佐々木亮 (漫画家)
佐々木 亮(ささき りょう、1970年[1]12月18日[2] - )は、日本の漫画家兼イラストレーター。女性[3]。
本人も使用している愛称は「ささりょー」、自画像的キャラクターとして「しまねこ」が存在する。
概要
[編集]コンピュータゲームのアンソロジー、オリジナル漫画、小説の挿絵、テレビゲームソフトのキャラクターデザインなどを手がけている。作風は柔らかめのタッチで、ほんわかした雰囲気の絵柄と内容が特徴。
オリジナル作品の原作を担当する藤浪智之は、佐々木亮の配偶者である[4]。ゲームが好きなのは弟の影響で、テーブルトークRPGも弟が買っていた雑誌で知った。日常生活でも事あるごとに、藤浪と「ゲームならこういうデザイン、こういう解釈になる」といった会話をしているという[5]。
『マンションズ&ドラゴンズ』を執筆する頃から、一連の作業をパソコンに移行している。
同人活動
[編集]『笹吉横丁』というサークル名で同人活動をしている。藤浪智之のサークル『金星楽団』と合同で出展することが多い。頒布物はオリジナル作品のほか、仕事で描いた作品の資料集、アニメやコンピューターゲーム等をモチーフとした無電源ゲームなど。
経歴
[編集]漫画やアニメが好きで、小学生の頃から漫画を描いていた。高校も漫研があることを理由に選んだらしい。その後、グラフィックデザインの専門学校に進学、卒業する頃にゲームの仕事をしたいと思い立ち、双葉社に持ち込みをする。双葉社ではちょうど『ファミコン4コマまんが王国』シリーズの立ち上げの企画があり、それがきっかけで1991年にフリーの漫画家としてデビュー、初仕事でいきなり表紙を任されることとなった[6]。
家庭用ゲーム系ジャンルでの活動
[編集]双葉社刊行の『4コマまんが王国』シリーズほか、テレビゲーム版権もののアンソロジー・コミックを、1991年から1996年ごろまで多数執筆。『4コマまんが王国』レーベルの立ち上げに中心的役割を果たし、同レーベルの黎明期・最盛期を支えた。1996年以降は徐々に同レーベルから離れ、オリジナル作品の執筆に移行する。
コンシューマーゲームのパッケージイラスト、原画やブックレット、攻略本などの挿絵も多数手がける。
TRPG系ジャンルでの活動
[編集]漫画執筆と平行して、1990年代初頭ごろから、ホビージャパン刊行の『RPGマガジン』で、挿絵イラストの仕事を開始。それを機に、『ログアウト』(アスキー/休刊)、『ドラゴンマガジン』(富士見書房)などのゲーム雑誌でテーブルトークRPG記事関連のイラストで活躍。ドラゴンマガジン誌上の人気TRPG『ソード・ワールドRPG』のQ&Aコーナーでは挿絵枠でミニ・コミックを展開した。
富士見書房刊行のトレーディングカードゲーム『モンスターコレクション』でもイラストの一部を担当し、人気キャラクター「ブラウニーズ」などを生んだ。
オリジナル作品へ
[編集]初の本格的なオリジナル作品は、ホビージャパン刊行のコミック誌『コミックマスター』誌上の『宇宙おてつだい☆やよいさん』。ゲームデザイナー/ライターの藤浪智之が原作を担当した。その後も藤浪とコンビを組むことが多く、PS用ロールプレイングゲーム『だんじょん商店会 〜伝説の剣はじめました〜』などを発表。この頃からオリジナル作品が主体となる。
ワニブックス刊行の「コミックガム」で、2000年よりファンタジーRPG風コミック『マンションズ&ドラゴンズ』及びその続編にあたる『ダークローダーズ 魔王のおしごと』を連載(2006年8月に完結)。
作品リスト
[編集]オリジナル作品
[編集]- 宇宙おてつだい☆やよいさん(漫画/1997年1月、原作:藤浪智之)
- だんじょん商店会〜魔女のお店はじめました〜(キャラクターデザイン・挿画/2000年、文:藤浪智之)エンターブレイン〈ファミ通文庫〉
- ちかちかプラネッツ(まんがタイムきらら2002年5月17日〈Vol.1〉- 2004年1月9日〈2月号〉、まんがタイムきららMAX2005年9月20日〈11月号〉- 2005年12月19日〈2006年2月号〉)単行本:全1巻(2006年4月27日発売、芳文社まんがタイムKRコミックス)
- マンションズ&ドラゴンズ(漫画/2000年4月 - 2003年6月、原作:藤浪智之)コミックガム連載(ワニブックス出版)
- ダークローダーズ 魔王のおしごと(漫画/2004年6月24日 - 2006年8月、原作:藤浪智之)コミックガム連載(ワニブックス出版)
