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八俣送信所

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KDDI > 八俣送信所
KDDI八俣送信所(2018年12月撮影)
八俣送信所の位置(茨城県内)
八俣送信所
八俣送信所
KDDI八俣送信所所在地
八俣送信所の空中写真。空中線は全部で18式。中央の白い建物がKDDIの建屋
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成(2021年)

八俣送信所(やまたそうしんじょ、正式名称:KDDI八俣送信所)とは、KDDIが所有する送信所である[1]。同所内にある五十塚古墳群(いそづかこふんぐん)についても解説する。

KDDIが日本放送協会(NHK)からNHKワールド・ラジオ日本(NHK World Radio Japan)の送信を受託している[1]

所在地

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茨城県古河市東山田(ひがしやまた)字八俣4428(北緯36度10分20秒 東経139度49分30秒 / 北緯36.17222度 東経139.82500度 / 36.17222; 139.82500付近)

八俣の名前は、国際電気通信が当所を開所した際、この地が茨城県猿島郡八俣村と称していたことに由来する。八俣村は昭和の大合併三和村(みわむら)となり、さらに平成の大合併で古河市になった。

広大な土地の他、自然災害のリスクが低い場所として当地が選定された[1]。近隣には、旧KDD所属だった名崎送信所栃木県側には小山送信所もあった。また埼玉県久喜市(旧・菖蒲町)には国内向けR1R2菖蒲久喜ラジオ放送所などもあり、電波銀座の様相を呈している。

送信施設概要

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放送局名 呼出符号 周波数kHz 空中線電力 放送対象地域
NHKワールド・ラジオ日本 JOB6〜JOB21 下記外部リンクを参照 最大300kW 国際放送
日本国内でも聴取可能)
しおかぜ JSR 下記外部リンクを参照 300kW 北朝鮮全域を中心とした世界各地
(日本国内でも聴取可能)
  • 送信空中線:カーテンアンテナ×15、ログペリアンテナ(対数周期アンテナ)×3[1]
    • カーテンアンテナ―多線式折り返しダイポールを放射素子となす一種のアレイアンテナ。形状からこの名がある。八俣送信所のカーテンアンテナは6〜12MHz周波数帯が1面と12MHz〜22MHzの周波数帯の1面、合計2面で1式、反射器もある。入力インピーダンスは平衡300Ω、利得は16.5dBiまたは14dBi。最大瞬間風速60mに耐えられるように設計。送信機から同軸ケーブルで出力した不平衡50Ωを野外にあるバラン(アンテナ整合装置)で平衡300Ωに変換して平行4線でアンテナに給電して、アンテナ切替装置で最適な方向に送信するアンテナを選ぶ。
  • 空中線支え鉄柱:張られるカーテンアンテナを支える鉄塔は、約35m〜70m自立式トラス鉄柱35本、うち35mクラスが13本、70mクラスが22本
  • 送信機:300kW送信機5台、100kW送信機2台[1]
    • TA-3001(国際電気) 真空管を用いた終段プレート変調式300kW短波送信機。SSB送信にも対応。送信周波数範囲は5.9〜21.9MHz。四極管3本使用。うち変調器にTH573(グリッド電圧1000V、フィラメント電圧15V、フィラメント電流500A、使用可能周波数26MHz、重量53kg)を2本を使用、電力増幅器にTH558(4CM500000G)(プレート損失500000W、フィラメント電圧23V、フィラメント電流500A(最大1000A)、使用可能周波数110MHz(CWは50MHz)、重量70kg)が1本。音声入力は600Ω(0dBm)。音声周波数特性は50〜7500Hz(フラットは150〜3500Hz)、80%変調時で歪率3%以下、95%変調時で歪率5%以下。送信機総重量7500kg
  • 番組伝送回線:(NHKワールド・ラジオ日本の場合)NHK放送センターから専用デジタル回線(768kbps)をメインに64kbps程度の伝送量回線が十数回線
  • 送信局舎:敷地のほぼ中央に集中。送信機棟は鉄筋コンクリート平屋建て。第1送信機棟は延べ面積2700m2(送信機8台他)、第2送信機棟は970m2(送信機3台他)。局舎にくぼんだ痕が有るのは、第二次世界大戦アメリカ軍軍用機から機銃掃射を受けた弾痕のため。
  • 電源:66kV送電線より2回線にて受電。送信機棟の受配電設備に6.6kV
  • 計測機器の一部は職員が構築したカスタム品である[1]

沿革

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五十塚古墳群

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同所の敷地内には五十塚古墳群(いそづかこふんぐん)が所在する。現在は前方後円墳1基・円墳2基だが、かつては前方後円墳2基・円墳十数基から構成された。このうち前方後円墳は、同所管理上の理由で立ち入り禁止になっている。昭和23年(1948年)頃に、瓢箪塚古墳と呼ばれた前方後円墳1基が切り崩され、箱式石棺の中から直刀一振り、鉄鏃5~6本が見つかっている。副葬品から築造時期は、6世紀中ごろから後半にかけてと推定される。これらの古墳は旧飯沼の低地を見下ろす台地上にあるが、飯沼周辺には東浦古墳(円墳・東諸川)、大塚古墳群(円墳3期・湮滅)、城山古墳群(円墳2基・八千代町栗山)など、多数の古墳が分布。古墳時代の集落遺跡も多くみられることから、政治経済活動が活発な地域であったと推定される。[3] [4]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j 株式会社インプレス (2021年5月3日). “なにもかもが巨大な短波放送施設「KDDI八俣送信所」に潜入”. ケータイ Watch. 2021年5月5日閲覧。
  2. ^ KDDI八俣送信所隣接地においてメガソーラーシステムを稼働開始(KDDI公式サイト トピックス 2014年1月24日)
  3. ^ 三和町史編さん委員会 編『三和町史 通史編 原始・古代・中世』三和町、平成8年(1996年)、142-144頁
  4. ^ 八千代町史編さん委員会 編『八千代町史 通史編』八千代町、昭和62年、85-99頁

関連項目

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外部リンク

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