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北設楽郡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本 > 中部地方 > 愛知県 > 北設楽郡
愛知県北設楽郡の範囲(1.設楽町 2.東栄町 3.豊根村 薄黄:後に他郡に編入された区域 薄水色:一時的に本郡に所属した区域)

北設楽郡(きたしたらぐん)は、愛知県新城市とともに新城設楽広域行政圏に所属する。略称は、北設(ほくせつ)。

人口7,333人、面積553.2km²、人口密度13.3人/km²。(2024年11月1日、推計人口

以下の2町1村を含む。

郡域

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1878年明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記2町1村のほか、下記の区域にあたる。

歴史

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北設楽郡のうち、設楽町北部の一部、豊根村、および長野県南部の根羽村は、古代・中世を通じて、加茂郡(賀茂郡);旧三河国。現在の豊田市みよし市と同じ郡域に所属していた。戦中から昭和戦後期にかけて田口町→設楽町に県の地方事務所が置かれていた。

郡発足までの沿革

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知行 明治3年 村数 村名
幕府領 中泉代官所 ■三河重原藩 46村 川宇連村、坂場村、大沢村、●上津具村、向林村、田枯村、怒田輪村、柿平村、●小松野村、長江村、荒尾村、和市村、平山村、神田村、●小林村、●月村、川口村、貝津田村、湯谷村、久原村、松本村、寺脇村、神子谷下村、市ノ瀬村、社脇村、万場村、猪之沢村、●大久保村、大桑村、大平村、宇連村(現・設楽町東納庫)、中当村、稲橋村、野入村、押山村、川手村、武節町村、黒田村、川向村、大名倉村、西路村、東路村、田口町村、萩平村、●塩津村、●小代村
駿河静岡藩 32村 佐太村、大谷村、市原村、河内村、大立村、間袋村、小谷下村、樫谷村、粟世村、溝淵村、中久名村、小造村、兎鹿島村、老平村、永江沢村、●下粟代村、中設楽村、●上粟代村、古戸村、御園村、西薗目村、●東薗目村、●下田村、川角村、寄近村、●別所村、三ツ瀬村、●奈根村、川合村、●畑村、●池場村、宇連村(現・設楽町川合)
三河重原藩 10村 清水村、大野瀬村、桑原村、松戸村、中島村、東田内村、筒井村、折立村、栗島村、桑平新田
静岡藩・■重原藩・伊那県 1村 ●足込村
伊那県 2村 御所貝津村、小田木村
旗本領 三河重原藩 1村 笠井島村
藩領 三河挙母藩 三河挙母藩 4村 ●下津具村、夏焼村、●上西田内村、下西田内村
幕府領・藩領 中泉代官所・挙母藩 重原藩・挙母藩 1村 田峯村

