北岡元
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北岡 元(きたおか はじめ、1956年 - )は外交官であり、インテリジェンス(判断・行動するために必要な知識)研究家。外務本省で国際情報課長、内閣情報調査室で衛星情報センター総務課長、国立情報学研究所教授、政策研究大学院大学教授などを歴任。その後再び外国で勤務し、2013年からエディンバラ総領事、2016年から在タジキスタン日本国大使(初代常駐)、2019年から在エストニア日本国大使を歴任後、2021年12月に退官。
日本・エストニア友好協会顧問。
来歴・人物
[編集]東京都出身。東京教育大学附属駒場中学校・高等学校(現筑波大学附属駒場中学校・高等学校)を卒業。
- 1979年 - 東京大学法学部卒業後、外務省入省。外務省欧亜局西欧第二課配属。
- 1980年 - 外務省 在外上級研修員としてイギリスに留学。エディンバラなどで語学研修を受ける。
- 1984年 - オックスフォード大学大学院国際関係論専攻修了(文学修士取得)。
- 1982年 - 在英国日本国大使館在勤。
- 1984年 - 外務省経済局国際経済第一課
- 1987年 - 中近東アフリカ局中近東第一課 課長補佐
- 1989年 - 欧州局西欧第二課 首席事務官
- 1991年 - 在バングラデシュ日本国大使館 一等書記官
- 1993年 - 在ニューヨーク日本国総領事館経済部 領事
- 1994年 - 在フィンランド日本国大使館 一等書記官
- 1996年 - 在フィンランド日本国大使館 総括参事官
- 1998年 - 外務省国際情報局国際情報課 課長
- 2001年 - 財団法人世界平和研究所 主任研究員
- 2003年 - 内閣情報調査室内閣衛星情報センター管理部総務課 課長
- 2005年 - 国立情報学研究所情報社会相関研究系 教授
- 2006年 - 拓殖大学大学院 非常勤講師(国際情報管理論)、慶應義塾大学大学院などで、国家安全保障からビジネス、保身、災害まで幅広く視野に入れてインテリジェンスの講義を行った。
- 2007年 - 政策研究大学院大学 教授
- 2009年 - 独立行政法人日本貿易振興機構対日投資部 上席主任調査研究員
- 2009年9月5日 - 日本コンペティティブ・インテリジェンス学会 学会賞受賞
- 2011年 - 在エチオピア日本国大使館 公使 兼在ジブチ日本国大使館 公使
- 2013年10月10日 - エディンバラ 総領事[1]
- 2016年5月30日 - 駐タジキスタン 特命全権大使[2]
- 2019年9月10日 - 駐エストニア 特命全権大使[3]
- 2021年12月22日、退官
同期
[編集]( )は現在の役職
- 平松賢司(駐スペイン大使)
- 田良原政隆(退官、元駐エルサルバドル大使)
- 横井裕(駐中華人民共和国大使)
- 花谷卓治(退官、元駐モロッコ大使)
- 伊原純一(駐フランス大使)
- 山口壯(衆議院議員)
- 大江博(駐イタリア大使)
- 宮川眞喜雄(国家安全保障局国家安全保障参与)
- 廣木重之(駐スウェーデン大使)
- 長谷川晋(八戸学院大学客員教授、八戸学院短期大学客員教授)
- 小林弘裕(駐ニュージーランド大使)
- 堀江良一(駐ケニア大使)
- 西岡淳(帝京大学教授)
- 小川正史(KDDI顧問)
- 礒部博昭(駐パナマ大使)
- 西村篤子(大成建設取締役、国際石油開発帝石社外取締役)
- 羽田浩二(駐フィリピン大使)
- 大澤勉(駐カメルーン大使)
単著
[編集]- 『インテリジェンス入門 ―利益を実現する知識の創造―』(慶應義塾大学出版会、2003年/第2版、2009年)
- 『インテリジェンスの歴史 ―水晶玉を覗こうとする者たち―』(慶應義塾大学出版会、2006年)
- 『仕事に役立つインテリジェンス―問題解決のための情報分析入門』(PHP新書、2008年)
- 『ビジネス・インテリジェンスー未来を予想するシナリオ分析の技法』(東洋経済新報社、2009年)
- 『インテリジェンス仕事術―問題解決力を高める情報分析のノウハウ』(PHP研究所、2011年)
- 『ネクスト・インテリジェンスー高度情報化時代の利益を実現する知識』(慶應義塾大学出版会、2024年)]
共著
[編集]- 『国際政治事典』(弘文堂、2005年)
- 『インテリジェンスの20世紀―情報史から見た国際政治』(千倉書房、2007年)
- Global Security and Intelligence, Westport, Praeger Security International, 2008
脚注
[編集]- ^ 北岡元 総領事の着任挨拶 外務省, 2013-10.
- ^ キルギス大使に山村氏を起用 日本経済新聞, 2016-05-24.
- ^ 外務審議官に金杉氏 アジア局長は滝崎氏 産経新聞 2019-09-03
外部リンク
[編集]- 成蹊大学Society 5.0 研究所第14回講演「電子国家エストニア:日本が学べること」2024年10月18日
- 山口大学「持続可能な地域well-being研究推進体」キックオフシンポジウム「デジタル活用がひらく地域の持続可能性 -エストニアと日本のいま-」 2024年3月17日
- 浜松工業高等学校、エストニア渡航の事前研修2024年1月13日
- 大国主義に抗する小国の歴史―エストニアのパワーの源 2022年11月26日
- 現地レポート、デジタル最先進国エストニアの挑戦! 2020年12月
- タジク・パパ・キャンペーンのインタビュー2019年7月
- 「世界の屋根」で考えたこと 2018年9月14日
- インフォメーションからインテリジェンスへ: 「分析」にみるインテリジェンス研究最先端、2017年
- 平成18年度市民講座 第5回 :「インテリジェンス」 北岡 元 - 国立情報学研究所 - YouTube
- 日本のインテリジェンス体制 | 政策シンクタンクPHP総研 2006年6月
- 北岡元「米国のインテリジェンス・コミュニティーとわが国へのインプリケーション」『米国の情報体制と市民社会に関する調査(平成14年度 外務省委託研究)』日本国際問題研究所、2003年