- Treasure Tail シリーズ(絵/2005年9月 - 11月、作:藤浪智之)
- コトノハ通信 マンションズ&ドラゴンズ&ダークローダーズ・ノベル(漫画&挿絵/2010年5月、文:藤浪智之)
- 角川つばさ文庫 バニラのお菓子配達便! 〜スイーツデリバリー〜(絵/2010年11月、文:藤浪智之)
- きみが決めるストーリーブック ドラゴンカリバー 〜とりもどせ!巨人の宝物〜(絵/2023年5月、文:藤波智之)(大創出版)[7] ※書店流通なし
- きみが決めるストーリーブック ふしぎ探検キミ&ユメ 〜消えた人形事件〜(絵/2023年5月、文:藤波智之)(大創出版)[7]※書店流通なし
ゲームアンソロジーコミック
[編集]- 双葉社 - 4コマまんが王国シリーズにて多数(1991年 - 1996年)
- 光文社 - ぷよぷよ 4コマギャグバトルなど多数
- ホビージャパン - Fate/hollow ataraxia アンソロジーコミックに寄稿(原作ゲームは18禁だが本書は一般向け)
ゲームソフト
[編集]- だんじょん商店会 〜伝説の剣はじめました〜(キャラクターデザイン/1998年10月29日)
挿絵・イラスト(オリジナル作品以外)
[編集]- 角川書店 - 『テーブルトークRPGがよくわかる本』(表紙・本文イラスト)著者:安田均・村川忍
- 角川書店 - 『ルナル・サーガ』シリーズ(SDキャラ4コマまんが)著者:友野詳・グループSNE
- 富士見書房 - 『ソード・ワールドRPG Q&Aブック』(表紙・本文イラスト)著者:清松みゆき・グループSNE
- 富士見書房 - 『モンスターコレクションTCG』(イラストの一部)
- アスキー ファミ通文庫 - 『わくわく7 わくわくが止まらない』(表紙・イラスト)著:嬉野秋彦
- ケイブンシャ - 『恐竜戦隊ジュウレンジャーRPG大百科』(イラスト・概要紹介コミック)著:大角童子、斉藤睦志
- パイオニアLDC - 『蓬萊学園の初恋!!』 ドラマCD(ブックレット挿絵)原作:新城十馬
- ファミリーソフト - 『こみゅにてぃ・ぽむ〜想い出を抱きしめて〜』(パッケージイラスト。同名の再発版のみ)
- ソニー・コンピュータエンタテインメント - 『ベルデセルバ戦記』(販促用コミック。攻略本にも収録)
- ティーツー出版 - To Heart アンソロジー+α(表紙イラスト)
- モエールパブリッシング - 『萌えわかり! ファンタジービジュアルガイド』(イラスト)
- ハーヴェスト出版 みのり文庫 - 『てぃあてぃあ。』(全巻の表紙&挿画の一部を担当) - 『ティアーズ・トゥ・ティアラ 花冠の大地』の短編集。全3巻。著者:藤浪智之
- 富士見書房 富士見ドラゴンブック - 『ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・カオスガーデン 楽園のイヴ』(一部イラスト) 著者:藤波智之/F.E.A.R.
- KADOKAWA - 『艦隊これくしょん -艦これ- 艦これRPG』解説コミック(各巻)
脚注
[編集]- ^ “佐々木, 亮, 1970-”. Web NDL Authorities (国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス). 2022年11月21日閲覧。
- ^ 佐々木亮(ささりょー) [@sasaryou] (2012年12月18日). "あーあのーじつは私、今日誕生日なんです". X(旧Twitter)より2022年11月21日閲覧。
- ^ 「作家インタビュー 佐々木亮先生」『ドラゴンマガジン』1994年1月号、182頁、1994年。
- ^ こいでたく「RPGすごくこわい 短期集中連載ACT3 佐々木亮先生の巻」『RPGマガジン』1996年4月号、125頁、1996年。
- ^ ゲームコレクター・酒缶のリコレクションアーカイブス 第8回
- ^ 『ゲームコレクター・酒缶のリコレクションアーカイブス 第7回』
- ^ a b 岡和田晃 (2023年5月30日). “噂の100円ゲームブックを,6歳の娘と遊んでみる。DAISO発「きみが決めるストーリーブック」の実力やいかに”. 4Gamer.net. 2024年12月24日閲覧。
外部リンク
[編集]- ささでんぶろぐ - 佐々木亮 公式ブログ(Seesaaブログ)
- 佐々木亮(ささりょー) (@sasaryou) - X(旧Twitter)