郡発足以降の沿革

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  • 明治11年(1878年12月20日 - 郡区町村編制法の愛知県での施行により、行政区画としての北設楽郡が発足。郡役所が田口村に設置。同年、以下の各村の統合等が行われる。(53村)
  • 八橋村 ← 向林村、田枯村、永江沢村
  • 小松村 ← 怒田輪村、柿平村、小松野村
  • 納庫村 ← 川口村、貝津田村、湯谷村、久原村、松本村、寺脇村、神子谷下村、市ノ瀬村、社脇村、万場村、猪之沢村、大久保村、大桑村、大平村、宇連村(現・設楽町東納庫)、清水村
  • 田口村 ← 西路村、東路村、田口町村、中島村
  • 清崎村 ← 萩平村、塩津村、小代村、東田内村
  • 三沢村 ← 樫谷村、粟世村
  • 下黒川村 ← 溝淵村、中久名村、小造村
  • 上黒川村 ← 兎鹿島村、老平村、大沢村
  • 本郷村 ← 寄近村、別所村、三ツ瀬村
  • 長岡村 ← 畑村、池場村
  • 三都橋村 ← 筒井村、折立村、栗島村
  • 豊邦村 ← 桑平新田、笠井島村
  • 田内村 ← 上西田内村、下西田内村
  • 宇連村(現・設楽町川合)が川合村に合併。
  • 明治17年(1884年) - 納庫村が分割し、一部(旧清水村・川口村・貝津田村・湯谷村)が西納庫村、残部(旧久原村・松本村・寺脇村・神子谷下村・市ノ瀬村・社脇村・万場村・猪之沢村・大久保村・大桑村・大平村・宇連村)が東納庫村となる。(54村)
1.田口村 2.段嶺村 3.振草村 4.御殿村 5.三輪村 6.本郷村 7.園村 8.富山村 9.豊根村 10.津具村 11.川向村(名倉村) 12.大名倉村(名倉村) 13.名倉村 14.稲橋村 15.武節村(桃:豊田市 赤:新城市 橙:設楽町 黄:東栄町 緑:豊根村)
  • 明治22年(1889年10月1日 - 町村制の施行により、以下の各村が発足。(13村)
    • 田口村 ← 田口村、八橋村、荒尾村、和市村、小松村、長江村、清崎村(現・設楽町)
    • 段嶺村 ← 田内村、田峯村、三都橋村、豊邦村、松戸村(現・設楽町)
    • 振草村 ← 神田村、平山村、川合村[宇連](現・設楽町)、上粟代村、下粟代村、小林村、古戸村(現・東栄町)
    • 御殿村 ← 月村、中設楽村(現・東栄町)
    • 三輪村 ← 長岡村(現・新城市、東栄町)、奈根村[中在家・加久保を除く](現・東栄町)、川合村[宇連を除く](現・新城市)
    • 本郷村 ← 本郷村、川角村、下田村[尾々を除く]、奈根村[中在家・加久保](現・東栄町)
    • 園村 ← 御園村、東薗目村、西薗目村、足込村、下田村[尾々](現・東栄町)
    • 富山村(単独村制。現・豊根村)
    • 豊根村 ← 古真立村、三沢村、下黒川村、上黒川村、坂宇場村(現存
    • 津具村 ← 上津具村、下津具村(現・設楽町)
    • 名倉村 ← 東納庫村、西納庫村、川向村、大名倉村(現・設楽町)
    • 稲橋村 ← 稲橋村、中当村、夏焼村、野入村、大野瀬村、押山村(現・豊田市)
    • 武節村 ← 武節町村、川手村、桑原村、御所貝津村、黒田村、小田木村、東加茂郡富永村(現・豊田市)
  • 明治23年(1890年10月20日 - 津具村が分割して上津具村下津具村が発足。(14村)
  • 明治24年(1891年4月1日 - 郡制を施行。
  • 明治30年(1897年3月29日 - 段嶺村の一部(松戸)が田口村に編入。
  • 明治33年(1900年
  • 大正10年(1921年)10月1日 - 本郷村が町制施行して本郷町となる。(2町13村)
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和15年(1940年5月10日 - 稲橋村・武節村が合併して稲武町が発足。(3町11村)
  • 昭和30年(1955年)4月1日 - 御殿村・本郷町・下川村・園村が合併して東栄町が発足。(3町8村)
  • 昭和31年(1956年
    • 7月1日 - 三輪村が分割し、一部(大字奈根・大字長岡の一部)[注釈 1]が東栄町に、残部(大字川合・大字長岡の一部(池場地区))が南設楽郡鳳来町に編入される[2]。(3町7村)
    • 9月30日(3町3村)
      • 田口町・段嶺村・名倉村および振草村の一部(平山・神田・川合)が合併して設楽町が発足。
      • 振草村の残部(下粟代・上粟代・小林・古戸[注釈 2])が東栄町に編入。
      • 上津具村・下津具村が合併して津具村が発足。
  • 平成15年(2003年)10月1日 - 稲武町の所属郡が東加茂郡に変更。(2町3村)
  • 平成17年(2005年
    • 10月1日 - 設楽町・津具村が合併し、改めて設楽町が発足。(2町2村)
    • 11月27日 - 富山村が豊根村に編入。(2町1村)

