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図に示される平面に三点
が与えられたとき、点
はそれら三点の凸結合であるが、点
は異なる(しかし
は、それら三点のアフィン包が全空間であるために、それらのアフィン結合である)。
数学の凸幾何学(英語版)の分野において、凸結合(とつけつごう、英: convex combination)とは、和が 1 となるような非負係数を持つ点(ベクトルやスカラー、あるいはより一般にアフィン空間の点)の線型結合である。
より正式に、実ベクトル空間に有限個の点
が与えられたとき、それらの凸結合は次の式で表される点である。
![{\displaystyle \alpha _{1}x_{1}+\alpha _{2}x_{2}+\cdots +\alpha _{n}x_{n}}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/002c282254a511079c1b45a6b211fb66b080bfad)
ただし実数
は
および
を満たすものである。
特別な一例として、二点の間のすべての凸結合は、それらを結ぶ線分の上に存在する。
すべての凸結合は、与えられた点の凸包の中に含まれる。
線型結合の下で閉じていないが、凸結合の下で閉じているベクトル空間の部分集合が存在する。例えば、区間
は凸であるが、線型結合の下では実数直線全体を生成する。また別の例として、線型結合が非負性、アフィン性(積分の総和が 1)のいずれも保存しない確率分布の凸集合が挙げられる。
他の概念[編集]
- 同様に、確率分布
の凸結合
は、その成分確率分布の加重和(
には上述と同様の制限が課される)であり、次の確率密度函数を備える。
![{\displaystyle f_{X}(x)=\sum _{i=1}^{n}\alpha _{i}f_{Y_{i}}(x)}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/259116d855c4942d1a77f1de7360fe6c66e7dc02)
関連する構成[編集]
- 錐結合は、非負係数による線型結合である。
- 加重平均は機能的には凸結合と同じであるが、記法としては異なる。加重平均の係数(重み)和は 1 である必要はないが、その代わりにその(係数)和で線型結合を明示的に割っている。
- アフィン結合は凸結合と似ているが、その係数は非負である必要はない。したがってアフィン結合は、任意の体上のベクトル空間において定義される。
関連項目[編集]