また、この時の吹き替えは後に発売されたソフトに収録される機会が多い。なお、『レット・イット・ビー』のみは吹き替えを用いず、字幕スーパーステレオ音声で放送している。

番組名の通りノーカットを謳っていたものの、『騎兵隊』に関しては2023年Blu-ray Disc販売時の調査で、約5秒のカットがあったことが判明している[注 2][4]

出演・スタッフ

[編集]

放送作品

[編集]

※吹替収録:後にホームメディアへ収録した場合は〇、再放送のカット音源を収録の場合は△、未収録の場合は×で表記。詳細は各作品記事を参照。

# 放送日 作品 公開年 製作国 吹替収録 備考
出典
1 1983年
4月14日
ジャイアンツ
Giant
1959年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2 4月21日 ロミオとジュリエット
Romeo and Juliet
1954年 イギリスの旗 イギリス ×
3 4月28日 男と女
Un homme et une femme
1966年 フランスの旗 フランス ×
4 5月5日 夜の大捜査線
In the Heat of the Night
1967年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
5 5月12日 真夜中のカーボーイ
Midnight Cowboy
1969年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ×
6 5月19日 荒馬と女
The Misfits
1961年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
7 5月26日 騎兵隊
The Horse Soldiers
1959年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 数秒のカット有[4]
8 6月2日 マイ・フェア・レディ
My Fair Lady
1964年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
9 6月9日 あなただけ今晩は
Irma la Douce
1963年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 [5]
10 6月16日 サイコ
PSYCHO
1960年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ×
11 1984年
4月14日
レット・イット・ビー
Let It Be
1970年 イギリスの旗 イギリス 字幕スーパーで放送
ステレオ放送
12 4月21日 フランス軍中尉の女
The French Lieutenant's Woman
1981年 イギリスの旗 イギリス ×
13 4月28日 理由なき反抗
Rebel Without a Cause
1955年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
14 5月5日 チキ・チキ・バン・バン
Chitty Chitty Bang Bang
1968年 イギリスの旗 イギリス × 吹替は既存音源を流用
15 5月12日 ダイヤルMを廻せ!
Dial M for Murder
1954年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ×
16 5月19日 ペーパー・ムーン
Paper Moon
1973年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
17 5月26日 白鯨
Moby Dick
1956年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
18 6月2日 華麗なるギャツビー
The Great Gatsby
1974年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ×
19 6月16日 鉄道員
Il ferroviere
1956年 イタリアの旗 イタリア ×
20 6月23日 アメリカン・グラフィティ
American Graffiti
1973年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 [6]

ネット局

[編集]
放送対象地域 放送局 系列 備考
関東広域圏 TBSテレビ(TBS) TBS系列 制作局
近畿広域圏 毎日放送(MBS)

脚注

[編集]
注釈
  1. ^ 再生機「SL-F3」、もしくはテープ「L-830UX」
  2. ^ これに伴い、台詞も「右向け、右」という一言のみ欠落した。
出典
  1. ^ a b c d e 「広告」『読売新聞』1983年4月2日、夕刊。
  2. ^ a b c 小林信彦 編『テレビの黄金時代』キネマ旬報社、1983年、表4頁。 
  3. ^ a b c d 「SCREEN・映画」『ぴあ』第182号、ぴあ、1983年4月22日、41,92。 
  4. ^ a b c NewLine Corp. [@newline_maniacs] (2023年4月21日). "今回の『騎兵隊』吹替シンクロ作業で「名作洋画ノーカット10週」版に数秒の削除シーンが有り一言だけセリフが欠落していることが判明😲". X(旧Twitter)より2024年1月27日閲覧
  5. ^ あなただけ今晩は ビリー・ワイルダー監督”. 株式会社アイ・ヴィー・シー. 2024年1月27日閲覧。
  6. ^ アメリカン・グラフィティ 4K Ultra HD+ブルーレイ”. NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン. 2024年1月27日閲覧。