変遷表

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自治体の変遷
明治22年以前 明治22年
10月1日
町村制施行
明治22年 - 明治45年 大正元年 - 大正15年 昭和元年 - 昭和64年 平成元年 - 現在 現在
月村 御殿村 御殿村 御殿村 昭和30年4月1日
合併 東栄町
東栄町 東栄町
中設楽村
足込村 園村 園村 園村
御園村
西薗目村
東薗目村
下田村 (尾々)
(その他) 本郷村 明治33年7月16日
分立 下川村
下川村
川角村
別所村 本郷村 本郷村 大正10年10月1日
町制 本郷町
寄近村
三ツ瀬村
奈根村 (中在家・加久保)
(その他) 三輪村 三輪村 三輪村 昭和31年7月1日
東栄町に編入
畑村 長岡村
池場村 昭和31年7月1日
南設楽郡鳳来町に編入
南設楽郡鳳来町 平成17年10月1日
合併 新城市
新城市
川合村 川合村
宇連村 振草村 振草村 振草村 昭和31年9月30日
合併 設楽町
設楽町 平成17年10月1日
合併 設楽町
設楽町
平山村
神田村
上粟代村 昭和31年9月30日
東栄町に編入
東栄町 東栄町
下粟代村
古戸村
小林村
田口町村 田口村 田口村 明治33年10月10日
町制 田口町
田口町 昭和31年9月30日
合併 設楽町
設楽町 平成17年10月1日
合併 設楽町
設楽町
西路村
東路村
中島村
東田内村 清崎村
萩平村
小代村
塩津村
田枯村 八橋村
向林村
永江沢村
小松野村 小松村
柿平村
怒田輪村
荒尾村
長江村
和市村
松戸村 段嶺村 明治30年3月29日
田口村に編入
田峯村 段嶺村 段嶺村
上西田内村 田内村
下西田内村
筒井村 三都橋村
折立村
栗島村
笠井島村 豊邦村
桑平新田
清水村 納庫村 西納庫村 名倉村 明治23年10月1日
合併 名倉村
名倉村
貝津田村
川口村
湯谷村
久原村 東納庫村
松本村
寺脇村
神子谷下村
市ノ瀬村
社脇村
万場村
猪之沢村
大久保村
大桑村
大平村
宇連村
川向村 川向村
大名倉村 大名倉村
上津具村 (町方) 上津具村 津具村 明治23年10月23日
分割 上津具村
上津具村 昭和31年9月30日
合併 津具村
津具村
(山方)
下津具村 (北方) 下津具村 明治23年10月23日
分割 下津具村
下津具村
(南方)
樫谷村 三沢村 豊根村 豊根村 豊根村 豊根村 豊根村 豊根村
粟世村
兎鹿島村 上黒川村
老平村
大沢村
小谷下村 古真立村
間袋村
大立村
溝淵村 下黒川村
中久名村
小造村
坂場村 板宇場村
川宇連村
佐太村 富山村 富山村 富山村 富山村 富山村 富山村 平成17年11月27日
豊根村に編入
大谷村
市原村
河内村
稲橋村 稲橋村 稲橋村 稲橋村 昭和15年5月10日
合併 稲武町
平成15年10月1日
所属変更
東加茂郡稲武町
平成17年4月1日
豊田市に編入
豊田市
夏焼村
中当村
野入村
大野瀬村
押山村
武節町村 武節村 武節村 武節村
桑原村
御所貝津村
川手村
黒田村
小田木村
東加茂郡富永村

行政

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歴代郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治11年(1878年)12月20日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官

脚注

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注釈

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  1. ^ 合併後は東栄町大字三輪となる[1]
  2. ^ 合併後は東栄町大字振草となる。旧振草村の「大字+字」が、東栄町大字振草の「字」とされた。

出典

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参考文献

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  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 23 愛知県、角川書店、1989年3月8日。ISBN 4040012305 
  • 鳳来町教育委員会 編『鳳来町誌』 歴史編、1994年3月。doi:10.11501/9572196 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連項目

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外部リンク

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先代
設楽郡
行政区の変遷
1878年 -
次代
(現存)